例えばプラモにLEDを組み込んで、光らせたいとする。いきなりはんだ付けして回路を作るのは勇気がいるだろう。
上手く光らなかったら、ショックですね。
そんな時は、ブレッドボードを使おう。電子部品を挿しこむだけで、回路を作ることができるのだ!
え、そんないいものがあるのですか!
ブレッドボードを使ってみよう
使い方を理解するため、まずはブレッドボードの仕組みを説明するよ。
まずは、仕組みを理解しよう
表面にたくさん穴がありますが、ここに電子部品を差し込むのですね?
そうなのだ。ここで、下の写真を見てほしい。実は、赤枠で囲った穴は裏でつながっているのだ。
穴が繋がっている、と言いますと?
ブレッドボードの裏側を見てみると、実際に金属板でつながっているのだ。
本当だ!金属板が貼り付けてありますね!
繋がっている穴のグループを「レーン」と呼んだりもする。同じレーンに複数の部品の端子を挿すと、それらの部品が電気的に繋がり、回路が構成されるのだ。
だから、はんだ付けしないで部品をつなぐことができるのですね!
真ん中あたりに隙間があるが、ICを挿すのにちょうどよい隙間が空いている。
何気に、よくできているのですね!
そして、この横向きのレーンは「電源レーン」と言って、電源供給しやすいように用意されている。
電源レーンは、具体的には、どのように使うのですか?
電源レーンも含めて、実際に使ってみると分かりやすいと思う。簡単な回路を作って、見てみよう。
LED点灯回路を試してみよう
初めに、乾電池2個でLEDを光らせる回路を試してみよう。
これをブレッドボードで作ってみたのが下の写真なのだ。
カラフルな針金のようなものも使われていますが・・・?
これは「ジャンパー線」というもので、レーンとレーンをつなぐのに使うことができるのだ。回路図上では部品をつなぐ線に含まれている。
電源レーンと電池ボックスをつないでいるケーブルは、端っこに何かついてますね?
これは、両端にミノムシクリップを取り付けたケーブルだ。ミノムシクリップとケーブルは別々でも売っているが、取り付けた状態のものも売っている。ミノムシクリップは、ワニ口クリップともいうぞ。
では、ブレッドボード上に作成したものが、回路図通りの回路になっているか確かめてみよう。レーン、部品、ジャンパー線を追いかけてみてごらん。
電池のプラスが抵抗に、抵抗がLEDにつながって、LEDがマイナスにつながっていますね。
回路図の通りにつながって、LEDが光っていますね!
電源レーンを有効に使おう。
次は電源レーンを使うメリットを見てみよう。例えば、先ほどの回路に、もう一つLEDの回路を追加する場合を考えてみよう。
ブレッドボードで作ると、こうなるのですね。赤い線の部分が電源ですね。回路のレーンと電源レーンをジャンパー線でつなぐだけで良いのですね。
このように、電源レーンを利用すれば、増設した回路を電源とつなぐのが楽になるのだ。
何を買いそろえればよいのか?
「ブレッドボード」のほかに、「ジャンパー線」や「ミノムシクリップ」や、色々出てきましたが、何を買いそろえればいいのだろう?
それはもっともな疑問だ。「ブレッドボード」を使うには、次のものを購入すればよい。
- ブレッドボード
- ジャンパー線
- ミノムシクリップ(ワニ口クリップ)が付いた導線
あとは、実際の回路で使う電子部品や、電池ボックスなどがあれば、回路を作って試すことができるのだ。
LED点灯回路についての参考
ブレッドボードについては分かったのですが、LED点灯回路について教えてください!
何が知りたいのかな?
回路に含まれている「抵抗」は何のために必要?
今回の回路には、乾電池とLEDの他に「抵抗」というのが含まれていますが・・・
これは回路に流れる電流を調整するための部品だ。LEDにあまり大きな電流を流すと、壊れてしまうので、抵抗をつなぐことで電流が流れすぎないようにするのだ。
な、なるほど。
今回は「330Ω」という値の抵抗を使ったが、別の値のものに交換することでLEDの光具合を調整することもできる。ブレッドボードでいろいろな抵抗に付け替えて試してみるとよい。
分かりました。ブレッドボードなら、部品を差し替えるだけなので、簡単に試せますね。
LEDが光らないのですが・・・?
じゃあ、僕もLEDの回路を作ってみよう。あれ、光らないぞ!
もしかして、LEDの向きを間違えたのではないかい?
LEDって、向きがあるのですか?
うむ。端子が長い方が「アノード」と言って、プラスにつなぐ。短い方は「カソード」と言って、マイナスにつなぐのだ。
「アノード」とか、「カソード」とか、覚えにくいですね?
「アノード」をプラスにつなぐので、電気が「あのー」って言いながら入ってくる方が「アノード」と覚えるとよいぞ。
ギャホ~ィ
実際に使ってみた
では、実際に使ってみた例を紹介するよ。
ディスカバリー号の窓の電飾
メビウスモデルの「ディスカバリー号」では、居住区画の窓を光らせるときに使用したのだ。
最初は別のものになってしまって、上手くいかなかったやつですね。
LEDの色や光具合も変えてみたりしたのだ。
あらかじめブレッドボードで試すことで、無駄にはんだ付けをすることなく思い通りの電飾を施すことができたのよ。
詳しくは、こちらを見てね。
【プラモ】メビウスモデル1/350「ディスカバリー号」の製作(2)電飾を組み込んで完成・・・飾り台が・・・
マイクロビットに押しボタンスイッチ回路とLEDを追加
マイクロビットに回路を追加するのにも使ってみたョ。
ポケプラ「ゲンガー」の目の部品を改造して、LEDにかぶせて光らせたのでしたね。
マイクロビットにいろいろな回路を組み合わせて試すのにも、とっても便利ですね。
詳しくは、こちらをご覧ください。
【マイクロビット応用】[8] キッチンタイマー(2)押しボタンスイッチとLEDを追加、プログラムの動きを考える、ポケプラ「ゲンガー」の製作
今はまだこれしか例がないけど、新しいものを作ったら、また紹介するよ。
みんなも使ってみてね。またね~
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