【プラモ】ハセガワ1/32「F6F-3/5ヘルキャット」の製作(2)ギヤボックスとコックピットと・・・落とし穴

航空機

ハセガワ1/32の「F6F-3/5ヘルキャット」を製作しています。モーターを組み込んでプロペラを回転させます。ただ回転させるだけでなく、スターターによりゆっくり回転している状態からエンジン始動で高速回転する状態に変化させてみようと思います。

マイクロビットというマイコンボードを使用して、プロペラの回転数を制御することで、ゆっくり回転と高速回転を切り替えます。

プロペラを回す機構を組み込むため、まずはコックピットから製作していきました。

当初はF6F-3として製作するつもりでしたが、そこに大きな落とし穴が・・・

ギヤボックスについて

まずは、前回製作したギヤボックスについて、少し説明します。

ギヤはタミヤの「工作ギヤセット(36T/12T)」、モーターはマブチの130モーターを使用します。

タミヤ「工作ギヤセット(36T/12T)」には、複数のギヤが含まれ、これらを組み合わせることで減速比などを変えることができます。今回は「36Tファイナルギヤ」と「8Tピニオンギヤ」を使用しました。

赤枠で囲った部品を使用しました。

モーターには、固定用の金具がついていました。この金具はそのまま使うことにしました。ピニオンギヤをモーターの軸に取り付けました。

ギヤを保持する箱の部分は1.2mmプラ板を切り貼りして自作しました。軸受となる板(軸受板とする)を1枚用意し、軸受板の片側にファイナルギヤを配置しました。

モーター本体はファイナルギヤの反対側に配置しました。

軸受板を貫通する形でモーターの回転軸をファイナルギヤの側に突き出させ、モーターの回転軸に取り付けたピニオンギヤをファイナルギヤとかみ合わせました。

ギヤボックスの製作

ギヤボックスは現物合わせで製作しました。1.2mmプラ板を切り出しては、瞬間接着剤で固定していきました。まず、軸受板として長さ23mm、幅22mmの四角い板を切り出しました。

軸受板の幅22mmに対する中心線上にファイナルギヤの軸と、ピニオンギヤを通すための穴をあけました。穴の間隔は、11.5mmです。

ファイナルギヤの軸を通す穴には、ハトメをはめ込みます。直径は約3.5mmで、3mmぐらいの穴をあけて、ハトメが固定されるようにやすりで穴を広げました。ピニオンギヤを通す穴は約5mmとしました。

ファイナルギヤを保持するため、長さ10mm、幅22mmの横長の板(ファイナルギヤ押さえ板)を切り出しました。軸受板とファイナルギヤ押さえ板で挟み込むことで、ファイナルギヤを保持しました。

ファイナルギヤ押さえ板の中央には、直径3.5mmの穴をあけてハトメを取り付けてあります。長さ10mm、幅11mmの板2枚で挟み込むようにして軸受板に固定しました。

ファイナルギヤの反対側に、モーターを取り付けるための板(モーター保持板)を接着しました。モーター保持板のサイズは長さ22mm、幅19mmです。モーターを保持できれば良いのでサイズは適当です。

モーター保持板を軸受板に取り付ける位置は、ちょうどファイナルギヤの軸を通すための穴の位置がよさそうでした。ファイナルギヤの軸とハトメを逃がすため、モーター保持板に切り欠きを作っておきました。

モーター保持板の取り付け部分は、細切れにしたプラ板を接着して補強しました。

ファイナルギヤとピニオンギヤのかみ合わせを調節するため、薄いプラ板を挟んでモーターを接着しました。プラ板の厚みを変えてマスキングテープなどで仮止めし、実際にギヤを回して厚みを決めました。

各部品のサイズをまとめておきます。

部品名長さ追加加工個数
軸受板23mm22mmハトメ保持用の3.5mmの穴を開口
ピニオンギヤを通すための5mmの穴を開口
穴の間隔は11.5mm
モーター保持板22mm19mmハトメを逃がすための切り欠きを追加
ファイナルギヤ押さえ板10mm22mm中央にハトメ保持用の3.5mmの穴を開口
ファイナルギヤ押さえ板の横板10mm11mm

コックピットの製作

組み立て説明書に従って、コックピットを組み立てました。

勢いで部品番号68(ヘッドレストのついた部分)も取り付けてしまいましたが、後のことを考えて取り外し、クレオスC351「FS34151ジンク・クロメイト タイプ1」で塗装しました。

組み立て説明書では、部品番号39のフットペダルを赤と黒を混ぜた色で塗ることになっていましたが、違和感があったので、コックピットに接着して同じ色で塗ってしまいました。

部品番号68はシートベルトを取り付ける横棒の彫刻を削り取ってプラ棒に置き換えました。操縦桿と一緒にクレオスC351「FS34151ジンク・クロメイト タイプ1」で塗装しました。

1日ほど放置した後、クレオスのフィルタリングリキッドWC12「フェイスグリーン」でフィルタリングを行い、タミヤのエナメル塗料XF1「フラットブラック」で側面の計器板を筆塗りしました。

ヘッドレスト板はまだ接着していません。

さらに、ヘッドレスト、計器板の目盛などを塗り分けました。

ヘッドレストタミヤエナメル塗料XF64「レッドブラウン」
計器板の目盛タミヤエナメル塗料XF2「フラットホワイト」
操縦桿の握りタミヤエナメル塗料XF1「フラットブラック」
操縦桿の根元タミヤエナメル塗料XF85「ラバーブラック」

窓の位置が・・・

ところで、このキットは、「F6Fー3」または「F6F-5」のどちらかを組み立てることができるようになっています。以下により、その違いを再現しています。

キャノピー前部別部品が用意されている。
後方視界用の窓機体部品内側に開口用のガイドがあり、F6F-3の場合は開口する。
エンジンカウリングカウリング本体は共通。取り付ける部品が異なる。
ロケット弾F6F-5用に翼下装備のロケット弾が付属する。
アンテナ支柱別部品が用意されている。

塗装図には、以下が掲載されています。

  1. F6F-3 VF-17 空母ホーネット搭載機 (箱絵に描かれている機体)
  2. F6F-5 VF-15 空母エセックス搭載機
  3. イギリス海軍ヘルキャットF.Mk.1(F6F-3)

一方、組み立て説明図の中では、塗装図の1がF6F-5、2と3がF6F-3であるかのように説明されています。

例えば、「F6F-3」に装備されている後方視界用窓を「F6F-5」の塗装図2番で開けるように指示してあったりします。

塗装図1番と2番が入れ替わっているようです。製作時は注意が必要です。

で、今回は箱絵の3色迷彩に塗ってみようと思い、1の空母ホーネット搭載機を選びました。(これが間違いのもとでした。)

F6F-3ですので、後方視界用の窓を開ける必要があります。説明書では、機体内側のくぼみの彫刻を開口するように指示されています。

少し内側にドリルで穴をあけて、この穴をつないで、表側の様子を見つつ、開口部をナイフで整えていきました。

ドリルで穴をあけて・・・
穴をつないで・・・
ナイフで整える。

何か嫌な予感がしてきました。なんかおかしい。開口部がリベットの位置にあるぞ。

そこで、実機がどうなっているか確認してみることにしました。世界の傑作機No.35「グラマンF4F,F6F,F8F」の写真を見てみました。

この窓は、実際にはもっと前寄りに位置していることが分かりました。最初に写真で確認しておくべきでした。

また、現状のコックピットの部品構成では、後方視界用窓が使えないです。「世界の傑作機」では、いまいちどういう形状か分かりません。また、他には資料を持っていません。

後が見えな~い!

「F6F-3」はあきらめて、「F6F-5」として組み立てることにしました。

次回は、後方視界用窓を塞いで、消えてしまったリベットを復活させてみようと思います。

つづく

コメント

タイトルとURLをコピーしました