KPモデル 1/72の「川崎乙式一型偵察機」の製作を開始しました。接着が上手くいかなかったり、ドリルが折れたりしましたが・・・何とか機体内部などを塗装するところまで進みました。
製作方針から順に説明します。
製作方針
今回は、博物館の展示機のイメージで製作することにしました。博物館の展示状態(左下主翼や機体下面の帆布が張られておらず、内部が見える状態で、かつ武装は搭載されていない)を再現するのではなく、塗装、マーキングを博物館の機体に似せることにしました。
展示機の機体番号は「1001」です。側面から見た感じでは、垂直尾翼に「乙式一型偵察機」の文字と「1001」が書き込まれ、胴体側面に日の丸が描かれている以外は、特にマーキングはなさそうです。
下主翼下面には日の丸が描かれていましたが、機体番号などは描かれていませんでした。一方、上主翼の上面がどうなっているかは分かりませんでしたが、下主翼下面と同様に日の丸が描かれているのではないかと思います。
このキットでは3種類のマーキングのデカールが用意されていますが、「そらはく」に展示されている機体のものは含まれていませんでした。
キットのデカールで「1001」は再現できません。そこで、以前購入しておいたHIQ PARTSのデカール「ノスタルジックナンバー」を使ってみることにしました。
キットの尾翼用のデカールと比べると、一番小さいサイズのものが同じ高さでした。また、書体が異なりますが、HIQ PARTSの方が「0」の書体が展示機に近いように思います。
このデカール、本来はカーモデル用で、別売りの白いゼッケンサークルと組み合わせて使うものです。普通っぽいフォントのデカールは意外と売られておらず貴重なのですが、残念ながら現在は販売されていません。
以上より、以下のマーキングで製作することにします。
- 垂直尾翼に「乙式一型偵察機」の文字と「1001」の機体番号のデカールを貼る。
- 胴体側面と主翼上下面に日の丸のデカールを貼る。
次に、張り線についてです。「川崎乙式一型偵察機」は複葉機であり、上下の主翼の間など、各部に張り線が施されています。この張り線を、主にナイロン糸で再現することにしました。ナイロン糸の使用が難しい部分では、伸ばしランナーなど別の素材を使用します。
特に主翼の各部は2本線が貼られています。出来るだけこの2本線の張り線を再現してみようと思います。
そして、博物館の展示機には装備されていない武装ですが、キットには用意されています。そこで、「博物館の展示機が武装も搭載して完成したらこうなる」というイメージで製作することにしました。
過去に一度、複葉機に張り線を施して製作を試みたことがあるのですが、風にあおられて落下し、バラバラになってしまい、完成させることが出来ませんでした。久しぶりに複葉機の製作にチャレンジしてみようと思います。
パーツの接着に苦労した。
接着が上手くいかない・・・
パーツを中性洗剤で洗った後、各部の組み立てを開始しました。主要なパーツを切り出し、パーティングラインの処理を行いつつ、胴体左右などを接着しました。
上下左右および前面に5分割されたカウリングは、上下左右のパーツを接着し、継ぎ目を処理してから前面パーツに接着することにしました。まず上下左右のパーツをリング状に接着。接着には瞬間接着剤を使用しました。そして、継ぎ目にサーフェイサーを筆で厚塗りしました。
サーフェイサーが固まったところで、やすりで形を整えようとしましたが・・・接着した部分が外れてバラバラになってしまいました。接着面をやすりで整えなおして、何度か試してみましたが、やすり掛けの段階でバラバラになってしまいました。
仕方がないので、5つのパーツをすべて接着し、裏側からエポキシパテで補強しました。これにより、無事に継ぎ目を処理することが出来ました。
ちなみに機首下面も接着後の継ぎ目処理で割れてしまいました。裏側からランナーをあててみましたが、上手くいきませんでした。ここもエポキシパテで補強しました。
キットのパーツと接着剤の相性があるのかもしれません。そこで、何種類かの接着剤を用いて、どの接着剤が一番うまく接着できるか調べてみることにしました。
KPモデルのキットを上手く接着するには?
全く接着できないわけではないのですが、接着した部分を折り曲げる方向に力が加わると外れてしまうようです。そこで、キットのランナーを切り出したものを接着してみることにしました。使用する接着剤は、以下の4種類を用意しました。
- タミヤ リモネンセメント
- タミヤ セメント
- 瞬間接着剤
- クレオス Mr.セメントSP
ランナーを切断した後、切断面をやすりで平らに整形しました。また、どの接着剤を使用したか分かるように、サインペンで印をつけておきました。
それぞれの接着剤で接着し、2日ほど放置しました。
そして、少しづつ力を加えて、折れるかどうかを試してみました。
指ではじく | 弱く曲げる | 強く曲げる | さらに強く曲げる | |
タミヤリモネンセメント | 折れない | 折れない | 折れない | 折れた |
タミヤセメント | 折れない | 折れない | 折れない | 折れた |
瞬間接着剤 | 折れない | 折れない | 折れた | - |
Mr.セメントSP | 折れない | 折れた | - | - |
結果として、「タミヤリモネンセメント」、「タミヤセメント」を使うのが良さそうです。あくまで感覚的なものですが、この2つでは「タミヤセメント」のほうが折れにくかったです。
「タミヤセメント」以外では、折れるときは「パキッ」という感じで折れました。一方、「タミヤセメント」では、「ムニュッ」っという感じで少し持ちこたえてから外れる感じでした。クレオスの「Mr.セメント」(通常のもの)は試していませんが、おそらく「タミヤセメント」と同じ結果になるのではと思います。
KPモデルのキットを組み立てるときは、「タミヤセメント」や「Mr.セメント」など、いわゆる普通のプラモ用接着剤を用いるのが良さそうです。
更に製作を進めた。
ドリルで穴を開けようとしたが・・・
張り線を施すため、各部に穴を開けることにしました。まず、胴体側面下の主翼からの張り線を引き込む部分に穴を開けます。位置決めのため、下主翼の翼間支柱取り付け穴の前後にマスキングテープを貼りました。
この下主翼を、胴体と組み合わせ、マスキングテープで固定しました。そして、サインペンで胴体に印をつけました。
そして主翼を取り外し、0.3㎜のドリルで穴を開けました。
次に、主翼の翼間支柱取り付け用モールドの周辺に張り線用の穴開けを開始しました。最初は0.3㎜のドリルで開けていました。割とスムーズに進むと思ったら、突然硬くなったりして難航しました。
材質が均一ではないのかもしれません。0.3㎜のドリルを2本折ってしまったところであきらめて、0.4㎜のドリルを使うことにしました。0.4㎜のドリルも1本折ってしまいましたが、何とか上下の主翼に穴を開けることが出来ました。
まだ穴を開けない部分は残っているのですが・・・高価なドリルを折りまくって挫けそうな気分になってきました。そこで、穴あけは中断して塗装を行うことにしました。
一部のパーツを塗装、コックピット内部が出来上がった。
コックピット内部を中心に、細部のパーツの塗装を行うことにしました。まず、座席を取り付けるためのタンクのようなパーツやフットペダルなど、金属色のパーツを塗装しました。エアブラシでクレオスGX2「ウィノーブラック」で塗装した後、ガイアカラーEx-07「EXシルバー」を塗りました。
インパネのパーツは、丸いマスキングシートでメーターの中心部を黒く塗り残しました。
次に、インパネの木材の部分にクレオスC42「マホガニー」を筆塗しました。
また、機体内部、プロペラ、翼間支柱など、木材で出来ているパーツにも「マホガニー」を筆塗しました。
1日以上乾燥させた後、C19「サンディブラウン」を筆塗しました。
木目の雰囲気を出すため、ガイアノーツの「ストレーキング筆」を用いて、スジ状に塗り残しが出るように塗りました。
インパネのメーターなどには、タミヤエナメル塗料XF-2「フラットホワイト」でメモリや針などを描きました。資料を持っていないので適当です。
インパネのメーターなどをマスキングし、クレオスC41「レッドブラウン」で模様を追加しました。そして、C48「クリアーオレンジ」に若干「フラットベース」を追加してツヤを抑えたものをエアブラシで塗りました。すると、翼間支柱など、いくつかのパーツで黄色みが強くなりすぎて、木材には見えなくなってしまいました。
幸い、インパネはそれほど違和感もなく、うまく塗れたようです。
色合いの違和感を修正するため、薄めたC19「サンディブラウン」を筆塗した後、C19「サンディブラウン」とC41「レッドブラウン」を混ぜたもので模様を描き込みました。また、プロペラは展示機を参考に「レッドブラウン」の配分を増やし、暗めの色で塗りました。
これにより、何とか木材っぽい雰囲気を出すことが出来ました。
プロペラの前後の丸い部分をGX2「ウィノーブラック」で塗装。右主脚柱に取り付けられている小さいプロペラ付きのダイナモのような装置は、一旦は「Exシルバー」で塗装しましたが、実機の写真を参考に、タミヤエナメル塗料XF-56「メタリックグレイ」を筆塗し、プロペラを取り付けました。また、後席の機銃架を洋白線で作り直しました。
そし、コックピットのパーツの組み立ても行いました。操縦桿の先端にはタミヤエナメル塗料X-18「セミグロスブラック」を筆塗しました。
ようやくこのパーツを組み立てることが出来ました。木材と金属の組み合わせがレトロな味わいを醸し出していますね。そこで、このパーツを胴体に仮組してみました。
ワックスとか潤滑油とかのにおいが漂ってきそうです。早く完成させたくなりましたが、組み立て手順を間違えると張り線が失敗しそうです。焦りは禁物ですね。
続く。
おまけ:猫の大福さん(6) 我が家に来てから1年経った。
大福さんがやってきたのは、去年の10月でしたね。なにかお祝いをしませんか?
いいね!そう思って、ケーキを買ってきたのだ!
今度はウサギさんのケーキですね!
ウム。ネコちゃんのケーキは売っていなかったのだ・・・
ところで、この1年、いろいろなことがありましたね。エリザベスカラーとか・・・
熱中症になりかけたりもしたのだ。
お花を食べられたりもしましたね。
落ち込んだりもしたけど、ニャーは元気だニャ。
ニャんだ、そりゃ!
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