以前製作したタミヤ1/35「ハノマークD型グランドスツーカ」と・・・
タミヤ1/35「重ロケットランチャー41型ホイレンデ・クー」をご紹介いたします。
タミヤの「ハノマークD型 グランドスツーカ」について
タミヤの「グランドスツーカ」は、「ハノマークD型」の車体に重ロケットランチャー「28/32cm 重ヴォルフ機材40/41型」、通称「ホイレンデ・クー」を搭載したタイプを再現しています。
28cmロケット弾6発、32㎝ロケット弾2発と、ロケット弾を格納する木枠6個が付属しています。
また、ロケット弾を運搬するドイツ兵4体も付属しており、このキット単体で「グランドスツーカ」にロケット弾を搭載する場面のジオラマを製作することができます。
模型のもとになった車両がハノマークハーフトラックの簡易生産型ということもあり、割と簡単に形になったように記憶します。とても作りやすかったです。
タミヤからは、1/35の「ハノマークD型」として、「グランドスツーカ」のほかに2種類が発売されています。一つは、兵員輸送車型の「ハノマーク装甲兵員輸送車D型シュッツェンパンツァー」。
ドライバー1体、装甲擲弾兵3体および各種装備品のパーツが付属しています。戦闘中のジオラマを作りたくなりますね。
もう一つは、単砲身7.5cm砲搭載型の「ハノマークD型カノーネンワーゲン」です。
こちらは迷彩のための塗料を筆で塗っている兵士が付属しています。
発売されたのは「カノーネンワーゲン」が最初で、「グランドスツーカ」、「シュッツェンパンツァー」と続きます。実車の開発順と逆になっているのが面白いですね。
製作時のポイント
フェンダー上の車間支持棒は、RBモデルの真鍮パーツに交換しました。左側の車間支持棒に取り付ける丸いバックミラーには、ハセガワの「ミラーフィニッシュ」をポンチで打ち抜いて貼り付けました。
また、車体前面に照準用のバーが2本ついていますが、細い部分を真鍮線に交換しました。
計器板、無線機などを面相筆で塗り分けました。奥まっていて目立たないところですが、のぞき込むとリアルな感じになり、自己満足感が高いです。
戦闘室の前後に搭載される機関銃「MG-42」ですが、キットのパーツは上面の開口部が再現されていません。
ピンバイスで穴を開けてデザインナイフで穴をつなぐことで、長円形の開口部を再現してみました。部品のパーティングラインをガイドに穴を開けると、一直線に並べやすいです。
アンテナは取り外された状態を再現することとして、キットの部品をそのまま使用し、特に手は加えていません。
キャタピラをモデルカステンの組み立て可動式のものに交換しました。自然なたるみが再現されるのが良いですね。
タミヤのドイツ 重ロケットランチャー41型 ホイレンデ・クー
タミヤからは、「グランドスツーカ」に搭載されるロケットランチャーを単独で使用するタイプの「ホイレンデ・クー」も発売されています。
「グランドスツーカ」に付属するドイツ兵のうち2体と、ロケット砲4発にランチャーを載せるフレームが追加され、1つのパッケージにまとめられています。
これ単独で、ロケット砲の射撃準備を行っている情景を製作できます。ただし、現在は入手困難なのが残念なところです。
タミヤが製品化した「ホイレンデ・クー」は、正式には、「28/32cm 重ヴォルフ機材41型」と呼称されます。木枠型のロケットランチャーに格納されたロケット弾を、フレームの上に4発搭載します。
フレームが木製の40型と、金属製の41型がありました。タミヤのキットは、フレームが金属製の41型を再現しています。
ロケット弾は直径28cmの榴弾と32cmの焼夷弾が用いられました。焼夷弾の方がサイズは大きかったですが、重量は榴弾が82kg、焼夷弾が79kgで、榴弾の方が若干重かったようです。
木枠型ランチャーの横には、「足」が付いています。普段は折りたたまれた状態ですが、これを展開することで、フレームなしでも射撃体勢とすることができます。
ただし、タミヤのキットでは、この「足」は木枠のほかの部分と一体で成型されている(部品番号D5)ので、単体での射撃体勢を再現するには改造が必要です。
部品番号D9の木枠の横板は3枚が繋がった状態で部品化されており、組み立てた後で切り取るように指示されています。この構造のおかげで、3枚の横板をたやすく整列させることができます。
「グランドスツーカ」に付属するドイツ兵2体も加えて、4体でジオラマベースに乗せてみました。
28/32cm 重ヴォルフ機材40/41型
「28/32cm 重ヴォルフ機材40/41型」は、タミヤ以外からも各社から発売されています。そのうち、ミラージュホビーのものとミニアートのものを所有しているので、タミヤのものと比較してみました。
タミヤ | ミラージュホビー | ミニアート(フレーム付き) | ミニアート(フレームなし) | |
フレーム | 金属製(41型) | 金属製(41型) | 木製(40型) | なし |
28cm榴弾 | 3発 | 4発 | 6発 | 12発 |
32cm焼夷弾 | 1発 | なし | 6発 | 12発 |
ランチャー | 4個 | 4個 | 6個 | 12個 |
足 | 木枠と一体成型 | 別部品 | 別部品 | 別部品 |
ドイツ兵 | 2体 | なし | 5体 | なし |
ミラージュホビーの「WYRZTNIA RAMOWA sWu.R.40/20cm」
箱絵には「40型」と書いてありますが、金属製のフレームが再現されており、「41型」が正しいと思われます。
ロケット弾は28cm榴弾のみが4発付属しています。木枠型のランチャーはかなり細かく分割されていて、丁寧な組み立てを行う必要がありそうです。フレームの部品は2基分が付属しています。
弾頭に貼るためのデカールも付属していますが、ドイツ兵は付属していません。
ランチャー横の「足」は別部品なので、展開状態または格納状態のどちらにも組み立てることができます。
また、運搬時に取り付けられたロケット弾を固定するための止板も部品化されています。
部品番号C6が止板で、ロケット弾発射口を塞ぐ形で取り付けられます。これにより、運搬時にロケット弾が転げ落ちるのを防ぐのでしょう。また、部品番号C7が「足」です。
ミニアート「SCHWERES WURFGERÄT 40」
ミニアートからは、フレームが木枠の「重ヴォルフ機材40型」が発売されています。箱絵をよく見ると、「足」を前後に伸ばした状態で運搬時の持ち手として使われています。こういう運搬方法もあるのですね。
箱を開けてみると、細かく分割された部品が大量に入っていました。
「重ロケットランチャー」一基のほかにドイツ兵や予備弾薬の分も含まれています。地面ベースを製作すれば、そのままジオラマに出来てしまいますね。
ミニアート「GERMAN ROCKETS 28cm WK Spr & 32cm WK FLAMM」
また、ランチャーとロケット弾のみをセットしたものも発売されています。
箱絵をよく見ると、「足」のストッパーが描かれています。キットの部品にも、この部分が再現されていて、とてもリアルです。
箱の大きさは上で紹介した「重ヴォルフ機材40型」と同じですが、箱の中には、「40型」以上に大量の部品が入っていました。
これだけあれば、当分はしのげそうです。(何を?)
ミニアートのキットも、木枠型のランチャーはかなり細かく分割されていて、丁寧な組み立てが必要です。また、ロケット弾の信管が別部品なので、信管を外した状態も簡単に再現できそうです。
デカールや塗装例も充実していて、とても楽しめそうな内容でした。
おまけ
「グランドスツーカ」をジオラマベースに乗せてみました。「ホイレンデ・クー」のロケット弾も配置しました。
ジオラマベースの街灯はタミヤ1/35「道標セット」に付属しているものです。電球をクリアプラ棒から削りだしたものに置き換えてあります。
戦闘準備中のあわただしい雰囲気が出ているでしょうか?
ご覧いただき、ありがとうございました。タミヤの「ハノマークD型グランドスツーカ」と「重ロケットランチャー41型ホイレンデ・クー」でした。
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