【プラモ】アオシマ1/700「子日1933」の製作

艦船

アオシマ1/700の「子日1933」を製作しました。

前回、アオシマ1/700の「初春」を完成させましたが、同時に製作していた「子日1933」も完成させました。

手前が1933年の「子日」、奥が1942年の「初春」

製作過程について、以下で説明します。

どこまで出来ているか?

「初春」を製作していた時に、「子日」も各部の組み立て、塗装を行いました。

リノリウム甲板の塗り分けも「初春」と同様の方法で行いました。

【プラモ】アオシマ1/700「初春1941」の製作(2)初春1941?

艦載艇も用意しました。

【プラモ】アオシマ1/700「初春1941」の製作(3)「初春1942」として完成しました。

各部の組み立て

組み立て説明書に従って製作を進めました。その際、いくつか注意するべき点が見つかりました。以下で説明します。

艦橋およびシェルターデッキ

艦橋、シェルターデッキの組み立てでは、シェルターデッキと艦橋が接する部分に隙間が出来ました。

シェルターデッキの上面(部品番号A5)の後端にプラバンを貼り付けて延長することで、隙間が出来ないようにしました。

また、シェルターデッキ上面に取り付ける通風塔(部品番号C11,C12)がとても小さく、紛失しないように注意が必要です。不本意ながら、C12を紛失してしまったので、プラ材で自作しました。

艦橋上部を組み立てる前にクレオスC32「軍艦色2」、SC06(C606)「リノリウム色」で塗り分けておきました。また、ウェザリングカラーWC02「グランドブラウン」でウェザリングも行っておきました。

艦橋上部の各パーツの組み合わせがタイトなので、仮組とすり合わせを繰り返して製作しました。

一部、ウェザリングしてない部分が残っている・・・

写真を撮ってみて、羅針艦橋の側面にパーティングラインのようなものが残っていることが判明。キットのボックスアートや資料を見てみると、実際にはここに窓が2つありました。

キットのボックスアートです。

そこで、羅針艦橋側面を平らにして窓を描くことにしました。

まず初めに、羅針艦橋側面をやすりで削って平らにしました。次に「軍艦色2」を筆塗した後、「フラットブラック」で2本の縦模様を描きました。最後に上下を「軍艦色2」で整えました。

塗りなおした窓の周辺にウェザリングカラーWC02「グランドブラウン」でウェザリングを実施。また、舷灯も筆塗しました。(舷灯の下に写っている30㎝探照灯については後ほど説明します。)

右舷の舷灯はクレオスC8「シルバー」を塗った上にガイアカラーエナメルGE-10「蛍光グリーン」を塗りました。また、左の舷灯は「シルバー」、「レッド」と塗り重ねた上にGE-07「蛍光レッド」を塗りました。

ブラックライトを当てると、舷灯が光っているように見えます。

2番煙突周辺

2番煙突基部の後端には、丸くへこんだ部品(部品番号B18)を取り付けるのですが・・・

そのまま取り付けてしまうと、2番発射管と干渉してしまいます。

塗装まで行ってから気が付いた。まだ甲板には接着していないです。

接着してから気が付いたので、一旦この部品を取り外し、やすりで成形しました。

この部品の前後長を減らすことで、2番発射管と干渉しなくなりました。

デカール

船体側面、後面に駆逐隊番号、艦名のデカールを貼りました。

側面の駆逐隊番号および艦名は1文字ずつ切り離して貼りました。舷側のモールドになじませるため、クレオスのマークセッターを使用しました。

艦尾のデカールは文字下側のニスの部分がモールドと干渉するので切りとってから貼りました。

手を加えた部分

キットに付属する1番、3番砲塔ですが、実物と若干形状が異なっているように感じられたので修正しました。また、一部の装備品を他社製のより精密なものと交換しました。

主砲塔

1番、3番砲塔は、照準器のカバーが角ばっているように感じられたので、丸くなるように削りました。

左:加工後,右:加工前

次に、旋回可能とするための加工を行いました。まず取り付け軸に1.1㎜ドリルで穴を開けました。また、3㎜プラボウの中心に1.2㎜のドリルで穴を開けたものを輪切りにしてストッパーを作りました。

3番主砲塔の軸の側面をドリルでえぐってしまった・・・

2番砲塔を取り付けるシェルターデッキは、内側が狭くてストッパーを取り付けられません。そこで、艦橋を甲板に接着し、2番主砲塔基部の穴を甲板まで貫通させました。また、甲板裏の補強材を切り欠いて、2番主砲塔のストッパーが干渉しないようにしました。

取り付け軸に1㎜のプラボウを接着。甲板にはめ込んだ後、ストッパーを接着しました。

船体のバラストと干渉しないようにするため、ストッパーをやすりで削りました。(3番主砲塔のみで良いのですが、勢いで1番、2番主砲塔も削ってしまいました。)

魚雷発射管

「子日1933」のキットで用意されている魚雷発射管は「初春1941」とは異なり、側面にジャッキステーや窓などがモールドされていません。

当初はこれに手を加えて使用するつもりでしたが、側面を加工する手間を考えてピットロードの「新艦船装備セット4」に含まれるものを使用することにしました。

シールドのパーツ。これに発射管本体と魚雷が組み合わさります。

ピットロードのパーツは、キットのパーツと比べて回転軸が細いです。そこで、1.6㎜プラボウの真ん中に1.1㎜の穴を開けて、ピットロードのパーツの回転軸にかぶせることにしました。

ストッパーは主砲塔と同様に、3㎜プラボウに1.6㎜のドリルで穴を開けたものを輪切りにして製作しました。ただし、1番、3番発射管は基部の裏側に余裕がなく、ストッパーを取り付けることが出来ません。そこで、これらは2番砲塔と同様に、甲板に穴を開け、発射管の回転軸を延長して貫通させました。

2番発射管は、ストッパーが船体のバラスト固定部分が干渉します。バラスト固定部分の該当箇所に穴を開けて、ストッパーが干渉しないようにしました。

2番発射管を取り付けてみたら、先端が煙突基部の構造物と干渉してしまいました。そこで、2番発射管の回転軸をいったん切り離し、若干前よりに接着しなおしました。

これで2番発射管も所定の場所に収まりました。

毘式40㎜単装機関銃

2番煙突の左右に設置される毘式40㎜単装機関銃には、伸ばしランナーでフラッシュハイダーを追加しました。

艦載艇

艦載艇は「初春」を製作した時に用意した7.5m内火艇、7mカッターに加えて、6m通船を搭載しました。

7.5m内火艇はピットロードの「新艦船装備セット2」、7mカッターはファインモールドの「ナノドレッドシリーズ」のものを使用しました。

7.5m内火艇2隻、7mカッター2隻、6m通船1隻を使用しました。

7.5m内火艇、7mカッターを搭載するためのラッフィングボートダビットには、ファインモールドのナノドレッドシリーズのものを使用。各艇にボートダビットを接着してから、船体に接着しました。

左舷艦橋横に7mカッターを取り付けますが、先に烹炊室用煙突を取り付けておかないと、取り付けられなくなるので注意が必要です。マストも先に接着しておきました。

セメダイン「ハイグレード模型用」を使用して、各艇を甲板に接着しました。

7.5m内火艇、7mカッターについては、以下もご参照ください。(新しいタブで開きます。)

【プラモ】アオシマ1/700「初春1941」の製作(3)「初春1942」として完成しました

6m通船は、ピットロードの「新艦船装備セット2」のものを使用しました。一方、以下の資料に掲載されている性能改善工事前の子日の写真より、通船用のダビットはキットのものより小型で、「く」の字型ではなく「J」を逆さにしたような丸っこい形であることが分かりました。

ダイヤモンド社 「日本海軍艦艇写真集 駆逐艦」

そこで、ナノドレッドシリーズの「ラジアルボートダビット2」より部品番号1のものを加工して使用することにしました。

このダビットを、ピンセットを使って下の写真のように曲げました。ナノドレッドのダビットは、多少曲げても折れないので、このように加工して使うこともできます。

セメダイン「ハイグレード模型用」を用いて、通船とボートダビットを艦橋横の甲板上に接着しました。

探照灯、爆雷、ダビット

探照灯

探照灯はファインモールドの「日本海軍 探照灯セット3」より90㎝探照灯と30㎝探照灯を使用しました。(随分前に購入したものの残りです。現在は絶版で、代わりにナノドレッドシリーズより探照灯が発売されています。)

2番煙突の後ろの探照灯台には、キットのパーツ(部品番号B13)の代わりにファインモールドの90㎝探照灯を取り付けました。

また、キットの箱絵を参考にして、艦橋左右に30㎝探照灯を取り付けました。

これらの探照灯はクリアパーツなので、あらかじめクレオスC8「シルバー」で下塗りした後、C32「軍艦色2」を塗りました。その際、レンズ面を塗り残して内部がシルバーに見えるようにしました。

爆雷

爆雷装填台と爆雷投射機はピットロード「新艦船装備セット4」のものに交換しました。

ダビット

船体各部に配置されるダビット(部品番号C1)は、ナノドレッドシリーズのラッフィングボートダビットセットの魚雷、爆雷用ダビットに交換しました。

魚雷用ダビット

前寄り4つを魚雷用ダビット、後寄りの2つを爆雷用ダビットとしました。

伝声管

これで完成としてもよかったのですが、さらにひと手間加えたくなりました。そこで、伝声管を追加することにしました。伸ばしランナーを曲げて伝声管を作り、取り付けました。

資料の写真やキットのボックスアートを参考にしましたが、側面から見たものしかなく、取り回しが良く分かりませんでした。そのため、ある程度想像で取り付けました。

特に2番、3番発射管は配置がタイトで、伝声管が発射管上部に接してしまいました。実際にどうなっているかはよくわからなかったので、これで良しとします。

伝声管は発射管にもつながっているようでした。しかし、発射管を旋回可能としたので、発射管につながる部分は省略しました。

完成しました!

全体を見て塗り残した部分の塗装を行い、軍艦旗を取り付けて完成です。取り付け位置ですが、6m通船のダビットのところで参照した「日本海軍艦艇写真集 駆逐艦」の写真を参考にして艦尾旗竿としました。

「子日」は完成後、すぐに復元性改善のための改修が行われました。この姿だったのは短い期間のみのため、錆汚れは控えめにしました。

主砲塔、発射管が動かせるはずだったのですが・・・

7.5m内火艇が干渉して旋回できなくなってしまいました。ナムサン・・・

もしかして、魚雷戦の時にはボートダビットを展開状態にするのだろうか・・・

まさか、初回限定版に付属するエッチングパーツのボートダビットが展開状態なのは、そのためなのか?

実際にキットを製作してみると、いろいろなことが分かって興味深いですね。

各部が細かく再現されているので、ピットロードの「新艦船装備セット」やファインモールドの「ナノドレッドシリーズ」と組み合わせても違和感はありませんでした。

同型艦である「初春1933」との違いも再現されており、メーカーの気合を感じる製品でした。

おまけ:子猫の大福さん(16) エリザベスカラーを外してください。

大福さん、エリザベスカラーを付けられて、苦労しているようですね・・・

そうなのだ。大分慣れてきてはいるのだが、たまに自分で外してしまっていることもあるのだ。

食事の時は外しているのですよね?

イエ~ス。ただ、たまにカラーを付けたまま水を飲んだりしていることもあるぞ。

子猫の適応力はすごいですね!

そして、今日はついに抜糸の日なのだ!

と、いうことは、エリザベスカラーも外せるのですね!

ウム!

よく頑張ったね、大福さん!

偉いぞ、大福さん!

おまけ:子猫の大福さん(15) 手術から帰ってきました。

おまけ:子猫の大福さん(17) 溶ける糸

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