映画「マイケルコリンズ」に登場するオースティン装甲車を製作しました。製作したのは、マスターボックス1/72「オースティンMk.Ⅲ装甲車」です。
マスターボックスの「オースティンMk.Ⅲ装甲車」
マスターボックスからは、1/72で「オースティンMk.Ⅲ装甲車」と「オースティンMk.Ⅳ装甲車」の2種類の「オースティン装甲車」が発売されています。今回は「Mk.Ⅲ」を製作しました。
箱を開けると、AランナーとBランナーの2枚のランナーとデカール、そして組み立て説明書が入っていました。あえて2枚のランナーに分けているのは、「Mk.Ⅲ」と「Mk.Ⅳ」の共通部分をAランナーに、異なる部分をBランナーにまとめているのかもしれません。
ボディーはスライド金型が用いられており、一体成型で各面にリベットなどの彫刻が施されています。
上面、側面のみならず、後面にも彫刻が施されています。メーカーの気合が伝わってきますね。
ライトやフックなど、かなり細かい部品も含まれています。
また、8種類の塗装例に対応したデカールが付属しています。
詳しいことが分からない車両ですが、とにかく作ってみることにします。
部品を接着する位置が分からない!
まずは、部品番号A3のシャシーに部品番号A19のマフラーらしき部品とA21の丸い部品を取り付けるのですが、どこにつければよいか分からない!
部品番号A10とA22も微妙に位置が分からないですね。幸い、組み立て説明書に6面図が掲載してあるので、これを頼りに部品番号A19とA21を接着しました。
部品番号A10とA22は、シャシー下に取り付けられるカバーとフロントリーフスプリングが一体となった部品です。シャシー側にリーフスプリングの基部を取り付けるガイドがあるので、これを目印に取り付けました。
フロントフェンダーの取り付け位置も、組み立て説明書の図ではよく分からなかったです。
部品番号A10とA22の上端に接するように取り付けました。
部品番号B3の横に成型のずれがありますので、伸ばしランナーを貼ってやすりで形を整えました。
説明書の6面図がとても役に立ちます。
コツをつかんだ後は、シャシー、ボディーと順調に組みあがっていき、車体が出来上がりました。
銃塔の組み立てがちょっと厄介
銃塔の組み立ては少し厄介でした。中央の円筒部分と上の天蓋部分が干渉してしまうのです。
円筒部分の内側をやすりで削り、天蓋部分も一部デザインナイフで削ることで、きれいに組み合わさるようになりました。
また、機銃には可動軸が設けられていますが、そのまま組み立てるとぐらぐらになってしまいます。そこで、基部の機銃取り付け部分の両側面にプラ材を接着。さらにその内側に0.1mmプラ板を貼り付けました。
こうすることで、機銃の可動軸が左右から押さえられ、ぐらぐらにならずに迎角を保持できるようになりました。
一通り部品が組みあがりました!タイヤと銃塔上下は、塗装を行った後に取り付けることにしました。
銃塔に少し手を加えたとはいえ、あっさりここまで形になってしまいました。一体成型のボディの効果は大きいですね。
次は塗装です
箱の裏側に塗装図が掲載されています。カーキの車両とダークグレーの車両の塗装例が載っています。
凶悪かつちょっとコミカルな「どくろマーク」の塗装例で仕上げてみることにしました。
クレオスのフィルタリングリキッドを使ってみます。
今回は、フィルタリングに挑戦してみようと思います。
ボディ色は、ファレホの「カーキ」が指定されています。
実車のカーキがどんな色合いか全くわからないのですが、箱絵のイメージでは、クレオスC55「カーキ」より緑っぽいカーキにするとよさそうです。クレオスC55「カーキ」をベースに、フィルタリングリキッドWC12「フェイスグリーン」で緑にしてみようと思います。
まずは、1/35のタミヤのドラム缶で試してみようと思いました。ドラム缶を3つ組み立てて、クレオスC55「カーキ」を塗装しました。
カーキが乾燥したところで、フィルタリングリキッドを筆塗りしてみました。
三つのドラム缶のうち、一つは比較のため塗らずにそのままとしました。グリーンが退色したような感じになり、なかなか良さそうです。これで塗ってみることにしました。
ありがとう、ドラム缶たち!
塗装して組み立てました。
いよいよ「オースティン装甲車」の塗装です。まずは、全体にクレオスC55「カーキ」を塗装しました。
機関銃の銃身をクレオスC28「黒鉄色」、マフラーをC61「焼鉄色」、タイヤをタミヤエナメル塗料XF85「ラバーブラック」で筆塗りしました。
カーキの部分にクレオスフィルタリングリキッドWC12「フェイスグリーン」を塗ってみました。
銃塔を組み立て、タイヤを車体に接着。銃塔も載せてみました。
デカールを貼りました。車体前の下の部分の白帯の横幅が足りなかったので、中ほどでカットして左右に分けて貼りました。
そして、中央の部分をタミヤエナメル塗料XF2「フラットホワイト」で塗ってつなげました。
後ろ側は図がないので、推測で貼りました。
デカール保護のため、タミヤアクリル塗料XF86「つや消しクリア」を全体に吹き付けました。1日放置して十分乾かしたところで、ライトをタミヤエナメル塗料で筆塗りしました。
まずタミヤエナメル塗料X10「ガンメタル」を塗り、輪郭を残し気味にしてX11「クロームシルバー」を塗りました。そして、X13「メタリックブルー」で少し模様を入れました。
クレオスのウェザリングカラーも使ってみました。
今回は、汚し塗装にクレオスのウェザリングカラーを使ってみました。
汚し塗装を施す前は下の写真の状態でした。
ここに、WC07「グレイッシュブラウン」で車体下部、足回り、フェンダーに土汚れを追加しました。
小さめの平筆で塗りました。最初は色がついているかどうかよくわからなかったですが、乾くとしっかり土ぼこりの色がついていました。
次に、WC3「ステインブラウン」で車体各部の丸いふた、ライト基部の下、ボンネット留め金具の下などにストレーキングを追加しました。
ストレーキングは、油や雨汚れが垂れた状態を表現したものです。汚したい場所に塗料を塗った後、少し乾いたところで、溶剤を含ませた筆で余分な塗料をふき取りました。
車体各部のリベットには、WC2「グランドブラウン」でストレーキングを追加しました。
完成です!
オースティンMk.Ⅲ装甲車が完成しました!
映画に登場した車た車両とは、細部が異なっていました。まず目立つのは、機銃の横についている衝立のようなものが映画の車両にはついていませんでした。そもそもこの衝立は何のためについているのだろう?
銃塔を回してみたら、すぐにわかりました。隣の銃塔に銃身がぶつからないようにするためのもののようですね。
機銃の銃身を上下に動かせるようにしましたが・・・
衝立のおかげであまりよく見えない!
銃身は固定してしまっても良いかもしれません。
50円玉と比べてもこの小ささですが、なかなかの精密感です。どくろマークで凶暴さとキュートさもアップ。
最初に紹介しましたが、マスターボックスからは1/72で「オースティンMk.Ⅳ装甲車」も発売されています。また、ミニアートからは1/35で「オースティン装甲車」が発売されています。
これらも作ってみたくなりました。
ご覧いただき、ありがとうございました。マスターボックスの「オースティンMk.Ⅲ装甲車」でした。
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