【プラモ】マックスファクトリー 1/72「コンバットアーマー ダグラム」新旧作り比べ(2)コックピット内部の製作とまだらシルバー塗装

SF

今回はコックピットを作り込みました。内部側面がのっぺりしていたので、プラバンでディテールを追加しました。また、コンソールパネルにLEDを組み込んでモニターを光らせました。

そしてライトグレーのパーツを組み立て、以前「飛燕Ⅱ型改」を製作したときに試した「まだらシルバー塗装」で塗りました。

マックスファクトリーから発売されている1/72の「ダグラム」には、最初に発売されたものと各部が改良された「アップデートバージョン」があります。

以下では、最初に発売されたものを「初回版」、「アップデートバージョン」を「アップデート版」として説明します。

コックピット内部の製作

コックピット内部側面のディテールアップ

コックピットパーツの内部側面にはモールドがなく、突き出しピン跡が付いています。

「初回版」
「アップデート版」

このままではキャノピーを開けた時にあまり見栄えが良くありません。そこで、スジボリを加えたプラバンで覆うことで、ディテールアップしつつ突き出しピン跡にも対処することとしました。

スジボリ入りプラバンはブラザーのカッティングマシーン「スキャンカットSDX1200」を用いて製作することとしました。

まず「初回版」のコックピットパーツの内側にマスキングテープを貼り、寸法を測りました。

これらの寸法に基づいてスキャンカット用データを作成。また、四角いプラ板にスジボリを加えた小さなパーツのデータも作成しました。

ブルーのラインがカット、レッドのラインはスジボリ

「スキャンカット」に0.2㎜プラバンをセットし、スジボリ部分はハーフカット機能を用いて彫刻しました。そしてプラバンをカットしました。

マルチブラックでスミ入れしてみました。

出来上がったスジボリ入りプラバンを「初回版」のコックピット内部に貼り付けました。また、もう一組カットし「アップデート版」にも貼り付けました。

上が「初回版」、下が「アップデート版」です。

データは「初回版」の寸法で製作しましたが、「アップデート版」でもそのまま使うことが出来ました。

次に、コックピット内部をC116「RLM66ブラックグレー」で塗装。また、シートはC311「グレーFS36622」で塗装しました。

そしてシートのクッションの部分を筆塗しました。

タミヤエナメル塗料XF-64「レッドブラウン」で筆塗した後、クレオスのウェザリングカラーWC02グランドブラウンでウェザリングを行いました。そしてその上からさらにXF-64「レッドブラウン」を塗り重ねました。

コンソールパネルの加工

次はコンソールパネルにLEDを組み込むための加工を行います。まず書籍「完本 太陽の牙 ダグラム」を参考にしてモニターやランプを光らせる場所を決めました。

この本に描かれているコックピットの設定画を参考にして、以下を光らせることにしました。パーツが細かいので、細部は省略しました。

次に、コンソールパネルのパーツを切り出して、裏側から高輝度白色LEDで照らしてみました。

すると、キットのパーツを加工しない状態では、モニター類が配置された部分の上半分しか光らせられないことが判明しました。

なぜこうなってしまうかというと、コンソールパネルパーツをコックピットに固定するためのモールドが裏側に配置されていて、LEDの光を一部透過させられなくなっているのです。このモールド部分を削り取ることにしました。

極小のパーツの内側を削り込むため、EIGERTOOLの「マイクロナイフTK02平刃・小」を使用しました。

まずニッパーで切り込みを入れて一部を切り取った後、「マイクロナイフTK02平刃・小」で残りの部分を取り除きました。怪我をしないように注意して慎重に作業を行いました。

ある程度削り込んだ状態で裏からLEDで照らしてみました。すると・・・

モニターが配置された面は全体が光るようになりました。また、その下の左右の赤いランプの部分も少し光りました。裏からさらに削り込めば、もっと光りそうです。

ちなみにこの時使用したLEDは、アルミ箔を貼ったプラバンに接着し、表面にUVクリアレジンを塗ったものです。以前「ムーンバス」を製作したときに作りました。

詳しくは以下をご覧ください。(新しいタブで開きます。)

ムーンバスでのLED組み込みのテスト

裏から削り込めば上手く光りそうなことが分かったので、一旦加工は中断して塗装を行うことにしました。まず初めにモニターやランプの部分をマスキングテープで覆い、クレオスMr.カラーC33「つや消しブラック」を塗りました。

丸い部分はHIQパーツのマスキングシールです。

次にモニター類が配置された部分をマスキングしてMr.カラーC116「RLM66ブラックグレー」を塗りました。

「初回版」歯科写真を撮っていなかった・・・

そしてコンソールパネルの光らせたい部分を裏側からドリルと「マイクロナイフTK02平刃・小」で彫り込みました。

コンソールパネル上部の丸いモニターの横の四角い部分は、真ん中にタミヤエナメル塗料XF-1「フラットブラック」でラインを入れて上下に分けました。

危うくドリルが貫通するところでした・・・

ここで、試しに裏側からLEDの光を当ててみました。成形色の違いの影響で違う色で光っていますね。

「初回版」
「アップデート版」

次はモニターやランプの色を調整します。裏側から色セロファン紙を貼りますが、1枚では十分に色が変化しないので何枚か貼り重ねます。

100円ショップで購入しました。

ただしパーツが小さいので、小さく切り出した色セロファン紙を貼り重ねるのは困難です。そこで、帯状に切り出した色セロファン紙を折り曲げて重ねてから貼りました。

下側面にアルミ箔も貼りました。

接着にはセメダイン「ハイグレード模型用」を用いました。この接着剤なら、貼り重ねる枚数が多すぎた場合は簡単にはがすことが出来ます。

必要な枚数を割り出すため、裏側からLEDの光を当てて色の変化を確認しながらみました。色セロファン紙を重ねたことで、大分暗くなってしまいました。成形色が白でないことも関係があるかもしれません。

「初回版」
「アップデート版」

重ねた枚数は以下の通りです。

枚数枚数
レッド4枚ブルー3枚
グリーン4枚イエロー5枚

次は実際にLEDを組み込みます。

LEDの組み込み

まず「アップデート版」で試してみました。LEDを1つ組み込み、コンソールパネル内側側面と後面にアルミ箔を貼って光を反射させることで、モニター面と2つの赤いライトを光らせてみます。


横から見た断面図です。

チップ型の高輝度白色LEDに0.2㎜ポリウレタン銅線をはんだ付けし、コンソールパネルの内部にUVクリアレジンで固定しました。

後面にアルミ箔を貼り・・・

側面の開口部もアルミ箔でふさぎました。

単三乾電池2本を直列につないで3Vを供給しました。すると・・・

まだ全体的に暗いままでした。特に下部の2つの赤いライトはほとんど光っていません。

そこで、後面に貼ったアルミ箔を切り開き、赤いライトの辺りに高輝度白色LEDを2つ追加しました。

これでようやくモニター面と赤いライトが十分明るく光るようになりました。ただし、フラットブラックの塗り際がガタガタなのが分かってしまいますね。小さなパーツで実際はそれほど目立たないので、このままとすることにしました。

この写真ではかなり拡大されています。

次は「初回版」のコンソールパネルです。

「初回版」のコンソールパネルは、「アップデート版」のものよりも深く削り込んであります。そこで、真ん中のLEDは省略して、左右のLEDのみを組み込んでみました。

後面にアルミ箔を貼りました。3Vを供給すると、十分に明るく光りました。裏側をしっかり削り込んでおけば、LEDは2つでも十分だったようです。

「2つで十分ですよ。」

LEDにはんだ付けしたポリウレタン銅線を、極性を合わせて束ね、先端をはんだ付けしてまとめました。そしてコンソールパネルの後面、アルミ箔、ポリウレタン銅線に「RLM66ブラックグレー」を筆塗しました。

コックピットの組み立て

コンソールパネル裏側の0.2㎜ポリウレタン銅線などが干渉して、コックピット内側の所定の位置に収まらなくなりました。そこで、コックピット内側を「マイクロナイフTK02平刃・小」で削り込みました。

この時、コックピット右側パーツの3か所のダボ穴も2㎜径のドリルで広げておきました。

コックピット内部のパーツが一通り出来上がったので、各パーツを組み込んで左右を接着することにしました。が、組み立て説明書を確認すると、上部にカメラのパーツを挟み込まないといけないことが分かりました。

この通りに組み立てると、上部真ん中の継ぎ目の処理が難しそうです。そこで、カメラを後ハメ出来るように加工することとしました。

デザインナイフでカメラパーツ下部のコックピットで挟み込む部分を切り離したのですが、切り離す瞬間に飛んで行ってしまいました。そこで、1㎜厚のプラバンで代わりのものを用意しました。

一通りパーツがそろったので、コックピット左側の内側に各パーツを取り付けました。1㎜プラバンで作ったカメラ基部を上部に差し込み、普通のプラモ用接着剤でシートを接着。エポキシ系接着剤でコンソールパネルも接着しました。

エポキシ系接着剤が固まったところで、コックピット左右のパーツを組み合わせて接着しました。この時コンソールパネルの前にキャノピー用のポリキャップを挟み込むのを忘れないように注意しました。

そして左右の継ぎ目を瞬間接着剤で埋め、やすりで削って整えました。またコックピット後部のパーツを取り付けました。

「初回版」と「アップデート版」を比べてみると、先端のキャノピー取り付け部分と上部後端の張り出しの長さが異なることが分かりました。

より劇中のイメージに近づけるためと思われますが、細かい部分もアップデートされていますね。

ところで、組み立て説明書では先にパイロットのクリン君をシートに接着しておくように指示されていますが、組み立てた後でシートに乗せることも可能でした。

最後に念のためLEDに3Vを供給してきちんと光ることを確認しました。

このコックピットにはさらにパーツを追加して「ダグラム」の頭部を構成します。電池ボックスやスイッチも取り付けますが、これらの作業は次回、塗装を行った後に実施する予定です。

まだらシルバー塗装

腕、太ももなど、アニメでライトグレーに塗られている部分を、以前「飛燕Ⅱ型改」で試した「まだらシルバー」で塗装しました。

以下で、「まだらシルバー塗装」の過程を簡単に説明します。まず、ライトグレーのパーツを切り出して組み立て、継ぎ目消しなどを行い、クレオスMr.カラーC8「シルバー」を筆塗しました。

次に、各パーツを軽く布で磨いた後、クレオスのウェザリングカラーWC01「マルチブラック」を塗りました。

しばらく放置して乾燥させた後、専用溶剤をしみこませた綿棒でふき取りました。

最後に面相筆を使用して、クレオス40周年記念カラー02「プリビアスシルバー」でまだら模様を描き込んで出来上がりです。

「飛燕Ⅱ型改」の「まだらシルバー」塗装については、以下をご覧ください。(新しいタブで開きます。)

「飛燕Ⅱ型改」のまだらシルバー塗装

次回はチッピングを行います。

今回はコックピット内部を製作しました。また、ライトグレーのパーツにまだらシルバー塗装を施しました。

次はダークブルーの部分の塗装です。タミヤの「チッピング液」を使ってチッピングを行ってみようと思いますが、まだプラバンでしか試していません。

SWEETの「FM-2ワイルドキャット」の飛行甲板ペースで試しました。

そこで、タカラ1/72「コンバットビークルセット」に入っている軍用ジープなどを製作してチッピングを試してみます。

1/72の軍用ジープでチッピングを試すことで、1/72のスケール感でチッピングがどうなるのかも確かめてみることにします。(製作開始しました。以下で紹介しています。新しいタブで開きます。)

【プラモ】タカラ 1/72 「コンバットビークルセット」の製作(1)製作開始、思ったより手間がかかるぞ。

続く。

おまけ:猫の大福さん(29) プリンターが気になる~ぅ

赤トマト君、これからプリンターで印刷するので、大福さんを見ていてくれないか?

分かりました!任せてください!

ウ、ウォ・・・だめです、防衛線突破されました!

なに、もう突破されたのか!まずい、まずいぞ!

こら、やめろ大福さん、やめるんだ!

そこには何もいないよ、大福さん!

ふう、何とか捕まえたのだ・・・

中に何かが居ると思っているみたいですね。

プリンターを布で覆って・・・これで良し。

大福さんは好奇心が旺盛な猫ですね!

おまけ:猫の大福さん(28) 変なポーズ

おまけ:猫の大福さん(30) 2歳のお誕生日、おめでとう!

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