前回3機完成したSWEET 1/144の「ゴーストファイター FM-2」ですが、最後の4機目が完成。おまけの「黒ネコ ラッキー」も製作しました。
塗装例3については、書籍を参考にして1990年ごろの状態と2002年の状態も製作しました。
全部で6機の「FM-2」と4匹のネコたちが出来上がりました!
以下で説明します。
「ゴーストファイター FM-2」の製作
塗装例4:イギリス海軍 護衛空母「トラッカー」搭載機の塗装
1944年5月にイギリス海軍 第846飛行隊所属 護衛空母「トラッカー」に搭載されていたワイルドキャットVの塗装を模した機体です。
塗装とデカール貼り
塗装例4の機体は、以下の塗料を使用して塗装しました。
組立説明書の指示 | 塗装した色 |
ジンクロ色(コックピット内部) | クレオス C354「エアクラフトグレーグリーン BS283」 |
FS36118 エキストラダークシーグレー | クレオス C362「オーシャングレー」 |
FS34096 ダークスレートグレー | クレオス C361「BDS641ダークグリーン」 |
FS34424 スカイ | クレオス C26「ダックエッググリーン」 |
白 | クレオス GX1「クールホワイト」 |
インベイジョンストライプはデカールが用意されますが、念のため下地としてGX1「クールホワイト」を塗装しました。そして、デカールを参考にインベイジョンストライプの部分をマスキングして各部を塗装しました。
次に、機体各部にデカールを貼りました。主翼上下面、胴体側面などに凹凸があります。クレオスの「マークソフター」を使用して慎重になじませました。
主翼下面の突起部分はデザインナイフでデカールに切れ込みを入れ、「マークソフター」も使用して馴染ませました。
そして、白く残ってしまった部分にクレオスMr.カラーGX2「ウィノーブラック」を筆塗しました。
デカールを十分乾燥させた後、全体にクレオスMr.カラーC181「スーパークリアー 半光沢」を塗ってツヤを調整しました。そして、「スーパークリアー 半光沢」が乾燥したところで、キャノピーに貼っておいたマスキングテープを剥しました。
各部の組み立て
エンジン、主脚柱およびプロペラは、他の3機を製作したときに一緒に塗装ずみです。主転輪、尾輪にタミヤエナメル塗料XF-85「ラバーブラック」を筆塗しました。そして、主転輪を主脚柱に接着しました。
出来上がった各パーツを機体に取り付けました。
ウェザリングと細部塗装
機体全体をクレオスMr.ウェザリングカラーWC01「マルチブラック」とWC06「マルチグレー」でウェザリングしました。また、タミヤエナメル塗料XF-1「フラットブラック」にXF-64「レッドブラウン」を少量混ぜたもので排気汚れを追加しました。
溶剤で主脚柱が劣化してしまわないようにするため、主脚柱にはウェザリングカラーが付かないように気を付けました。また、排気汚れは胴体側面のみでなく、胴体下面にも追加しました。
そして、両翼端および胴体下面の灯火類を面相筆で塗装しました。
これで、塗装例4が出来上がりました。塗装例2、3では主脚柱が曲がったり尾輪が取れたりしましたが、塗装例4はトラブルもなくスムーズに完成させることが出来ました。
キットにはチョーク(車輪止め)のパーツも付属しています。バリなどを取り除き、クレオス C329「イエローFS13538」で塗装しました。
黒ネコ ラッキーと3匹の仲間
このキットには、1箱に2匹分の「黒ネコ ラッキー」のパーツが付属しています。3種類のデカールが付属しており、塗装と組み合わせて変化をつけることが出来ます。
組み立ては簡単で、後頭部を接着した後、継ぎ目を埋めてパーティングラインを削り落としたら出来上がりです。
次は塗装です。今回は1匹を「黒ネコ ラッキー」とし、他3匹は別の塗装で製作することにしました。まず、1匹をクレオスMr.カラーGX2「ウィノーブラック」で、残り3匹はクレオスMr.カラーGX1「クールホワイト」で塗装しました。
白く塗った3匹のうち2匹にはタミヤエナメル塗料XF-1「フラットブラック」、XF-59「デザートイエロー」とXF-64「レッドブラウン」で模様を描いて三毛猫にしました。
残り1匹にはXF-59「デザートイエロー」とXF-2「フラットホワイト」を混ぜたものを塗り、その上にXF-59「デザートイエロー」で模様を描き、我が家の大福さんと同じ茶トラとしました。
茶トラは各部をタミヤエナメル塗料で筆塗しました。
耳、口、肉球 | X-17 | 「ピンク」 |
目の輪郭、鼻 | XF-64 | 「レッドブラウン」 |
目 | XF-1 | 「フラットブラック」 |
蝶ネクタイ | XF-5 | 「フラットグリーン」 |
唐草模様 | XF-2 | 「フラットホワイト」 |
他の3匹は、耳、口、肉球をX-17「ピンク」で筆塗し、「マークセッター」、「マークソフター」を併用してデカールを貼りました。
最後にクレオスMr.カラーC181「スーパークリアー 半光沢」を塗ったのですが、撹拌が不十分だったのかつやつやになってしまいました。
塗りなおそうかとも思ったのですが、これはこれで悪くないように思えてきました。ですので、これで完成ということにします。
「FM-2 N5833」を2002年の塗装で製作
書籍「Warbirds over WANAKA」に掲載された「FM-2 N5833」
今回製作した「ゴーストファイター FM-2」は、航空ショーで活躍した機体などが再現されています。なんとなく気になって、本棚を探して見たら、「FM-2 N5833」が表紙を飾る書籍が出てきました。
この書籍は、2002年にニュージーランドのワナカで開催された国際航空ショーの様子をまとめた洋書です。
「FM-2 N5833」は、SWEETの「ゴーストファイター FM-2」の塗装例3の機体です。キットの塗装図は、1995年の状態を再現しています。
この書籍に掲載された写真では、キットの塗装図とは以下が異なっていました。
- 排気管周辺のパネルが無塗装のシルバーである。
- コックピット横、垂直尾翼に細かい白文字で何か書かれている。
- カウリングに描かれた「00」の文字の後ろにエンブレムが描かれている。
- 主脚柱、ホイール、主脚収庫内部が白く塗られている。
これを参考にして、ワナカ国際航空ショーに登場した状態で製作しました。
2002年の状態で製作
今回、「ゴーストファイター FM-2」を2箱製作し、塗装例3のデカールが1組余っています。また、機体のパーツは「GM FM-2 ワイルドキャット」(2機セット)より1機分を使用することにしました。
まず塗装ですが、基本的には塗装例3と同様に塗装しました。
組立説明書の指示 | 塗装した色 |
ジンクロ色(コックピット内部) | クレオス C351「ジンク・クロメイト・タイプ1 FS34151」 |
FS15040 シーブルー | クレオス C365「グロスシーブルー FS15042」 |
アンテナ支柱の黄色 | クレオス C329「イエローFS13538」 |
白 | クレオス GX1「クールホワイト」 |
ただし、主脚柱、主脚収容部および主転輪のホイールはGX1「クールホワイト」で塗装しました。また、排気管の後ろのパネルをガイアカラーNo.123「スターブライトジュラルミン」で塗装しました。
そして、主脚柱の伸縮部分には、ハセガワの「ミラーフィニッシュ」を細切りにしたものを貼りました。
カウリング横に描かれたエンブレムは筆塗で再現することにしました。まず、ハイキューパーツの円形マスキングシートのうち、直径2.5㎜と3㎜のものを利用してマスキングを行いました。
次に、エンブレムの背景の色としてガイアカラーWG-02「メカトロウィーゴカラーみずいろ」を塗りました。
そしてタミヤエナメル塗料で細部をそれらしく描きました。
外周のブルーの模様 | XF-8「フラットブルー」 |
中央のグリーンの模様 | XF-26「ディープグリーン」+XF-2「フラットホワイト」 |
グリーンの模様の下の部分 | XF-17「シーブルー」 |
ブラックの横棒 | XF-1「フラットブラック」 |
マスキングシートを剥してみたら、「メカトロウィーゴカラーみずいろ」が染み込んでしまっていました。
そこで、面相筆で周囲に「グロスシーブルー FS15042」を塗ってタッチアップしました。
ここまで塗装を行った後、デカールを貼りました。まず塗装例3のデカールをすべて貼りました。
次にコックピット横、垂直尾翼に書き込まれた細かい白文字を追加します。汎用のデカールを使用することとし、ハイキューパーツの1/144「RBコーションデカール ワンカラー ホワイト」を用意しました。
このデカールから適当なサイズの文字を切り出して貼りました。
デカールを貼り終わった後、「スターブライトジュラルミン」を塗った部分をマスキングし、ガイアノーツEx-03「Exクリアー」を塗りました。
「Exクリアー」が乾燥した後、キャノピーに貼ったマスキングテープを剥しました。この時、デカールが一部剥がれてしまいました。
「コーションデカール」から切り出した文字のニスの部分が、窓に貼ったマスキングテープにくっついてしまっていたようです。「コーションデカール」の文字を貼り足して修正しました。
塗装例4と同様にエンジン、転輪およびプロペラの塗り分けを行いました。そして、主転輪を主脚柱に接着しました。
出来上がったパーツを機体に接着しました。
そして、クレオスMr.ウェザリングカラーWC01「マルチブラック」とWC06「マルチグレー」を混ぜたものでウェザリングしました。また、タミヤエナメル塗料XF-1「フラットブラック」にXF-64「レッドブラウン」を少量混ぜたもので排気汚れを追加しました。
最後に細部の塗装を行いました。まず歩行帯の前端にマスキングテープを貼り、歩行帯をタミヤエナメル塗料XF-1「フラットブラック」で筆塗りしました。また、両翼端および胴体下面の灯火類を面相筆で塗装しました。
歩行帯はつや消しブラックとしたかったので、キットに付属するデカールはあえて使用しませんでした。
完成した2002年の状態の「FM-2 N5833」を以前製作した1995年のもの(キットの塗装例3)と並べてみました。
白い部分やシルバーの部分や水色のエンブレムにより、軽やかな雰囲気に変化したように思いますが、いかがでしょうか?
「FM-2 N5833」を1990年頃の塗装で再現
「世界の傑作機 No.35」に掲載された「FM-2 N5833」
さらに「ワイルドキャット」関連の書籍を調べてみると、1992年刊行の「世界の傑作機 No.35 グラマンF4F, F6F, F8F」にも「FM-2 N5833」が掲載されていました。
カラーのページが1ページ割り当てられていましたが、撮影場所や日付などの詳細は記載されていませんでした。また、写真は斜め後ろから撮影した1枚のみで、不明な部分もありましたが、以下の特徴が見られました。
- 排気管周辺のパネルは無塗装ではなさそう(逆光で良く分からない)
- コックピット横には何も書かれていない。
- 垂直尾翼の「00」の文字がない。白い文字が少し書かれている。
- カウリング横は主翼の陰で見えない。
- 主脚柱は黒っぽい。ホイールはおそらくシーブルー(逆光でよく分からない)
日付が掲載されていないので正確な時期は不明ですが、書籍の刊行時期から1990年頃の状態と思われます。この状態でも製作することにしました。
1990年頃の状態で製作
塗装例3のデカールはもう残っていないので、「ゴーストファイター FM-2」をさらに一箱購入しました。また、機体のパーツは、「2002年の状態」を製作したときの残りを使用しました。
まず、塗装例3と同様に塗装しました。主脚柱は黒およびシルバーと考え、キットの指定通りに塗りました。また、デカールはカウリング及び垂直尾翼の「00」以外のものを貼りました。
出来上がったパーツを機体に接着しました。そして、ハイキューパーツの「コーションデカール」を利用して垂直尾翼に文字を貼りました。
後は2002年の状態のものと同様に塗装、ウェザリングを行い、完成させました。
そして、キットの塗装例3のものと並べてみました。
白い「00」が無くなり、垂直尾翼に細かい文字が追加されただけなので、ほとんど印象は変わらないですね。
これですべて完成です!
SWEETの「ゴーストファイターFM-2」を2箱用意し、4種類の塗装例の全てが完成しました!
そして塗装例3については、書籍を参考に別の時期の姿でも製作しました。
塗装例は4種類ですが、戦後のエアショーで活躍した機体や、インベイジョンストライプが描かれた機体など、派手な塗装が選ばれています。カラフルで楽しいキットでした。
おまけ:猫の大福さん(12) 地震予知?
今年のお正月は地震で大変でしたね。
そうだね。この辺りは少し揺れただけだったのだけど、被害にあわれた方には何といってよいか・・・
1日でも早い復興を願うばかりですね。
ウム、その通りなのだ。ところで、地震の当日は大福さんも「ニャァ、ニャァ」と鳴いていたぞ。
地震で揺れて怖かったのでしょうか?
いやいや、地震で揺れる前のことなのだ。小一時間ほど前から、落ち着かなげに鳴いていたのだ。
そ、そうなのですか???
そうなのよ。で、大福さんの様子がいつもと違うので心配していたら、ラジオからJアラートが聞こえてきたのだ。
それで、どうなったのですか???
地震でぐらぐら揺れた後、大福が鳴き止んだのだよ。
なんと!まるで、地震が来るのが分かったかのようですね!
多分、我々には聞こえない地鳴りか何かを感じ取ったのではないかと思うのだ。で、「早く隠れて!」と訴えていたのかもしれないネ。
猫って、スゴイ能力を持っているのかもしれないですね!
(まだ余震が続いているようですが、すこしでも早く被災された方の生活が安定することを願っております。)
コメント