かつてタカラから発売されていた1/72スケールアニメキットNo.13「コンバットビークルセット」の製作を始めました。
サクッと組み立てて塗装を行おうと思ったのですが、予想以上に手間がかかるキットでした。
以下で説明します。
タカラ 1/72 「コンバットビークルセット」について
まずは、タカラ 1/72 「コンバットビークルセット」の内容を見てみましょう。このキットには、兵員輸送車「ブロムリー ST-48D」、軍用トラック「ウィリス HT-38D」および軍用ジープ「ウィリス OR-39D ランドマスター」の3両の車両と兵士5体が入っています。
ダークグリーンで成形されたランナー4枚に3種類の車両と5体の兵士のパーツが配置されています。アニメのキットというより、ミリタリー系車両のスケール物のキットのような印象です。
AランナーとBランナー
CランナーとDランナー
デカールは地球連邦軍用とデロイア解放軍用の2種類が用意されています。
古いキットなのでデカールが使用できるかどうかは不明です。また、窓ガラスなどのクリアパーツは用意されていませんでした。
ところでこのキット、最初に発売されたときにはカラーの塗装図が付属していて、大河原邦男氏によるカラーイラストも掲載されています。しかし再販されたときにはカラー塗装図は省略されてしまったようです。
元々のキットNo.は13だったのですが、再販では9に変更されているようです。
製作方針
基本的にはキットをそのまま製作しますが、ライト類をクリアー化し、窓ガラスは透明プラバンで再現します。また、バックミラーの支柱などを真鍮線で置き換え、アンテナも追加します。
兵員輸送車は「太陽の牙 ダグラム」第2話に一瞬だけ登場したグリーン系の塗装が施されたものとして製作します。
そして、タミヤから発売されている「チッピング液」を使用してチッピングを行ってみることとします。
それでは製作を開始します。
製作開始
組み立て説明書では、軍用トラックから製作することとなっていますが、最初に軍用ジープを組み立てることにしました。
軍用ジープ「ウィリス OR-39D ランドマスター」
車体の組み立てを開始。各パーツを切り出して突き出しピン跡を埋めつつ組み上げていきました。
ウィンドウシールド(部品番号D38)は可動式で倒すこともできます。試しにこのパーツを車体前部上面(部品番号D39,ボンネットとスカットルが一体になったパーツ)と組み合わせてみると、立てた状態ではシールド部分が垂直になってしまいました。
そこで、車体前部上面パーツのウィンドウシールドの可動軸が収まる部分を針やすりで掘り込みました。こうすることで可動軸が少し上に移動し、ウィンドウシールドを少し後ろに傾けることが出来ました。
ただし、ウィンドウシールドとスカットルの引っ掛かりが無くなり、そのまま後ろに倒れてしまうようになってしまいました。
また、ウィンドウシールドのスカットルに引っ掛ける部分が短すぎて、完成後もすぐに外れてしまいそうでした。
これらの問題に対処するため、ウィンドウシールドの可動軸に1㎜プラボウを接着して左右をつなぎました。そして1㎜プラボウの真ん中あたりにプラバンでストッパーを取り付けました。
ストッパーは長すぎると胴体と干渉するので、短くカットしました。
また、説明が前後しますが、車体側のウィンドウシールドの可動軸を取り付ける部分は、1㎜プラボウを接着してやすりで整形することで埋めました。
フロントウィンドウの加工が完了したので、フロントグリル(部品番号D52)と車体前部上面を車体に仮組してみました。すると、フロントグリルの上に大きな隙間が出来てしまいました。
キットに付属する塗装例の写真では問題なさそうに見えますが、よく見るとフロントグリルがボンネットの先端に接着してあり、下側に隙間が出来てしまっています。
さらにこの塗装例の写真をよく見ると、インパネが省略されてしまっています。実際、インパネのパーツは用意されていません。
そこで、フロントグリルとインパネをスキャンカットでプラバンから切り出して製作することにしました。
軍用ジープの組み立ては一旦ここまでとし、次は兵員輸送車を組み立てることにしました。
兵員輸送車「ブロムリー ST-48D」
組立説明書では、車体下面(部品番号A4)にシートなどを接着した後、後部ハッチ(部品番号C29)を挟み込みつつ車体下部側面(部品番号A2、A3)を接着するように指示されています。
この後、車体上面(部品番号A9)と車体後面(部品番号C31)を接着するのですが、この手順では車体と車体後面の継ぎ目の処理と塗装を行いにくくなってしまいそうです。
そこで、先に車体上面に車体下部側面と車体後面を接着し、継ぎ目を埋めておくことにしました。
まず車体上面と車体下部側面を接着しますが、少し干渉する部分が見つかりました。車体下部側面の干渉する部分を削りました。
そして車体上面パーツに接着したのですが・・・車体上面パーツが大きくゆがんでしまっていました。
車体上面パーツのゆがみは、指でパーツを曲げて直しました。そして車体後面パーツと上部ハッチパーツを接着。車体後面パーツの継ぎ目はタミヤの「瞬間接着剤イージーサンディング」で埋め、やすりで削って平らに均しました。
この段階でタイヤが全部接地するかを試すことにしました。タイヤのパーティングラインをやすりで削り落とし、床板とタイヤを車体に仮組してみました。何とか全てのタイヤが接地しました。
シートのパーツを切り出してパーティングラインを削り取り、床板にはコントロールボックスのようなパーツ(部品番号C30)を接着しました。
シートの表面にひけがありますが、柔らかいクッションのように見えるので、このままにすることにしました。
一旦ここまでとして、次は軍用トラックを組み立てます。
軍用トラック「ウィリス HT-38D」
この軍用トラック、車体が左右に分割されていて、ちょっとびっくりしてしまいました。
ところがこの車体左右を接着してみると・・・パーツがピッタリ組み合わさり、これまたビックリでした。
車体の継ぎ目を消すため、タミヤの「瞬間接着剤イージーサンディング」をパテ代わりにして埋め、やすりで削りました。またキャビン後面下部に隙間が出来たので、0.2㎜プラバンを挟みました。
キャビン後面下部や荷台各部の突き出しピン跡も「瞬間接着剤イージーサンディング」で埋めてやすりやナイフで平らに均しました。
キャビン上部はキャンバス張りのようなので、境界線に1㎜幅に切り出した0.2㎜プラバンの帯を貼りました。0.2㎜プラバンの帯はキャビン内側にも貼りました。
ボンネットのスジボリの中央部が継ぎ目けしで薄くなってしまったので、エッチングノコで彫りなおしました。
そしてフロントグリル、車体後面を接着しました。
ところで、このトラックもインパネが省略されていますので、次回スキャンカットで製作します。
次はシャシーを組み立てます。まずリヤバンパー(部品番号C22)の縁が薄く見えるように、やすりとナイフで斜めに削り込みました。
そして、シャシー後端に接着。プロペラシャフトとマフラーも接着しました。
キットのマフラーは後輪のドライブシャフトまでしか伸びていませんので、1㎜プラボウを足してエンジンまで延長しました。
車体下面、タイヤ、荷台のほろを切り出してパーティングライン、ゲート跡を処理しました。
そして出来上がったものを仮組してみました。
荷台が短くてデフォルメされたようなフォルムですが、参考書籍で確認したら設定画もこのような形状でした。
- 参考書籍:完本 太陽の牙ダグラム 25年目の覚醒
まだ製作途中ですが、今回はここまでとします。次回はスキャンカットでパーツを自作してみます。
続く。
おまけ:猫の図書館(2) 「ねこほん」
ウヒョ、ウヒョヒョヒョ
な、なにを不気味な笑い方をしているのですか?
いや、この「ねこほん」、面白くて思わず笑ってしまったのだ。
どれどれ、僕にもちょっと見せてください・・・
まんが | 卵山 玉子 |
監修 | 今泉 忠明 |
発行所 | 西東社 |
ISBN | 978-4-7916-2811-7 |
オヒョ・・・オヒョヒョヒョヒョ・・・
な、面白いだろう?
はい、それに猫さんたちの行動の解説も興味深いですね。
楽しく猫への理解を深められる良い本なのだ!
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