以前製作したタミヤ1/35「Sd.Kfz.222 北アフリカ戦線」をご紹介いたします。
タミヤ1/35の「ドイツ4輪装甲偵察車 Sd.Kfz.222 “北アフリカ戦線”」
タミヤの「ドイツ4輪装甲偵察車 Sd.Kfz.222 “北アフリカ戦線”」は、「ドイツ4輪装甲車 Sd.Kfz.222」に「DKW NZ350オートバイ」と兵士3体をセットしたものです。
装甲車とオートバイと兵士3体がセットされているので、砂漠のイメージのディスプレイベースを製作すれば、手軽に箱絵のようなジオラマを楽しむことが出来ます。
「Sd.Kfz.222」、「DKW NZ350」および兵士3体について、より詳しく見てみます。まずは、「Sd.Kfz.222」です。
ドイツ4輪装甲車 Sd.Kfz.222
「ドイツ4輪装甲車Sd.Kfz.222」は、タミヤ1/35ミリタリーミニチュアシリーズの中でもかなり初期に製品化されましたが、2003年に「ドラム缶セット」のランナー1枚と、アルミ切削加工の砲身、エッチングパーツが追加されてリニューアルされました。
キットに追加されたアルミ製砲身は、この車両の主武装である20㎜機関砲で用いられます。また、砲塔上部のメッシュカバーがエッチングパーツで再現されます。
そして「ドラム缶セット」のランナーにはドラム缶3個とジェリカン8個が含まれています。
その他の部分には変更はないようです。ベースのキットが古いため、各部の表現も今の目で見ると大雑把に感じられるかもしれません。例えばジェリカンラックやジャッキなどはラックと一体で成形されています。
特にジェリカンは取っ手の部分が1枚板で成形されており、大雑把な感じが目立ってしまいます。
一方で、「ドラム缶セット」にもジェリカンが付属しており、こちらは取っ手や蓋が別部品で、とてもリアルです。
ジェリカンは車体上部の目立つ部分に取り付けられます。そのため、「ドラム缶セット」のジェリカンを使用し、プラバンなどでラックを自作して取り付ければ、効果的なディテールアップを行うことができます。
もしかして「ドラム缶セット」が付属しているのは、「これを使ってディテールアップしてみて」というタミヤからの提案かもしれませんね。
「DKW NZ350オートバイ」
次に「DKW NZ350オートバイ」ですが、タミヤ1/35の「ドイツ重戦車 キングタイガー (アルデンヌ戦線)」や「ドイツ軍用オートバイ 野戦伝令セット」などに付属するものと同じです。
小さな模型ですが、塗り分けて完成させてみたら、なかなか存在感がありました。完成後もハンドルとスタンドを動かすことが出来ます。
ナンバーの他にメーターもデカールで再現され、とてもリアルです。
ストレートに組み立ててみましたが、スタンドを立てると前輪が浮いてしまいました。
スタンドを立てた状態で前輪が浮かないようにしたり、ブレーキワイヤーを追加したりすると、より見栄えが良くなりそうですね。
兵士3体
兵士3体はこのキット専用のランナーです。装甲車の乗員2体とオートバイ兵1体が再現されています。
「a」のコマンダーに「c」のオートバイ兵が何か報告しています。写真の角度だと、ほとんど見えないですが、砲塔内に「b」の無線手兼装填手が狭そうに収まっているところに、この車両のサイズ感が現れていると思いました。
オートバイ兵は2種類のポーズから選んで製作することが出来ます。
「オートバイ兵A」のポーズで製作しましたが、「オートバイ兵B」のポーズも捨てがたいです。もう1セット作りたくなりますね。
製作時のポイント
「Sd.Kfz.222」
キットに付属の金属砲身とエッチングパーツを組み込みつつ、各部に手を加えてみました。
ジェリカンラック
せっかくリアルなジェリカンがセットされているので、ジェリカンラックを作り直してみました。
キットのパーツを参考にして、細切りにしたプラバンをジェリカンに貼り付けてラックを再現しました。そして、ジェリカンごと車体に接着しました。
ジェリカンラックを車体に固定している小さな長方形の部分には、細いプラボウの切れ端を接着してリベットのようなものを再現しました。
車体上部の目立つ部分なので、ディテールアップの効果が高いのではないかと思います。
ジャッキ
ジャッキはキットのものを使用しつつ、ラックの下半分をプラバンで自作しました。細切りにしたプラバンで台形の台座部分を製作しました。
また、ジャッキのベース部分(片端の四角い板の部分)は一体成型されている関係でモールドが省略されていて平らです。この部分に細く切ったプラバンを貼って、田んぼの田のようなモールドを追加しました。
車載機銃
車載機銃は、タミヤ1/35「ドイツ歩兵装備品セットA」に含まれるMG34を改造して取り付けました。
キットの機銃は、機銃架に固定する固定具と一体で成形されています。また、機銃後端の肩当が外された状態が再現されています。
この固定具と機銃後端を切り離し、「ドイツ歩兵装備品セットA」のMG34と組み合わせました。
改造の結果、車載機銃がキットのパーツより大きくなってしまい、位置決めに苦労しました。銃身カバーの冷却口などが再現され、よりリアルになったのではないかと思います。
ワイヤーロープ
ワイヤーロープは両端の輪の部分と糸を組み合わせて製作するように指示されています。
糸の代わりに市販の金属ワイヤーを使用しました。硬いので取り付けの難易度が上がるのが難点ですが、ワイヤーそのものなので非常にリアルです。
車間指示棒
フロントフェンダー上の車間指示棒は、真鍮線、真鍮パイプとビーズを組み合わせて自作しました。フェンダーにポンチで丸く打ち抜いたプラバンを貼ることで、車間指示棒の基部も再現してみました。
その他各部
砲塔後部のアンテナ基部に真鍮線で作ったアンテナを取り付けました。先端に向かって細くなるように、やすりで削りました。
ヘッドライトは、パーティングラインの部分に溝を彫り、カバーがはめ込まれている様子を再現してみました。
排気管は、断面が円になるように成形した後、ドリルで穴を開けました。
ただし、車体下の奥まった部分に配置されているので、全く見えなくなってしまいました。
各部の表現に古さが残るキットですが、基本形が良いので、手を加えるとどんどん良くなっていきます。追加工作が楽しいキットでした。
塗装
「Sd.Kfz.222」と「DKW NZ350」の本体は、ガイアカラーの「ドイツアフリカ軍団セット」より207「ブラウン」を塗りました。そして、タミヤスミ入れ塗料「ダークブラウン」でウェザリングを行いました。
「Sd.Kfz.222」のタイヤは以下の手順で塗装しました。
- エアブラシでタイヤ全体にタミヤアクリル塗料XF-57「バフ」を塗装
- エアブラシでホイールにガイアカラー207「ブラウン」、タイヤ側面にタミヤアクリル塗料XF-85「ラバーブラック」を塗装。この時、「バフ」を残し気味にする。
- タイヤの接地面を「ラバーブラック」で筆塗。
また、車体側面に取り付けられた予備転輪は、全体をタミヤアクリル塗料XF-57「バフ」で塗装した後、部分的にガイアカラー207「ブラウン」を吹き付けることで、キャンバスカバーが退色したようなイメージを目指しました。
最後に車両全体、特に車両の下半分に対してタミヤアクリル塗料XF-57「バフ」を軽く吹き付けて、砂埃による汚れを表現しました。
兵士の服装ですが、軍服が退色したような表現を目指しました。
別のキット(Ⅱ号戦車だったかも?)で、「アフリカ軍団の服装は強烈な日差しにさらされてすぐに退色してしまうので、ダークイエローで塗るとよい」と書かれていました。これを参考に、以下の手順で塗装しました。
- タミヤアクリル塗料XF-57バフで塗装する。
- タミヤエナメル塗料XF-49「カーキ」を溶剤で希釈し、先に塗った「バフ」に薄く塗り重ねる。
- 軍服以外の部分を筆塗する。
階級章などはタミヤ1/35「ドイツ兵階級章デカールセット (アフリカ軍団・武装親衛隊)」を貼りました。
ディスプレイベース
製作したものを、自作した砂漠のディスプレイベースに乗せて撮影しました。
このディスプレイベースは、本ブログで「デザートシボレー」を紹介したときに製作したものです。ホームセンターなどで売っている木の飾り台にタミヤの情景テクスチャーペイント「ライトサンド」を塗り、草や石を追加して製作しました。
砂漠のディスプレイベースの製作方法につきましては、以下をご覧ください。(新しいタブで開きます。)
ご覧いただきありがとうございました。タミヤ1/35「ドイツ4輪装甲偵察車 Sd.Kfz.222″アフリカ戦線”」でした。
おまけ:子猫の大福さん(26) 熱中症に気を付けよう。
今日はいい天気なので、大福さんを連れて公園にやってきましたよ!
大福さんも楽しそうに歩き回っているね!
ニャァ、ニャァ、ニャァ・・・
あれ、なんだか様子が変ですよ!舌を出して鳴いていますよ!
それに、呼吸も荒いぞ。大丈夫かい、大福さん!
急いで帰って冷やしてあげましょう!
湿らせたタオルで拭いてあげたら、何とか普通に戻ったみたいですよ。
おぉ、よかった。もしかして、熱中症だったのだろうか?
そうかもしれないですね・・・でも、無事でよかった・・・
猫も熱中症になるようなので、気を付けないといけないね。
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