アオシマ1/700の「初春1941」と「子日1933」が完成しました。「初春」は1942年、「子日」は1933年の状態です。
また、10年ほど前には、ピットロード1/700の「初霜」も製作していました。今回製作した「初春」、「子日」の雰囲気に近づけるべく、手を加えてみました。
これで初春型駆逐艦が3隻そろいました。以下で、年代順に紹介します。
初春型駆逐艦
初春型駆逐艦「子日」1933年 竣工時
アオシマ1/700「日本海軍駆逐艦 子日1933」です。
3番魚雷発射管が撤去されておらず、舷側のバルジも取り付けられていない状態です。「初春型駆逐艦」の当初計画されていた姿が再現されています。
主砲塔、魚雷発射管を旋回できるように製作したつもりだったのですが・・・
艦載艇を取り付けたら、1番発射管が干渉して旋回できなくなってしまいました。
魚雷戦の時には、ボートダビットを展開状態とするのでしょうか?
軍縮条約の制約下で建造された初春型駆逐艦ですが、小型の船体に無理やり重装備を施したことがあだとなり、傾斜復元性能が悪いという問題を抱えてしまいました。そのため、すぐに大幅な改修工事が行われ、その姿を変えることとなりました。
製作時のポイント
各部に精密なモールドが施されたとてもリアルなキットでした。キットのパーツを活かしつつ、よりリアルさをアップさせるため、魚雷発射管、艦載艇などをディテールアップパーツに交換しました。
7.5m内火艇、6m通船はピットロード「新艦船装備セット2」に付属するものを使用。ボートダビットと7mカッターはファインモールド「ナノドレッドシリーズ」のものを使用しました。
魚雷発射管はピットロード「新艦船装備セット4」に付属するものを使用しました。
爆雷投射機および装填台もピットロードの「新艦船装備セット4」に付属するものを使用しました。
艦橋には30㎝探照灯を追加。
90㎝探照灯はクリアパーツに交換しました。これらはファインモールドの「日本海軍 探照灯セット3」に付属するものを使用しました。
1番、3番主砲塔の照準器カバーは丸みが足りないように感じたので、やすりで丸く整形しました。
毘式40㎜単装機関銃には、伸ばしランナーでフラッシュハイダーを追加しました。
そして、この時期の特徴的な装備である伝声管を、伸ばしランナーで再現してみました。
使用した金属部品は、キットに付属のバラストのみです。
初春型駆逐艦「初春」1942年
アオシマ1/700「日本海軍駆逐艦 初春1941」を製作しました。
竣工時の初春型駆逐艦が抱えていた傾斜復元性能の問題を改修するべく、大幅な改修を行った後の姿が再現されています。
主砲塔、魚雷発射管を旋回させられるように製作しました。改修工事で余裕が出来たためなのか、魚雷発射管と艦載艇が干渉することもありませんでした。
キットの説明書に従い、艦尾に爆雷投下軌条を取り付けました。資料で調べた結果、この状態は1941年の姿ではなく、おそらく1942年の姿であると思われます。
製作時のポイント
艦橋の窓や探照灯にクリアパーツが用意されていたり、魚雷発射管のシールドにスライド金型が使われたりと、メーカーの気合が伝わってくるリアルなキットでした。
ただし、同じ時期に発売された「初霜1945」と船体を共有したため、一部の舷窓が閉塞された状態でした。これをドリルで開口しました。
舷窓の蓋より小さめの穴を開け、残った蓋の下半分を削り取ることで、庇も再現しました。
また、2番主砲塔の照準器カバーの上部が丸まっていて、改修前の形状でした。やすりで平らに削り、改修後の形状としました。
艦載艇とボートダビットは、「子日」と同様にピットロードおよびファインモールドのパーツに交換。
毘式40㎜単装機関銃も「子日」と同様にフラッシュハイダーを追加しました。
爆雷投射機はキットのパーツを使用しましたが、爆雷装填台はピットロードの「新艦船装備セット4」に付属するものに置き換えました。
「子日1933」と並行して製作し、「初春」が先に完成しました。「子日」と同様に、使用した金属部品はバラストのみです。
初春型駆逐艦「初霜」1945年 沖縄水上特攻作戦時
ピットロード1/700の「初霜」です。1945年、沖縄水上特攻作戦時の状態を製作しました。
2番主砲塔や艦橋横の艦載艇などが撤去され、対空機銃を大幅に増備しています。
戦艦大和の沖縄水上特攻作戦に随伴して生還しましたが、アメリカ軍がばらまいた機雷に接触して座礁。その後、引き上げられることなく終戦を迎えました。
製作時のポイント
マストを真鍮線で作り直し、メタルリギングで空中線を貼りました。機銃はファインモールドのナノドレッドシリーズのものを取り付けました。
13号電探もエッチングパーツで製作しました。
舷側には窓を再現し、舷外消磁電路、手すりなどはエッチングパーツを使用しました。
ピットロードの「初霜」については、以下で詳しく説明しています。(新しいタブで開きます。)
完成品に対して追加工作を実施
10年ほど前に製作したものを引っ張り出してきて、「初春」、「子日」と並べてみました。
すると、他の2隻と比べて色が白っぽく、全くイメージが異なることが分かりました。また、細部に少し手を加えたくなりました。
そこで、可能な範囲で手を入れてみることにしました。
まず色についてですが、「初霜」には船体色としてタミヤアクリル塗料XF-75「呉海軍工廠グレー」を塗ってあります。また、全体にウェザリングを行っていません。
船体の色を塗り替えるのは困難ですが、ウェザリングカラーを塗って暗めに調整することにしました。こうすれば、他の2隻との違和感を減らせるはずです。全体にWC02「グランドブラウン」を塗り、WC08「ラストオレンジ」で錆を追加、WC05「マルチホワイト」とWC06「マルチグレー」も用いて各部にウェザリングを行いました。
ウェザリングカラーを塗る際は、エッチングパーツや空中線があるので、ふき取りが難しいです。そこで、溶剤で薄めて少しずつ慎重に塗っていきました。
また、パーツの交換や追加も行いました。
まず、他の部分と不釣り合いなダビットを取り外し、ファインモールドのナノ・ドレッドシリーズ「ラッフィングボートダビット」に含まれるものと交換しました。
艦橋には、探照灯と舷灯を追加しました。探照灯は「子日」の製作で使用したファインモールドの30㎝探照灯です。舷灯はプラバンで台座部分を追加し、舷灯本体は塗装で再現しました。
これらの追加工作で、並べた時の違和感を減らすことが出来たのではないかと思いますが、いかがでしょうか?
過去に製作したものに手を加えることで、少しだけ完成させたときの満足感を味わうことが出来ました。
製作過程(リンク)
アオシマの「子日」および「初春」の製作過程につきましては、以下をご覧ください。(新しいタブで開きます。)
【プラモ】アオシマ1/700「初春1941」の製作(1)製品を比較して製作を開始
【プラモ】アオシマ1/700「初春1941」の製作(2)初春1941?
【プラモ】アオシマ1/700「初春1941」の製作(3)「初春1942」として完成しました。
アオシマ1/700の「子日1933」と「初春1941」はとてもよくできたキットで、エッチングパーツを使用しなくても十分リアルに感じました。また、一度完成したものに手を加えるのも楽しいですね。
ご覧いただき、ありがとうございました。「初春型駆逐艦」でした。
おまけ:子猫の大福さん(18) キッチンペーパーの悲劇
なんじゃこりゃぁー、アギャウギャゥワァ~
どうしたんだ、赤トマト君!
ちょっと、台所に来てくださいよぅ
いったい何をそんなに騒いでいるのだ?
これを見てください!!!
オギャゥ!
結構高いところに置いてあったのだが、手が届いたのだろうか・・・・
最近の大福さんのジャンプ力、侮れないですからね・・・
ウニャオゥ
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