【映画】劇場で映画「2001年宇宙の旅」を観てきたら、「ディスカバリー号」を作りたくなった

映画

「午前十時の映画祭」で、映画「シャイニング」に続いて映画「2001年宇宙の旅」を観てきました。

「午前十時の映画祭」につきましては、以下をご覧ください。(新しいタブで開きます。)

午前十時の映画祭

映画の内容について

有名な映画なので、ご覧になった方も多いと思います。そして、途中で眠くなってしまった方もいらっしゃるのでは・・・実は、私も、初めて見たときは眠くなりました

いえいえ、決してつまらない、という訳ではないと思います。なぜ眠くなってしまうのか、理由を考えてみました。

まず第一に、物語の脈絡が分かりづらい、ということがあると思います。DVDのパッケージ裏に掲載された写真を見ても、それを感じてもらえると思います。

会話のないシーンが多く、音楽を含め、静かな雰囲気で物語が進んでいきます。ただし、映画の中では、実はかなり怖いことが起こっています。それが淡々と描かれていて、余計に怖く感じました。

このように、雰囲気やテンポは最近のSFとは異なっています。このテンポに慣れてしまえば、かなり楽しめる映画だと思いますよ。(自分はそうでした。)

ところで「2001年宇宙の旅」は、映画と小説が並行して製作されました。小説はSF界の巨匠アーサー・C・クラークが担当しています。緻密な考察に基づくハードなSF描写がなされた傑作です。

映画の内容が良く分からない、という場合は、小説を読んでみるのも一興だと思います。

一方、リアリティ溢れる緻密な映像で、未来における宇宙旅行という世界が映像化されている点は映画の見どころの一つです。

人類が開発したテクノロジーとしては、「ワープ」や「半重力」などの超科学は登場せず、実在する技術の延長線上に作品の世界が構築されています。そして、無重力、真空の表現に強いこだわりが感じられました。いったいどうやって撮影したんだろう?と思わせる映像が楽しいです。

また、サウンドトラックとして選ばれたクラシック曲の選曲が、こだわりの映像をより魅力的に見せてくれます。

現在にも通用するハードSF的要素満載の映像を楽しみつつ、内容について解釈を巡らせてみるのが、この映画の楽しみ方のように思います。

「プログラム」が売られていたので、購入しました。これによると、スタンリー・キューブリック監督とアーサー・C・クラークの意図により、かなり難解な作品に仕上がったということのようです。この難解さが映画の魅力につながっているのがすごいところかもしれません。

1度挫折された方も、もう一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

他の映像作品への影響

1968年公開の「2001年宇宙の旅」の映像は、その後の映像作品に多大な影響を与えていることでも知られています。すでにいろいろなところで語られていることかもしれませんが、自分が見た映像作品について、いくつか例を挙げてみようと思います。

まずは、1977年の「スターウォーズ 新たなる希望」です。「2001年宇宙の旅」の宇宙ステーションの格納庫は、デススターの格納庫といとこか親戚ですね。

1979年の「エイリアン」のラスト、宇宙船が爆発するシーンのサイケデリックな映像も、間違いなく「2001年宇宙の旅」をリスペクトしていると思います。

1970年より放送されたテレビドラマ「UFO」(邦題:謎の円盤UFO)のムーンモービルも「2001年宇宙の旅」のテイストを感じます。ちなみに「UFO」でストライカー司令官を演じていたエド・ビショップは「アリエス1B型月船」の船長を演じていたようです。

そして、1983年に放送されたテレビアニメ「装甲騎兵ボトムズ」。ネタバレになるといけないので、詳しくは書きませんが、ラストのクライマックスのシーンは「2001年宇宙の旅」のあのシーンをモチーフとしてますよね。このラストシーンは、「未知との遭遇」など、他のSF映画の要素を取り込みつつ、上手く独自のシーンとして仕上げられていると思いました。「装甲騎兵ボトムズ」は、ミリタリー色の濃さで語られることが多いですが、要所要所にちりばめられたSF的な描画も魅力の1つだと思います。

「2001年宇宙の旅」の映像のインパクトの大きさが感じられます。

映画館で観てきました。

「2001年宇宙の旅」の映像を映画館で楽しむ機会が得られたのは、とてもラッキーでした。改めてDVDを観て、準備万端で観てきました。

話の内容は頭に入っているので、ひたすら映像を楽しむことができました。オープニングの宇宙の場面で、手前に月があったり、宇宙空間に意外と星が多かったり、本来の映像を観ることができたのは良かったです。映画館の暗さと宇宙空間の暗さの相乗効果で、その場にいるような臨場感を感じました。

途中休憩が入るのですが、映画館で実際にどういうふうな休憩になるのかも分かって、そういった点も楽しめました。

さらに印象的だったのは、お客さんが大勢いたことです。いまだに人を惹きつける魅力を失っていないのは、すごいことです。そして、いびきをかいて寝ているお客さんもいました。難解さも健在というところでしょうか。

劇場で寝てしまうのも勿体ないので、DVDなどで予習していくことをお勧めします。

映画に登場する乗り物

「宇宙の旅」の内容に相応しく、様々な宇宙の乗り物が登場します。メビウスモデルからいくつかプラモが発売されています。高額なため、今まで購入をためらっていましたが、劇場で映画を観て気持ちが盛り上がり、それらのうち3つを購入してしまいました。

まずは、コレ。「2001年宇宙の旅」といえば、この「ディスカバリー号」ですね。

箱の説明によると、先端の球形の部分に人が活動する部分がまとめられています。後端の部分に原子力を用いたエンジンが配置され、居住区と距離を置くため、長いシャフト状の船体でつながれている、と設定されています。

ディスカバリー号には、船外作業用の小型宇宙船「スペースポッド」が搭載されています。小説のカバーに描かれているやつです。

これも発売されているのですが、高価なため今回は購入できませんでした。

地球と宇宙ステーションの間をつなぐ宇宙往還機「スペースクリッパー」も登場します。映画では名称など特に説明がありませんが、小説では、「オリオン3型宇宙機」という形式名で呼ばれています。

映画には登場しませんが、小説では打ち上げ時には「下段ロケット」が登場します。地上からある程度の高度までは「下段ロケット」により上昇します。「下段ロケット」は切り離された後、回収されて再利用されます。より完成度の高いスペースシャトルというイメージですね。ちなみにスペースシャトルの運用は1981年からです。近未来を予想したリアルな設定がなされています。

宇宙ステーションから月までは、「アリエス1B型月船」で移動します。映画には登場しますが、キット化はされていません(完成品模型は発売されています)。→2022年3月にメビウスモデルから発売されましたが、あまりにも高価で手が出ませんでした・・・

そして、月面での移動には、「ムーン・バス」が使用されます。

映画には、「ムーン・バス」内の場面もあるのですが、キットも内部が再現されており、映画のファンとしてはかなりうれしい製品です。

地球から月まで、様々な宇宙船に乗って移動していく様は、来るべき未来を再現しているようで、とてもリアルな感じがしました。(まだ実現はしていませんが・・・)

これまで価格がネックとなって手を出せないでいましたが、映画館で「2001年」を観てしまったので、思い切って購入してしまいました。現在製作中の「ビートル」を完成させたら、これらを製作しようと思います。(→全て製作しました。「次の記事」より製作記をご覧ください。)

つづく。

コメント

タイトルとURLをコピーしました