【映画】映画館で「シャイニング」を観てきたら「ビートル」を作りたくなった

映画

以前、当ブログで、映画「シャイニング」をご紹介いたしました。

【映画】「シャイニング」を観た

そして、この「シャイニング」を映画館で観ることができました!

「午前十時の映画祭」という過去の名作映画を劇場で上映する企画があり、様々な映画を上映しています。2010年より毎年開催され、2019年の10回目で一度終了したようですが、今年より再開されました。そして、「シャイニング」が選ばれたのです。

「午前十時の映画祭」につきましては、以下をご覧ください。(新しいタブで開きます。)

午前十時の映画祭

当日は、マスク完全装着、飲食はなしで、コロナ対策も万全の態勢で出かけてきました。

映画館の良さを実感しました。

いやぁ、面白かったです。一度観て内容も分かっているはずなのですが、劇場で見ると怖さ三倍、迫力が違いました。分かっていても、やっぱり怖い。安定の怖さです。ジャック・ニコルソンの演技は素晴らしいですね。

自宅でDVDで観たときは、オープニングの山々、広いホテルのロビーなどの映像がTVの画面に押し込められてしまったように感じましたが、映画館の画面では違和感なくその広さが再現されていました。

チラシをもらってきました。

観たことがある映画を劇場で観る、というのもあまりない経験でしたが、内容が分かっている分、重要な場面を見逃して分からなくなる心配もなく、より楽しめたと思います。

映画が終わった後、「もう一度観たいなぁ。」と思ってしまいました。

映画に登場したビートル

映画の冒頭で、黄色い「フォルクスワーゲン ビートル」が登場します。大きくて丸いテールランプを備えていることから、何となく後期に生産されたタイプと認識していましたが、もう少し詳しく調べてみることにしました。

「ビートル」については、手元に三冊資料があります。これらを参照して、調べてみました。

三樹書房フォルクスワーゲン・ビートル
ネコ・パブリッシングワールドカーガイド5フォルクスワーゲン
企画室ネコネコ・ヒストリック・カー・ブックス4フォルクスワーゲン

第二次世界大戦中に「KdF」として誕生した「フォルクスワーゲン・ビートル」は1969年まで、ホイールベース、サスペンション形式など、基本的な要素に大きな変更を加えられずに生産され続けました。

1967年型

1970年に従来の設計を大幅に変更した「VW1302シリーズ」が登場しました。外見は大きくは違わないのですが、サスペンション、シャシー、エンジンなどが改良され、中身は全く別物になりました。そして、1972年にはさらに改良が施された「VW1303シリーズ」が登場しました。

VW1303シリーズのカブリオレ

映画では、「ビートル」が斜め後ろから大きめに映る場面があり、以下の特徴を確認できました。

  • テールランプは丸くて大きいタイプが装備されている。
  • バンパーが角ばっており、黒いラインが入っている。
  • エンジンリッドの上部にスリット状の通気口が四つある。(ビートルはリアエンジン)

これらの特徴より、映画に登場したのは「VW1303シリーズ」であることは間違いないですね。(詳しい方からは、何をいまさら、と言われてしまいそうですが。)

ビートルのプラモをGET!

VW1303シリーズの「ビートル」といえば、アオシマからそのものずばりのキットが出ています。これは旧イマイの製品で、モーターライズのために車内が上げ底になっていたり、車幅が広かったりして、製作に手間がかかってしまいそうです。

タミヤ、ハセガワから1/24で発売されていますが、これらは1966年型、1967年型で、映画に登場したものより古いタイプです。バンパーが細いタイプで、映画に登場したものとはイメージが異なります。

タミヤ
ハセガワ

そこで、レベルの「VWケーファ(ビートル)」を入手しました。ちなみに「ケーファ」とは、ドイツ語で「カブトムシ」という意味です。すなわち「ビートル」のドイツでの呼び名ですね。

バンパーが角形のごついタイプが装備されている点は、映画に登場した「ビートル」と似ています。ところが、テールランプの形は映画に登場したものとは異なっています。

テールランプは丸くないタイプが再現されている。

また、キットの「ビートル」はフロントウィンドウが平らに整形されています。これらのことから、「VW1303シリーズ」ではないことは明らかです。

では、レベルの「VWケーファ(ビートル)」は、どのタイプなのか?

当初は、1970年より生産された「VW1302」ではないかと考えました。ところが、細部をよく見てみると、以下の特徴が「VW1302」とは一致しません。

  • エンジンリッドに通気口がない。
  • サイドウィンドウの後ろのエアダクトがない。

前出の資料「ヒストリック・カー・ブックス」では、1972年に登場した「VW1303シリーズ」の説明でバンパーが角形バンパーになったと書かれていました。そのため、角形バンパーは「VW1303シリーズ」の特徴であると思い込んでいました。

ところが、三樹書房の「フォルクス・ワーゲン」に掲載されている1969年のカタログには、すでに角形バンパーの車両が映っています。また、改良前の型の「VW1200」は、改良型が登場した後も1972年まで生産が行われていたようです。また、1978年には「VW1200LE」として限定復活したりしています。

なかなかに奥の深さを感じさせますね。

キットの車両は、古いタイプの「ビートル」で、かつ角形バンパーを装備したものが再現されています。ただし、「VW1200LE」はウィンカーの位置などの細部が異なっています。

おそらく1970年ごろに生産された角型バンパーを装備した「VW1200」ということになるのでしょう。(→この推定は間違いのようです。次の記事で訂正しました。

現在制作中のヘルキャットが完成したら、次はこの「VWケーファ(ビートル)」を「シャイニング」に登場した「黄色いビートル」のイメージで製作しようと思います。

つづく。

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