今回のお題は映画「太平洋奇跡の作戦 キスカ」です。古い白黒の映画で地味すぎる?とも思いましたが、手元にDVDもあることだし、久しぶりに観てみました。
映画の内容について
この映画は、太平洋戦争における日本軍のキスカ撤収作戦を描いたものです。登場人物の名前や、日本の艦隊の編成など、史実とはあえて変更している部分もあります。しかし、当時実際にキスカ島に赴任されていた方を招いて映画化したとのことで、最前線の緊張感など、当時の様子がしのばれる内容ではないかと思います。
戦争映画ですが、撤収作戦がテーマであり、戦闘シーンよりも人間ドラマに重点が置かれているところが、この映画の見どころです。
キスカ島におけるアメリカ軍の攻撃は非常に激しいですが、戦闘描写自体はマイルドな方だと思います。
映画の感想
とにかく三船敏郎さんが演じる大村司令官がかっこいい。海軍司令部の理解のない圧力や血の気の多い部下からの突き上げにも動じない冷静沈着な姿がかっこいいのです。また、上官の川島長官とのコンビもなかなか味があります。
そして、模型好きとしては、やはり特撮用の模型に目が行ってしまいます。CGなど当然ない時代の映画なので、模型を作って水槽に浮かべて撮影されているのです。
なんだか「ショボい!」と思われそうですが、実際に模型が動き回っている様は、CGにはない味があると思いました。何より阿武隈が5500t級軽巡洋艦の姿をしており、国後が占守型海防艦の姿をしているのは、見ていて盛り上がります。
撮影には海上自衛隊も協力しており、護衛艦の艦上で撮影されたシーンと模型のシーンがうまく組み合わされて臨場感もばっちりです。
また、舞台は幌筵(ほろむしろ)島やアリューシャン列島、しかも霧の場面が多く、とにかく寒そうでした。日本軍が飼っている犬の太郎と花子がどうなったかは、映画を見て確認してください。
白黒の古い映画ですが、ストーリーもなかなか良く、面白かったです。模型製作の友としても一見の価値ありと思います。
映画に出てくる乗り物たち
まず一番活躍するのは、第1水雷戦隊旗艦の「軽巡洋艦 阿武隈」ですね。主役級の活躍で、模型もしっかり作り込まれていました。正確に再現されている、という訳ではなさそうですが、雰囲気がとてもよかったです。主砲が斜め横を向いているのは、何か理由があるのかな?
メインで登場する「軽巡洋艦 阿武隈」もさることながら、「海防艦 国後」の模型に魅かれるものを感じてしまいました。なんというか存在感があるのですよ。そして劇中、国後があろうことかアレしてしまう!おっと、ネタバレするところでした。個人的に一番印象に残ったのが「国後」です。
イギリス軍のマークを付けた飛行機が登場しますが、ほかの映画のフィルムを流用したとのことです。また、潜水艦も登場しますが、形がアメリカっぽいと思ったら、戦後アメリカから自衛隊に供与されていたガトー級のようです。この辺りは大目に見ておきましょう。
大発の代わりに使われていたのは、LCMでしょうか?いい動きをしていましたね。
「海防艦 国後」
まずは、「海防艦 国後」を作ることにしました。
あれ、「海防艦 占守型」って書いてあるぞ!
実は、「国後」は4隻あった占守型というタイプの海防艦の内の1隻なのです。占守型はピットロードから発売されているので、これを使えば「国後」を作ることができます。
ところで、このパッケージイラストは随分勇ましいですね。全速力で突っ走りながら襲い来る米軍機を打ち落としております。「普通の大砲で飛行機を打ち落とせるのか!」という突っ込みが入りそうですが、実は艦橋横の連装機銃で打ち落としたのですよ、きっとそうですよ。
・・・
そして、完成したのがこちらです。
就役時の状態をベースとして、艦首の菊花御紋章を取り付けず、船体に舷外消磁電路を取り付けた状態としました。
製作の過程など、詳しくは本ブログの記事【プラモ】ピットロードの占守型海防艦をご覧ください。
「軽巡洋艦 阿武隈」
次は、「軽巡洋艦 阿武隈」を製作します。
「阿武隈」はタミヤから発売されています。現在制作中です。本ブログの記事【プラモ】タミヤ1/700「軽巡洋艦 阿武隈」の製作(1)製作方針をご覧ください。
→2021/3/5完成しました!
【プラモ】タミヤ1/700「軽巡洋艦 阿武隈」の製作(8)各部を作り込んで完成
そして、あの場面を・・・
Amazonプライムで「太平洋奇跡の作戦 キスカ」を視聴する
つづく。
コメント