【プラモ】「海防艦 国後」の製作(6)マスト、電探など

艦船

ピットロード1/700「占守型海防艦」を2箱用意して「国後」他4隻を製作しています。今回は主にマストを製作しました。かなり出来上がったところで間違いに気が付いてしまいました。ショックが大きかったですよ。

マストの作成について

マストについては、以下の方針で製作しました。

  • 真鍮線とプラ材で作り直す。
  • 各部の寸法は、基本的にキットの部品に合わせる。
  • 竣工時、キスカ撤収作戦時については、後部マストを2㎜短くする。

前部マストの3脚部分のみ0.4㎜、ほかは0.3㎜の真鍮線を使用することとしました。また、三脚部分の補強材は0.1㎜プラ板を細く切り出したもので再現することとしました。

後部マストの短縮については、資料(モデルアート増刊「帝国海軍潜水艦小型補助艦艇総ざらい」)を参考にしました。この資料では、4㎜短縮することになっていましたが、今回は2㎜の短縮としました。理由は後述します。

マストの作成でミスしてしまった。 昭和19年時の状態

ひたすら真鍮線を切り出しては組み立てていき、プラ板の細切りも貼り付けて、いい感じに出来上がってきた、と思っていましたが、何か違和感がある。

写真左側の2つは昭和19年時ですが、前部マストが短いです。

間違えたものの写真を載せるのは、恥ずかしい。

前部マスト上部(部品A20に相当)の取り付け位置を間違えてしまいました。三脚部分の補強材が上下2組あります。本来は、前部マスト支柱(部品A18に相当)の上の補強材に取り付けないといけないのですが、下の補強材に取り付けてしまいました。組み立て説明書を読み違えたようです。

マスト上部を取り外して、取り付けなおしました。

後ろに傾いてしまいましたが、資料によると艦によってマスト上部の取り付け角度はまちまちに思えましたので、これで良しとしました。(というより、力尽きた感が強いです。)

マストの作成でミスしてしまった。 竣工時およびキスカ撤収作戦時の状態

そして、竣工時およびキスカ撤収作戦時ですが、後部マスト支柱(部品A23に相当)の長さが長すぎです。後部マスト本体(部品A22に相当)を短くしたため、つじつまが合わなくなってしまったようです。

我ながら情けない限りです。

こちらはばらして後部マスト支柱を短縮した後、作り直しました。写真より、後部マスト支柱の頂部が煙突の段差のあたりになる、と判断しました。

作り直したマストに、ハセガワの「日本海軍 艦艇用 汎用エッチングパーツB」に付属する艦尾信号灯を取り付けようとしました。

30番の部品を使用。

ところが、これが収まらない。この部品がオーバースケールなのか、4㎜は短すぎるのか?手持ちの部品がこれしかなかったので、後部マストを長くすることで対処しました。キットの部品より2㎜短縮ということで落ち着きました。

後部マストは結局2回作り直す羽目に。トホホです。

順番が前後しますが、マストの詳細を説明します。

マスト 竣工時およびキスカ撤収作戦時

前部マストには、2つの見張り台が取り付けられているようです。上部のものはマストの前側にのみ彫刻されています。一方、下部のものはマストの前後に彫刻されています。

これらを切り出して、真鍮線で作り直したマストに取り付けることにしました。まずは、下部見張り台から加工していきます。

マストの部品を切り出した後、下部見張り台の下側の部分でカットしました。

下部見張り台はマストの前後に彫刻されていますので、0.4㎜の穴をあけて真鍮線を通すことにしました。マストの上側を残しておくと、その部分が持ち手になって作業しやすいです。慎重に穴をあけました。

上部見張り台は前側のみに彫刻されていますので、後ろ側に溝を掘って真鍮線に接着することにしました。まずは、上部見張り台の下側の部分でカットしました。

そして、裏側を平らにした後、慎重に溝を掘りました。

これらを前部マスト用に切り出した0.4㎜真鍮線に接着。ヤードとして0.3㎜真鍮線も接着しました。セメダインのハイグレードで位置決めした後、瞬間接着剤で固定しました。

ひたすら真鍮線を切り出しては接着を繰り返しました。寸法は基本的にキットの部品と同じです

マスト 昭和19年時

昭和19年時の状態では、前部マストに22号電探を取り付けるためのフラット(部品A21)が追加されています。これは、キットのパーツをそのまま使いました。

前部マストには、見張り台と信号灯が取り付けられています。見張り台は竣工時の上部のものと同様に、後ろ側に溝を掘って真鍮線に接着しました。

信号灯は、ファインモールドの「汎用探照灯セット」より2㎾信号灯を塗装して取り付けることとしました。クリアパーツで塗り残す部分があるので、マストを塗装した後で取り付けます。

炊事室煙突

炊事室煙突は、キットの部品を使用しました。資料(モデルアート増刊「帝国海軍潜水艦小型補助艦艇総ざらい」)によりますと、煙突の上部についてですが、4隻建造された占守型海防艦のうち、「八丈」はキットの部品の形、それ以外はいわゆるH型だったようです。プラ材で作ってもよいのですが、ウォーターラインシリーズの装備品セットにH型の炊事室煙突の部品がありますので、これを利用してH型としました。

これは間違い。

当初、資料の写真より、前から見てH型に見えるような感じに思えたのですが、これは択捉型の写真で、おそらく択捉型の内の1艦がこの状態だったということだと思います。占守型の場合は横から見てHに見える写真が載っていましたので、そのように修正しました。

こっちが正しい。

1隻は「八丈」ということにして、そのままとしています。

4隻共通で、煙突基部左側に通風等があったとのことで、1mmプラ角材を加工して取り付けました。上の写真の煙突基部の白い四角っぽい奴です。これも先ほどの資料に書かれていました。

電探、方位探知アンテナ

昭和19年時の状態では、前部マストに22号電探が、後部マストに13号電探が取り付けられていました。これらの電探は、ピットロードの新装備品セット3のものを取り付けました。

13号電探の支柱ですが、上側は2mm、下側は1mmに切り出した伸ばしランナーです。先に支柱をマストに取り付けてから13号電探を取り付けました。

方位探知アンテナですが、ハセガワの「日本海軍 艦艇用 汎用エッチングパーツB」のものがよさそうでしたので、購入してみました。

このエッチングパーツには、水密扉や菊花紋章も含まれています。部品がたくさん入っていて、比較的安価です。最初からこれを使えばよかったなぁ。

気を取り直して、方位探知アンテナを取り付けてみました。

2種類入っています。31、32の部品を使用。32の足の部分を曲げて、マストに接するような形にしています。32の部品を接着した後で31の部品を取り付けるようにするとよいでしょう。

このエッチングパーツはそこそこ厚みがあり、ちょうどよい曲がりやすさです。海魂のエッチングパーツと比べると、精密さは劣るかもしれませんが、扱いやすさは上であると感じました。

2番砲座の手すり

資料(「艦船模型スペシャル2008年3月号 北方作戦」古い本で申し訳ない)の占守型海防艦の作例を参考に、2番砲座の周りに手すりを取り付けてみました。

リノリウム押さえ金具ではかなり苦戦しましたが、この手すりは素材がステンレスということもあり、自分でも扱えました。ただし、非常に繊細な部品なので、取り扱いは慎重に行う必要がありました。

・竣工時およびキスカ撤収作戦時

・昭和19年時

今回は、調査および準備不足の付けが回ってきた感じで、作り直しが大変でしたが、何とか形になりました。行き当たりばったりはよくないですね。

つづく

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