街中のハロウィンのディスプレイの影響で、ハロウィンらしいものを作りたくなりました。そこで、ボックスアートがとてもハロウィンなSWEET 1/144の「ゴーストファイター FM-2」の製作を開始しました。
キットの塗装例4種類を全て再現するべく製作を行っています。ハロウィンの10月31日までに、せめて1機ぐらいは完成させたかったのですが、残念ながら間に合いませんでした。
以下で、SWEETから発売されている各種の「GM FM-2 ワイルドキャット」の内容と、そのうちの「ゴーストファイター FM-2」の製作過程を紹介します。
SWEET 1/144 の「ワイルドキャット FM-2」たち
SWEETの「ワイルドキャット FM-2」は、「F4Fワイルドキャット」をGMで生産した「FM-2」が1/144で再現されています。デカール替えや飛行甲板とのセットなどで4種類発売されていますが、機体のランナーは共通です。
機体とドロップタンクが再現されているほかに、SWEETのキャラクター「黒ネコ ラッキー」も入っています。
以下で、4種類のキットの内容を発売順に紹介します。
「GM FM-2 ワイルドキャット」
最初に発売されたのが、アメリカ海軍の機体を再現できる「GM FM-2 ワイルドキャット」です。一箱に2機分のランナーが入っており、以下5種類の機体のデカールが付属しています。
- 塗装例1:第93混成飛行隊, CVE-80, 護衛空母ペトロフベイ
- 塗装例2:第80混成飛行隊, CVE-61, 護衛空母マニラベイ
- 塗装例3:第94混成飛行隊, CVE-84, 護衛空母シャムロックベイ
- 塗装例4:第36混成飛行隊, CVE-13, 護衛空母コア
- 塗装例5:メリーランド州バタクセント・リバー海軍基地実験部
シーブルー一色のものや3色迷彩、グレーの大西洋対潜哨戒塗装など、様々なカラーの機体が選ばれているのが楽しいですね。
ところで、組み立て説明書の塗装図では「ペトロフベイ」と「シャムロックベイ」のどちらも「CVE-84」と表記され、重複してしまっています。そこで、以下の資料で調べたところ「CVE-84」が「シャムロックベイ」で、「ペトロフベイ」は「CVE-80」であると記載されていました。塗装例1の「CVE-84」は誤記であると思われます。
- モデルアート 艦船模型スペシャル別冊 「アメリカの航空母艦 資料写真集 1920s~1945」
「ゴーストファイター FM-2」
次に発売されたのが「ゴーストファイター FM-2」です。戦後の航空ショーなどで活躍した機体を再現する、という変わったコンセプトのキットで、大戦中の「F4F-3」の塗装などを「FM-2」で再現した機体や、記念式典の特別塗装など4種類の機体のデカールが付属しています。
- 塗装例1:空母レンジャー搭載 第41戦闘飛行隊所属(F4F-3)1941年春 塗装
- 塗装例2:空母レキシントン搭載 第3戦闘飛行隊所属 エドワード・H・「ブッチ」オヘア大尉乗機(F4F-3)1942年2月20日 塗装
- 塗装例3:第二次世界大戦終戦50周年記念式典展示飛行 FM-2 第1混成飛行隊 塗装 1955年9月
- 塗装例4:イギリス海軍 第846飛行隊所属 護衛空母「トラッカー」搭載 ワイルドキャットV 1944年5月 塗装
キットの解説にも書かれているように、実際の飛行機を使ったコスプレ塗装ですね。今回は、ハロウィンの時期に製作するのに最適(?)なこのキットを2箱用意して、4種類の塗装を行うことにしました。
「カワイイ!ネコの飛行甲板(U.S.ネイビー)」
そして飛行甲板と「ワイルドキャットFM-2」1機がセットになった製品も発売されました。飛行甲板の中央にはエレベーターがモールドされています。また、ボックスアートに描かれているネコたちもセットされています。
また、ボックスアートとして護衛空母の艦橋のペーパークラフトが印刷されています。映画のセットの雰囲気で描かれていて、付属のネコたちと合わせてコミカルな情景を再現することが出来ます。
デカールはアメリカ海軍の護衛空母艦載機のものが多数用意されています。3色迷彩のものが4種類、シーブルー1色のものが7種類で、合計なんと11種類のデカールが入っています。
3色迷彩
- 塗装例1:第4混成飛行隊, CVE-66, 護衛空母ホワイトプレーンズ
- 塗装例2:第4混成飛行隊, CVE-66, 護衛空母ホワイトプレーンズ リオ・M・ファーコ大尉機
- 塗装例3:第5混成飛行隊, CVE-71, 護衛空母キトカンベイ
- 塗装例4:第10混成飛行隊, CVE-73, 護衛空母ガムビアベイ
シーブルー
- 塗装例5:第26混成飛行隊, CVE-29, 護衛空母サンティ―
- 塗装例6:第27混成飛行隊, CVE-78, 護衛空母サヴォアイランド
- 塗装例7:第4混成飛行隊, CVE-66, 護衛空母ホワイトプレーンズ
- 塗装例8:第5混成飛行隊, CVE-71, 護衛空母キトカンベイ
- 塗装例9:第10混成飛行隊, CVE-73, 護衛空母ガムビアベイ ジョセフ・D・マクグロウ少佐乗機
- 塗装例10:第10混成飛行隊, CVE-73, 護衛空母ガムビアベイ タクロバン飛行場/フィリピン
- 塗装例11:第79混成飛行隊, CVE-83, 護衛空母サージェントベイ
これまで発売されたキットと重複がなく、かつ大幅に再現できる機体が増えているのが嬉しいですね。
「カワイイ!ネコの飛行甲板(ロイヤルネイビー)」
飛行甲板のセットは、ロイヤルネイビーすなわちイギリス海軍のものも発売されています。デカールはイギリス海軍のもの4種類が用意されています。
- 塗装例1:英海軍航空隊 第882飛行隊所属, 護衛空母「サーチャー」搭載
- 塗装例2:英海軍航空隊 第881飛行隊所属, 護衛空母「パーシェア」搭載
- 塗装例3:英海軍航空隊 第882飛行隊所属, 護衛空母「サーチャー」搭載
- 塗装例4:英海軍航空隊 第794飛行隊所属, イングルトン基地
飛行甲板のパーツもU.S.ネイビー版とは異なり、エレベーターがない部分を再現したものが用意されています。
機体のパーツは共通ですが、デカール、飛行甲板を差し替えることで、U.S.ネイビー版とはしっかりと差別化が図られています。
では、いよいよ「ゴーストファイターFM-2」の製作を行います。
機体の組み立て
まず初めに機体内部色を塗り、胴体左右を接着しました。そして、組み立て説明書の指示に従い、塗装例1と2の機体は垂直尾翼の上のアンテナ支柱を切り取りました。
使用した機体内部色は以下の通りです。
- 塗装例1~3:クレオスMr.カラーC351「 ジンク・クロメイト・タイプ1 FS34151」
- 塗装例4:クレオスMr.カラーC354「 エアクラフトグレーグリーン BS283」
胴体左右の接着においては、垂直尾翼に段差が出来るので、接着面を削り込んでから接着しました。
主翼のドロップタンク取り付け用の穴は、伸ばしランナーを差し込んで接着し、余分を切り取ってやすりで平らにした。
組立説明書に従ってコックピットの塗り分けを行い、主翼、尾翼、アンテナ支柱を接着。必要に応じてサーフェイサーを使用して継ぎ目を消しました。そして、計器盤とその上面にタミヤエナメル塗料XF-1「フラットブラック」を塗りました。
そしてキャノピーを接着しました。また、機体上面のアンテナは、組み立て説明書の指示に従って先端が細くなるように削りました。
この後、エンジン、機首先端、着陸脚などを取り付けますが、その前に塗装を行うことにしました。
塗装
キャノピーのマスキング
実はこれまで、航空機のキャノピーのマスキングを、細切れにしたマスキングテープで行ってきました。しかし、1/72の飛燕の製作時にこの方法が見事に失敗。窓枠がガタガタになってしまいました。
【プラモ】ファインモールド1/72「飛燕Ⅱ型改」の製作(3)シルバー塗装を実施。各部を作り込んだ。
キャノピーに貼ったマスキングテープを、デザインナイフできれいに切り出せればこの問題は解決するのですが、ミスしてクリアパーツを傷つけるのを恐れて今までトライしていませんでした。
しかし、チャレンジ失くして前進はありません。今回は、キャノピーに貼ったマスキングテープをデザインナイフで切り出してみることにしました。
まず、比較的簡単そうな、キャノピー後半の四角い部分をマスキングしました。ノギスで四角い部分の幅を計ったら1.8㎜でしたので、1.8㎜の帯を切り出してキャノピーに貼り付けました。そして、上端をデザインナイフでカットしました。
デザインナイフの刃を新品に交換しておくことで、簡単にカットすることが出来ました。また、カットする辺を四角い窓の1辺のみとすることで、臆することなく作業することが出来ました。
4機分の窓の四角い部分にマスキングテープを貼ることで、カットするのにも慣れてきました。そこで、より複雑な前半部分にマスキングテープを貼り、デザインナイフでカットして余分を取り除きました。
曲面部分に貼ったマスキングテープはなるべく刃をずらさず、押さえつけるようにしてカットしました。上手くいかなかった部分にはマスキングテープを貼り足しました。
実際に塗装を行った後、マスキングテープを剥してみましたが、窓枠がガタガタにならずに上手く塗装できていました。
数をこなせば、もう少しうまくできるようになるのでは、と思います。飛行機を作るのが、より楽しくなりそうです。
エンジン、着陸脚の塗装
エンジン、着陸脚は4機共通の色で塗りました。
下塗りとしてエアブラシでクレオスGX2「ウィノーブラック」を塗った後、ガイアカラーEx-07「EXシルバー」を塗りました。そして、組み立て説明書に従い、各部を筆塗しました。
使用した塗料は以下です。
エンジンのシリンダー部分 | タミヤエナメル塗料 XF-1 「フラットブラック」 |
エンジンのギヤケース | タミヤエナメル塗料 XF-24「ダークグレー」 |
着陸脚の黒い部分 | タミヤエナメル塗料 X-18 「セミグロスブラック」 |
塗装例1の機体の塗装とデカール貼り
塗装例1は第41戦闘飛行隊所属の「F4F-3」を模した機体です。戦前のいわゆる「イエローウィング」塗装で、主翼が黄色、尾翼が緑、白いストライプも入っています。派手な塗装で、とても見栄えが良さそうですね。
組み立て説明書の塗装図には、FS番号が記載されていますが、どのメーカーのどの番号の塗料を使うかの指示はありませんでした。そこで、資料も参考にして以下の塗料を使用することにしました。
組み立て説明書の指示 | 塗装した色 |
ジンクロ色(コックピット内部) | C351「ジンク・クロメイト・タイプ1 FS34151」 |
FS14187 ウィローグリーン | C66「デイトナグリーン」 |
FS13538 クロームイエロー | C329「イエローFS13538」 |
FS16440 ライトグレー | C11「ガルグレー」 |
白 | GX1「クールホワイト」 |
ツヤは後で整えることとして、各部を塗り分けました。「イエローFS13538」の部分は下地に「クールホワイト」を塗っておきました。
デカールを貼った後、キャノピーにマスキングテープを貼りました。
そして、タミヤアクリル塗料XF-86「フラットクリアー」を塗り、全体のツヤを整えました。
完成まであともう少し・・・
あらかじめ塗り分け、デカールも貼っておいた着陸脚を取り付けましたが・・・
ハロウィン(10/31)が終わるまでにはプロペラの塗装が間に合わず、ウェザリングも行えませんでした。また、翼端灯の塗り分けもできませんでした。
ハロウィンには間に合いませんでしたが、完成させようと思います。そして、おまけの「黒ネコ ラッキー」も製作します。
続く
おまけ:猫の大福さん(7) 新しいおもちゃ、楽しい!
赤トマト君、ひそかに手に入れておいたチュール缶を開けてみたら、おもちゃが入っていたぞ。
去年売ってたやつですね。子猫用ではないので買わないのかと思ったけど、結局買っていたのですね。
ウム。背に腹は代えられなかったのだ。
ムム、背に腹???
そうなのだ。時には負けを認めることも必要なのだよ・・・
な、何を言っているのか、よく分からないですが・・・早速このおもちゃで大福さんと遊んでみましょう!
ウム!さぁ、大福さん、新しいおもちゃだよ。
うぉ、凄い勢いで遊んでますよ!たのしそうですねぇ。
おや、咥えてどっかに行ってしまったのだ。
軽くて鈴も入っているのが良いのかな。とても気に入ってくれたようだね。
楽しいおもちゃが手に入って、良かったね、大福さん!
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