KPモデル1/72の「川崎乙式一型偵察機」を「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(そらはく)」の展示機のイメージで製作しています。今回は上主翼を取り付け、上下の主翼の間に張られたワイヤーをナイロン糸で再現しました。
また、「そらはく」の展示機には装備されていない機銃も取り付けました。
機首の組み立ても進めて、完成に近づいてきました。
以下で製作過程を説明します。
前回までのおさらい
前回までにコックピットと胴体を組み立て、下主翼を取り付けました。尾翼と下主翼の作り込みも行いました。そして、コックピットの周囲に上主翼の支柱を4本取り付けました。
上主翼と下主翼の間に取り付けられる8本の翼間支柱は、木目のイメージで筆塗しておきました。
そして、胴体および上下主翼の各部にワイヤーを表現するためのナイロン糸を通す穴を開けました。
一部の穴は間に溝を彫って繋いでおき、後でナイロン糸を埋め込めるようにしました。
胴体各部にはナイロン糸を取り付けておきました。
前回までに上主翼を取り付ける準備を整えました。今回は上主翼の取り付けを行います。
上主翼の取り付け
上主翼を支柱に接着
上主翼をコックピットの周囲に取り付けた4本の支柱の上に接着します。ただし、支柱が細いため、上主翼を接着しただけでは簡単に壊れてしまいそうです。そこで、上主翼の下側に厚紙で作ったガイドをマスキングテープで取り付けました。
ちなみにガイドとして使用した厚紙は、「Q.B.B.ベビーチーズ」の台紙です。
上主翼を所定の位置に仮設置してみました。最初はガイドを翼端の辺りに取り付けていたのですが、仮設置した上主翼が少し不安定な感じがしました。
そこで、ガイドの位置を真ん中あたりに変更しました。すると、翼端に取り付けたときよりは安定しました。
いよいよ上主翼を取り付けますが、その前に上主翼下面の支柱取り付け部分を0.8㎜のドリルで少し彫っておきました。こうすることで、支柱の長さの差を吸収できるようにしました。
支柱と上主翼にエポキシ系接着剤を塗り、上主翼を所定の位置に設置。エポキシ系接着剤が初期硬化する間は手で保持しました。そして、完全に硬化させるため、数日間放置しました。(SWEETの「ゴーストファイター FM-2」を作っていました。)
翼間支柱とナイロン糸の取り付け
翼間支柱とナイロン糸の取り付けは同時に行いました。翼間支柱をセメダイン「ハイグレード模型用」で所定の位置に取り付けつつ、ナイロン糸を通して引っ張ることで、しっかりと固定することが出来ました。
翼間支柱上下に金属の部分があり、これも再現したいと考えていました。しかし、十分強度を確保しつつこの部分を再現するアイデアが思いつきませんでした。
今回は強度を確保しつつ張り線を再現するのが精一杯でしたので、金属の部分の再現はあきらめました。
話が前後しますが、実際にどのように製作したのか以下で説明します。
胴体から翼端に向かって張られている2本一組の糸は、長い1本の糸で再現しています。胴体に2つの穴を開けて置き、胴体内側から糸の両端をそれぞれの穴を通して出しておきました。
この糸を、主翼に開けた穴を内側から外側に縫うように通していきました。そして、翼端でまず片側を固定しました。伸ばしランナーに瞬間接着剤を塗ったものを差し込んで接着しました。
そして、もう一方の端を引っ張ってから瞬間接着剤を塗った伸ばしランナーを差し込んで固定しました。
あまり強く引っ張ると、上下の主翼が平行でなくなってしまいますが、引っ張り方が弱いと糸がたるんでしまいます。全体的に様子を見ながら一か所ずつ糸を固定していきました。
翼間支柱は2本1セットで、主翼左右の2か所ずつ、合計4カ所に設置されています。この1組の支柱の間にたすき掛けでワイヤーが張られているので、ナイロン糸で再現しました。
コックピット周辺には複雑にワイヤーが張られていましたが、分かる範囲で再現しました。また、機首と主翼の間に貼られたワイヤーも再現しました。
翼間支柱が届かない・・・
上主翼下面の翼間支柱取り付け部をドリルで彫っておくことで、翼間支柱の長さの差を吸収するようにしたのですが、2カ所ほど吸収しきれない個所が出てしまいました。翼間支柱が短すぎて、上主翼に届かず、隙間が出来てしまいました。
そこで、エポキシパテを使用して翼端支柱と主翼下面の隙間を埋めました。
そして、翼面側にクレオスMr.カラーC45「セールカラー」を、支柱側にはC19「サンディブラウン」とC41「レッドブラウン」を混ぜたものを筆塗しました。
更に作り込んで色を塗った。
実機では、上下の主翼のエルロンがワイヤーでつながれています。このワイヤーを伸ばしランナーを取り付けて再現しました。尾翼の制御索を伸ばしランナーで再現したので、ここにも伸ばしランナーを取り付けたのですが、少し太くなってしまいました。
張り線用の穴と穴の間に彫っておいた溝に瞬間接着剤を塗り、1日以上放置しました。そして、やすりで平らに削りました。これにより、瞬間接着剤をパテ代わりにしつつ、ナイロン糸を強固に固定しました。
これで上主翼の取り付けが完了しました。ただし、正面から見ると少し歪んでしまっているのが分かりますね。きれいに組み立てるには、もう少し下準備が必要だったかもしれません。
次は塗装です。上主翼の強度を考慮して、筆塗で塗装することにしました。クレオスMr.カラーC45「セールカラー」を薄めに希釈して、1回目の筆塗を行いました。
書籍などを参考に、1回塗っては1日乾燥させ、という手順を繰り返して塗り重ねました。
「セールカラー」を塗り終えたので、次はエルロンの付け根の棒状のモールドにガイアカラーNo.123「スターブライトジュラルミン」を筆塗しました。
主翼は一旦ここまでとして、次は後部機銃座を製作します。
後席機銃座
後席の機銃座ですが「WingNutWings」のサイトに掲載された写真と比べるとかなり簡略化されてしまっています。
本来は機銃の台座となるバーを、穴の開いた保持板が支えるような構造です。組み立て説明書にはバーと保持板が一体になったような部品(部品番号17)が描かれていますが、付属していたのはバーだけでした。
そこで、プラパンなどを利用して機銃座を自作することにしました。
まず、0.2㎜プラバンから外径11.3㎜、内径9.5㎜のリングを切り出しました。リングの切り出しには、 のサークルカッターを使用しました。
これを台座として、この上に機銃座を作り上げます。そして塗装した後、後席に乗せることにします。
次に、機銃を乗せる支柱を支えるための穴の開いた板を製作しました。これも0.2㎜のプラバンを使用。外径6.5㎜、内径5.5㎜のリングを切り出し、4つに分割しました。
切り出した4つの部品を重ねて片端を瞬間接着剤で固定。0.4㎜のドリルで側面に8個の穴を開けました。そして、接着した側からナイフで切り離しました。
これらを2つ一組として、間に0.5㎜プラバンで作ったスペーサーを挟んで接着。台座の上におよそ8㎜の間隔をあけて接着しました。また、機銃の支柱基部のヒンジを0.5㎜プラバンで作成して台座に接着しました。
次に、0.5㎜真鍮線を曲げて機銃を乗せる支柱を作成しました。そして、この支柱を機銃座に接着しました。
出来上がった機銃座全体をガイアカラーEx-07「Exシルバー」で塗装しました。クレオスGX2「ウィノーブラック」で下塗りした後、「Exシルバー」を塗りました。
試しに機体に乗せてみました。イメージ通りに出来上がっていました。
支柱に機銃2丁を接着しました。接着には5分硬化タイプのエポキシ系接着剤を使用。2丁の機銃を並べて粘着力を落としたマスキングテープで固定し、機銃座の支柱に接着して指で5分間保持しました。
機銃を平行に保持しつつ、0.4㎜の真鍮線の上に並べて接着するのは、かなり神経を使いました。
出来上がった機銃座を機体に接着しました。
機首の組み立て
「そらはく」の展示機では、プロペラの端に金属製のガードが取り付けられていました。
この金属製のガードは、回転するプロペラの進行方向側の端に取り付けられています。高速で回転するプロペラの先端をガードするためのものなのでしょう。
このプロペラ先端のガードを塗装で再現することにしました。金属のガードの部分を残してマスキングテープでマスキングを行い、下塗りとしてクレオスEX2「ウィノーブラック」を塗りました。
そしてガイアカラーEx-07「Exシルバー」を塗りました。
次にプロペラを機首に取り付けました。プロペラを止めるストッパーが付属していなかったので、ランナーを輪切りにして穴を開けたものを取り付けておきました。
そして機首を胴体先端に接着。機首上面の機銃と筒状の機器も取り付けました。
機首に取り付けた筒状の機器は、キットのパーツは使用せず、「そらはく」の展示機を参考に自作しておいたものです。
詳細については、以下をご覧ください。(新しいタブで開きます。)
【プラモ】KPモデル 1/72「川崎乙式一型偵察機」の製作(2)各部の形状が良く分からないので、再び「そらはく」に行ってきた。
ようやく機首を取り付けることが出来ました。機首を取り付けたことで、一気に完成に近づいたような気がします。
次回は日の丸のデカール貼りと風防ガラス、照準器などの細部の作り込みを行います。あともう少しで完成です。
続く。
おまけ:猫の大福さん(14) 新しいおやつ
おや、見なれないものを食べてますね。これは一体・・・
「乾しカマ」というものなのだ。
かまぼこを干したやつってことのようですね。
ホームセンターで売っていたので、試しに買ってきてあげてみたのだ。
同じおやつばかりでは、飽きてしまうかもしれませんしね。
ウム。ほかに「カニ味」とか「ホタテ味」もあったので、次は違う味のものを試すのだ。
それにしても、すごい勢いで食べてますね。
実は今あげているのは2袋目なのだ。
よほど気に入ったようですね。
ウム!
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