SWEET 1/144「GM FM-2 ワイルドキャット」には、おまけで飛行甲板デカールが入っています。このデカールを4枚使用して飛行甲板のディスプレイベースを製作しました。
以下で製作過程を説明します。
どんなものを作るのか?
キット付属のデカールを使いますよ
SWEETの「GM FM-2 ワイルドキャット」に付属する飛行甲板デカール(長さ27.5㎜ X 幅95㎜)は、一箱分では長さが足りず、十分な広さの飛行甲板を作れません。
しかし今回は飛行甲板デカールを4枚確保できました。これらを使って飛行甲板ディスプレイベースを製作することとし、デカール4枚分の板(長さ長さ110㎜ X 幅95㎜)をプラバンから切り出しました。
タミヤの「チッピング液」も使いますよ
飛行甲板の塗装は以下の資料を参考にして、デッキブルーがはがれて木材が見えている様子を再現することにしました。
- モデルアート 艦船模型スペシャル別冊 「アメリカの航空母艦 資料写真集 1920s~1945」
この書籍のカラー写真のようにデッキブルーがはがれている様子を再現するため、タミヤの「チッピング液」を使用することとしました。
「チッピング液」の瓶に書かれている説明文に次のように使い方が書いてありました。
- つや消しのラッカー系塗料で下地を塗る。
- チッピング液を薄く塗り重ねる。
- 水性アクリル塗料を薄く塗り重ねる。
- 塗料が乾いた後、水を付けてふやけたところをはがす。
また、「時間がたつと塗料をはがしにくくなる。水性アクリル塗料を塗った後、一週間をめどに作業を行うこと。」という内容の注意点が書かれていました。
そこで、以下の手順で塗装を行うこととしました。
- クレオスのMr.カラーを数色使い、筆塗で木材の雰囲気の塗装を行う。
- 「チッピング液」を塗った上にタミヤアクリル塗料XF-86「フラットクリアー」を塗る。
- 水性アクリル絵の具数色を使用してデッキブルーを筆塗する。
- 爪楊枝などでデッキブルーをはがす。
ちなみにタミヤ水性アクリル塗料を塗った上に水性アクリル絵の具で塗装を行う技法は、アダチ@水100%さんがXにポストされている情報を参考にしました。
ところで今回の製作では、飛行甲板にチッピングを施した後デカールを貼ります。そのため、チッピングとデカールの模様が同調せず、ちぐはぐなものになってしまいそうです。
これに対処するため、デカールの木甲板の模様と等間隔の平行線を描いたシートを用意してガイド用シートとすることとしました。塗装したプラバンをこのガイド用シートの上に置き、定規をあててチッピングを行うことで、少しでもデカールの模様と同調させてみることとします。
飛行甲板のディスプレイベースを製作
Mr.カラーで下地の木材を塗装、ガイド用シートも作成した
まずクレオスMr.カラーC41「レッドブラウン」を数回筆塗しました。木目を意識して、あえて横方向にのみ筆を動かしてハケ目を残しました。
そしてC43「ウッドブラウン」とC310「ブラウンFS30219」を塗り重ねました。
3回塗り重ねて完了としました。
チッピングは1週間以内に行う必要があります。そのため「チッピング液」を塗る前にガイド用シートを作ることにしました。
Excelで横長のセルを用意し、上下に罫線を設定しました。そして「行の高さ」を11.25としました。
また、1行目、13行目・・・など、12行ごとにセルに網掛けのパターンを設定しました。これをデカールとの位置合わせなどの目安とします。
このデータを29%に縮小して印刷しました。使用したプリンタはCanonの「TS3300」です。
これでほぼデカールの木甲板模様と同じ幅の平行線を描くことが出来ました。
タミヤの「チッピング液」とデッキブルーを塗った
いよいよ「チッピング液」を塗りますが、「チッピング液」の説明文では最初に塗るラッカー系塗料をつや消しとするように指示されています。つやありやメタリックの塗料を塗った場合ははじかれてしまい、使えないとのことでした。
一方、「ウッドブラウン」と「ブラウンFS30219」は半光沢です。微妙なところですが、試しに「チッピング液」を塗ってみると、見事にはじかれてしまいました。
そこで、一旦「チッピング液」をふき取り、エアブラシでクレオスC182「スーパークリアー つや消し」を塗りました。
そして「チッピング液」を筆塗しました。1回目はまだはじかれてしまっていますが、乾かして塗り重ねてみました。3回目では、ほとんどはじかれずに塗ることが出来ました。
日向に置いて1日放置したらべたつかなくなったので、タミヤ水性アクリル塗料XF-86「フラットクリアー」をエアブラシで塗装しました。
半日ほど乾燥させた後、水性アクリル絵の具でデッキブルーを作って塗りました。デッキブルーの色合いは「アメリカの航空母艦 資料写真集 1920s~1945」のカラー写真を参考にしました。
使用した色は以下です。「プルシャン ブルー ヒュー」に「アイボリー ブラック」と「チタニウム ホワイト」を少量混ぜました。
- アイボリー ブラック
- チタニウム ホワイト
- プルシャン ブル― ヒュー
写真では分かりづらいですが、少しずつ色を変えて塗り重ねました。
チッピングを実施、デカールを貼って完成!
チッピングは塗膜を水でふやけさせて行います。準備としてガイド用シートをクリアフォルダーに入れ、その上に丸めたマスキングテープでプラバンの飛行甲板を固定しました。
飛行甲板に筆で水を塗りました。そしてガイド用シートの平行線に定規をあてて爪楊枝でチッピングを行いました。
水を塗った後は少し待っただけでチッピングが可能でした。思ったよりはがれやすいので、定規を横にスライドさせないように注意して作業しました。
一応写真を参考にしましたが、上空から撮影した写真でデッキブルーのはげ具合が分かる写真が見つからず、斜め横からの写真を参考にしました。ですので、これで良いのかはあまり自信がありません。
塗料をはがした部分が予想以上にでこぼこになってしまいました。そこで、マットメディウムをへらで盛り付けるようにして塗りました。
十分乾燥させて2回塗り重ねました。そして600番のスポンジやすりで表面を軽く削りました。
チッピングを行い、マットメディウムを塗り重ねている間に1週間以上経過しました。試しに水を塗ってみましたが、塗料がはがれる様子は見られませんでした。そこで、飛行甲板デカールを1枚ずつ貼っていきました。
チッピングとデカールの模様を完全に同期させることはできませんでしたが、ある程度同期させることが出来ました。
デカールの糊を水で洗い流した後、マットメディウムを塗って完成です。
「ワイルドキャット FM-2」を飛行甲板に乗せて撮影
これまでに製作したSWEET 1/144の「GM FM-2 ワイルドキャット」を出来上がった飛行甲板ベースに乗せて撮影しました。
塗装例1:第93混成飛行隊, CVE-80, 護衛空母ペトロフベイ
通常タイプ
「黒ネコラッキー」搭乗タイプ
塗装例2:第80混成飛行隊, CVE-61, 護衛空母マニラベイ
通常タイプ
「黒ネコラッキー」搭乗タイプ
塗装例3:第94混成飛行隊, CVE-84, 護衛空母シャムロックベイ
通常タイプ
「黒ネコラッキー」搭乗タイプ
塗装例4:第36混成飛行隊, CVE-13, 護衛空母コア
通常タイプ
「黒ネコラッキー」搭乗タイプ
塗装例5:メリーランド州バタクセント・リバー海軍基地実験部
通常タイプ
「黒ネコラッキー」搭乗タイプ
最後にキットに付属のチョーク(車輪止め)を黄色く塗って配置してみました。
これで「GM FM-2 ワイルドキャット」の製作は完了です。
とても精密でリアルなキットでした。また「黒ネコラッキー」や足跡デカール、飛行甲板デカールなど、おまけも充実していてとても楽しいキットでした。
最近お店で見かけなくなってしまったので、再販を期待したいところです。
おまけ:猫の大福さん(26) コバエ対策の効果は如何に?
大福さんのごはんにコバエがたかって大変でしたが・・・
ウム、そうなのだ。コバエの対策としてゴミ箱を新しくしたのだ。
あと、コバエ取りも設置しましたね。
で、コバエはいなくなりましたか?
ウム!ゴミ箱が効果てきめんだったのだ。なるべく殺虫剤も使うようにしているしね。
オォ、それは良かったですね!
あと、大福さんがごはんを食べていないときは、冷蔵庫に保管するようにしたのだ。
なんと、徹底していますね。
そうしないと、アリにたかられてしまうからね。
夏は虫が多くて大変ですね。
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