タミヤの軽巡洋艦「球磨」を製作しています。今回は甲板に前後のマスト、カタパルト、武装などを取り付けました。

書籍に掲載された写真をよく見ると、艦載艇とボートダビットの構成が当初の予定とは異なることが判明。新たに判明した構成で製作を進めました。

以下で説明します。
前回までのおさらい
前回までの製作で、船体、艦橋、煙突など主要な部分が出来上がりました。

そして、主砲、8㎝高角砲、カタパルト、後部マストなどを組み立て、これらをクレオスC602「佐世保海軍工廠標準色」で塗装しました。

塗装したものを取り付け、艦載艇、艦載機を用意して取り付ければ完成です。
このままスムーズに進むはずだったのですが、想定していた艦載艇とボートダビットの構成が間違っていることが判明。製作方針の変更を余儀なくされてしまいました。
以下で説明します。
途中までは順調だった。
まず前後マストの探照灯台のキャンバス部分と、6番主砲の砲身基部カバーにクレオスC45「セールカラー」を筆塗しました。

次に後部セルター甲板に主砲、カタパルト、後部マストなど各部品を接着。後部マストのデリックは、はめ込んだだけなので動かすことが出来ます。

また、主砲は船首楼甲板にも接着。船首楼甲板の後端にダビットを接着しました。

ダビットは、半分ぐらいが上甲板の縁に貼ったプラ材の上に乗る形で取り付けます。リノリウム甲板との間に段差があるので、ダビットの付け根を削り込んでから接着しました。


ダビットは甲板上の8カ所に接着する場所があるのですが、1カ所は後部セルター甲板を拡張した部分の下なので接着できず、残り7カ所に接着しました。
そして、資料の写真を参考にして艦橋右側前部と後部上甲板に絡車を接着。


絡車はピットロード1/700「新艦船装備セット2」に付属するものを使用しました。

さらに艦尾に副錨を接着しました。

副錨はファインモールドの1/700ナノドレッドシリーズWA12「アンカー・菊花紋章セット」に入っているもののうち、部品番号2のものを使用しました。

ここまでは順調に進んだのですが・・・

資料の写真を眺めていて、ボートダビットの構成が想定と異なることに気が付いてしまいました・・・。
艦載艇とボートダビットで迷走を繰り返した。
艦載艇の構成ですが、当初の想定を一度見直し、以下と考えていました。
| 左舷 | 右舷 | |
| 前 | 9mカッター ダビット:小 | 9mカッター ダビット:小 |
| 中 | 9mカッター ダビット:小 | 9mカッター ダビット:小 |
| 後 | 9m内火艇 ダビット:小 | 11m内火ランチ ダビット:小 |
これについて、詳しくは以下をご覧ください。(新しいタブで開きます。)
【プラモ】タミヤ 1/700 「軽巡洋艦 球磨」を1933年の状態で作る(3)舷側などの作り込みと艦載艇の見直し
ところが、改めて参考資料の写真を見返してみると、この想定とは異なる姿が浮かび上がってきました。以下で説明します。
再び艦載艇とボートダビットの構成を見直した。
「傑作軍艦アーカイブ20」に1935年青島で撮影された「球磨」の写真が掲載されています。

停泊中の姿を右舷から撮影した写真をよく見ると、左舷の3組のボートダビットのうち、1番後ろの1組の背が高いように見えます。また、左舷からの少しぼんやりした写真でも、左舷の1番後ろのダビットが舷側に取り付けられているとおぼしき様子が確認できました。

また、「ボートダビットを大型化するのは、より重たい艦載艇を搭載できるようにするため」ということが書かれていました。
そこで、ボートダビットが大型化された場所には11m内火艇が搭載されているものと推定。さらに、キットの組み立て説明書も参考にして、艦載艇の構成を以下のように仮定しました。
| 左舷 | 右舷 | |
| 前 | 9m内火艇 ダビット:小 | 9mカッター ダビット:小 |
| 中 | 9mカッター ダビット:小 | 9mカッター ダビット:小 |
| 後 | 11m内火艇 ダビット:大 | 11m内火ランチ ダビット:小 |
この想定である程度製作を進めてしまったのですが・・・

実はこの想定も間違いであることが分かりました。
艦載機の製作のため、モデルアートの「帝国海軍 搭載機 総ざらい②」を調べているときに「球磨」の左舷からの写真が掲載されていたのです。

この写真は1935年(昭和10年)青島で撮影されたものです。目を凝らして写真をよく見てみると、どうやら左舷の艦載艇は前から「カッター」「カッター」「内火艇」であることが分かりました。
更に「日本海軍艦艇写真集13」にはおそらく昭和10~11年ごろの写真が掲載されていました。

その写真からも前側2隻の艦載艇はカッターであることが分かりました。
以上より、艦載艇とダビットの構成は以下であると推定し直しました。
| 左舷 | 右舷 | |
| 前 | 9mカッター ダビット:小 | 9mカッター ダビット:小 |
| 中 | 9mカッター ダビット:小 | 9mカッター ダビット:小 |
| 後 | 11m内火艇 ダビット:大 | 11m内火ランチ ダビット:小 |

ところで、これまでボートダビットはキットのパーツを使用するつもりでした。そのため、甲板上のダビット取付穴は埋めずに残していました。
しかし、左舷の一番後ろのボートダビットは大型化されており、キットのパーツは使えないことが判明しました。
この大型化されたボートダビットは舷側に取り付けられています。そこで、左舷一番後ろのダビット取付穴をエポキシパテで埋め、「リノリウム色」を筆塗しておきました。


さらにこの段階で甲板のウェザリングを行いました。

ウェザリングにはクレオスのウェザリングカラーWC01「マルチブラック」とWC02「グランドブラウン」を使用。これらを専用溶剤で薄め、面相筆で塗りました。


主に「佐世保海軍工廠標準色」の部分に「マルチブラック」、「リノリウム色」の部分に「グランドブラウン」を塗りました。
近代化改修直後のイメージで控えめに行ったのですが、特に「リノリウム色」の部分は控えめ過ぎたかもしれません。
艦載艇の製作
9mカッター
9mカッターはファインモールド1/700ナノドレッドシリーズWA09「カッターボートセット」に入っているものを使用することにしました。

このパーツ、カッターの後面がゲートでランナーにつながっています。そのため、舵が省略されています。

そこで、プラ材を接着し、デザインナイフで削り込んで舵を再現しました。

9mカッターは4隻搭載するので、4隻分のパーツを加工しました。

また、船底に突き出しピン跡がありますが、甲板に乗せると見えなくなるので特に手は加えていません。
塗装は以下の塗料で行いました。
| 塗装部位 | メーカー | 色名 |
| 船体各部 | クレオスMr.カラー | クレオスC602「佐世保海軍工廠標準色」 |
| 水平面 | タミヤエナメル塗料 | XF-59「デザートイエロー」 |
| 垂直面 | クレオスMr.カラー | C311「グレー FS36622」 |
| 全体 | クレオスウェザリングカラー | WC02「グランドブラウン」 |
まず内側に「グレー FS36622」を塗り、「グランドブラウン」でモールドを強調。水平面にタミヤエナメル塗料XF-59「デザートイエロー」を塗りました。そして、カッターの外側に「佐世保海軍工廠標準色」を塗りました。

出来上がったものを甲板に接着しました。

11m内火艇
11m内火艇はピットロード1/700「新艦船装備セット2」に付属するものを使用することにしました。

このセットに入っている11m内火艇のパーツは、モールドが細かくて良い感じではあるのですが、よく見ると甲板の形状が再現されていません。

本来は船首の途中で甲板が折れ曲がって傾斜が付いているのですが・・・

この折れ曲がりと傾斜が再現されておらず、甲板が平らに見えます。

今回は甲板の折れ曲がりの再現は諦めて、キットのパーツをそのまま使うことにしました。
以下の塗料で塗り分けて組み立てを実施。
| 塗装部位 | メーカー | 色名 |
| 船体各部 | クレオスMr.カラー | クレオスC602「佐世保海軍工廠標準色」 |
| 木甲板 | タミヤエナメル塗料 | XF-59「デザートイエロー」 |
| 幌 | クレオスMr.カラー | C45「セールカラー」 |
| 窓 | タミヤエナメル塗料 | XF-1「フラットブラック」 |
| 防舷材 | タミヤエナメル塗料 | XF-64「レッドブラウン」 |
出来上がったものを、左舷の甲板上の一番後ろに接着しました。

11m内火ランチ
11m内火ランチは、「新艦船装備セット2」には入っておらず、ファインモールドからも発売されていません。
そこで、「新艦船装備セット2」に入っている12m内火ランチを縮めて再現することにしました。
12m内火ランチから11m内火ランチを作る改造は、以前「軽巡洋艦 阿武隈」を製作したときに実施しています。(以下をご覧ください。新しいタブで開きます。)
ピットロード「新艦船装備品セット2」の12m内火ランチを11m内火ランチに改造
「阿武隈」での改造と同様に、船体、幌および甲板の部品を真ん中あたりで切断。


切り口をやすりで削って1.5㎜ほど短縮した後、接着しなおしました。

そして継ぎ目を瞬間接着剤で埋め、やすりで削って平らに均しておきました。
塗装には以下の塗料を使用。
| 塗装部位 | メーカー | 色名 |
| 船体各部 | クレオスMr.カラー | クレオスC602「佐世保海軍工廠標準色」 |
| 木甲板 | タミヤエナメル塗料 | XF-59「デザートイエロー」 |
| 幌 | クレオスMr.カラー | C45「セールカラー」 |
| 防舷材 | タミヤエナメル塗料 | XF-64「レッドブラウン」 |
塗装して組み立てた後、右舷の甲板の一番後ろに接着しました。

ボートダビットの取り付け
前述したように、左舷一番後ろのボートダビットを大型化されたものに交換します。
使用するのはファインモールド1/700ナノドレッドシリーズWA06「ラジアルボートダビットセット(大型艦用)」です。

このセットに入っているもののうち、部品番号(1)の「大型ダビット」を使用します。

また、この「大型ダビット」とのバランスを考慮して、大型化されていないダビットも交換することにしました。
前出の1935年青島での写真からは、ボートダビットの下部は四角い断面のように思えます。キットのパーツはこれを再現しているようです。

このボートダビットを一つ切り出し、舷側に貼ったプラ材を考慮してプラ材を足しました。

古いキットのパーツにもかかわらず、かなり細かく成形されています。しかし、さすがにナノドレッドシリーズのダビットと組み合わせるのは無理があるように感じられます。
そこで、ダビット上部をナノドレッドシリーズのパーツの一部と置き換えることにしました。
「ラジアルボートダビットセット(大型艦用)」には、「大型ダビット」と「中型ダビット」が入っています。「中型ダビット」は伸ばした状態(部品番号(2))、折倒状態(部品番号(3)および(4))の3種類が入っていますが、ダビット上部は同じ形をしています。

この「中型ダビット」の上部を使用することにしました。
デザインナイフで出来るだけ断面が平らになるようにパーツをカットしました。

キットのボートダビットの基部を船体に接着。

その上にナノドレッドの先端部分を接着しました。接着には「タミヤリモネンセメント」を使用。ピンセットでパーツをつかんでしばらく保持することで接着することが出来ました。

まず多少のゆがみは気にせず接着した後、慎重に角度を調整しました。
左舷側は最後尾に「大型ダビット」を接着し、それ以外は右舷と同様としました。

艦載艇とボートダビットの構成が二転三転してしまいましたが、何とかこの形に落ち着きました。製作開始時に、もっときちんと調べておかないといけないですね。
各部を作り込んだ。
ダビットの太さが気になってきたので加工した。
組立て塗装しておいた8㎝高角砲を接着。ナノドレッドのボートダビットと相まって、精密感がアップしました。

こうなってくると、最初に取り付けたダビットの太さが気になります。

そこで、ダビットの基部を残して、上部を伸ばしランナーに置き換えることにしました。
まず、伸ばしランナーを「くの字」に曲げてダビットの上部を製作しました。

伸ばしランナーを曲げる角度やサイズはキットのパーツをガイドとしました。また、必要なのは7つですが、予備として少し多めに製作しました。
なるべく同じ太さの部分を選んだつもりですが、やはり太さに差が出てしまいました。近い位置にあるダビット同士に近い太さのものを使用することで違和感が出ないように気を付けます。
次に、船体に接着したダビットの上部をニッパーでカットしました。この時、タミヤの「1㎜カクボウ」をあてがうことで、各ダビットの甲板に残す部分の長さを揃えました。

そして、上部を切り取ったダビット基部に伸ばしランナーで作ったダビット上部を接着しました。

接着には「タミヤリモネンセメント」を使用。伸ばしランナーのダビット上部をピンセットでつまんで基部の上に乗せ、しばらく保持することで接着することが出来ました。
接着した直後は斜めに傾いたりしてしまいましたが、しばらく放置してある程度固着してからまっすぐに直すことで対処することが出来ました。
1日以上放置して接着剤を十分に乾燥させてから「佐世保海軍工廠標準色」を筆塗しました。

後部セルター甲板の支柱を追加した。
後部セルター甲板の拡張部分の下には支柱が取り付けられています。
幸い、資料の写真にこの部分が写っていました。ただし、遠景の写真であまりはっきりしていません。目を凝らして写真を凝視し、9本と推定しました。
この支柱の材料として0.2㎜プラバンから0.5㎜幅の帯を切り出しました。

セルター甲板の支柱が設置される部分の長さは31㎜でした。
そこで、マスキングテープを31㎜の長さに切り出し、サインペンで3㎜毎に印をつけました。これを舷側に貼り、支柱の位置の目安としました。

また、支柱用に切り出したプラバンの帯には「佐世保海軍工廠標準色」を塗っておきました。
そして現物合わせで支柱を切り出し、甲板側に接着しました。

最後に断面に「佐世保海軍工廠標準色」を筆塗しました。若干長さが短いですが、あまり気にならないので、これで良しとしました。

各装備を取り付け、ようやく完成に近づいてきました。早く完成させたくなりますが、焦って失敗すると元も子もないので慎重に製作を進めます。

次回は「90式2号水上偵察機2型」を搭載して完成させます!
続く。
おまけ:猫の大福さん(50)ネコ砂掃除用ホウキが壊れた。
うわ、しまった!
なんだ、なんだ?どうしたんだ?
大福さんがトイレを御利用したので、掃除をしようとしたのですけど・・・
何か問題でもあったのか?
ホウキを落としたら割れてしまったのですよ・・・

オェ、なんてことをしてくれたんだ!
面目ないデス・・・でもよく見るとプラスチックが劣化しているっぽいですよ・・・
確かに少し黄ばんでいるし、もう寿命だったのかもしれないネ。
じゃぁ、100円ショップで代わりのものを買ってきますよ。
よろしく頼むのだ!

もう買ってきたのか?随分速いじゃないか!
まぁね~。ところで、壊れたやつは捨てておきましょうか?
いや、こいつの使い道を思いついてしまったのだ。グヒヒヒ・・・
つ、使い道ですか?壊れたホウキですよ。一体何に使うのですか?
まぁ、見てのお楽しみナノダ・・・



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