以前製作したエレール1/24の「ジャガー タイプE レーシング」をご紹介します。
「ジャガーEタイプ」と認識していましたが、キットのパッケージに準じて「ジャガー タイプE」と表記します。
ルマンのジャガー タイプE
「ジャガー タイプE」は1961年に登場したイギリスのスポーツカーです。オープントップのロードスターと固定式の屋根が付いたFHC(フィックスド・ヘッド・クーペ)の2つのタイプがありましたが、のちに2+2のクーペも加わりました。
また、ネコパブリッシング刊の「ルマンの英国車」によると、「ジャガー タイプE」は1962年~1964年のルマン24時間レースに参戦しました。
この時期は圧倒的にフェラーリが強く、ジャガーが優勝することはありませんでした。しかし、1962年にはゼッケンNo.10の「ジャガー タイプE」は距離部門4位、クラス3位、GT部門でも3位という成績を残すなど健闘しました。
エレールの「ジャガー タイプE レーシング」
2016年にエレールから3種類の「ジャガー タイプE」のキットが再版されました。
「ジャガー タイプE レーシング」はそのうちの1つです。箱絵には「レーシング」と書かれていますが、通販サイトでは「ジャガー タイプE ルマンズ」と表記される場合もありました。
1962年のルマン24時間レースに参戦したゼッケンNo.10の車両が再現されています。
直列6気筒、排気量3.8ℓのエンジンも再現されています。完成後は、ボンネットを開いてエンジンを見ることができます。
フレーム構造のエンジンルームとモノコック構造のボディ後半など、車両の構造も再現されているのですが・・・
なぜか実車と異なり左ハンドルです。ボンネット上のスクリーンは実車同様に右側に設置されており、つじつまが合っていません。
もしかしたら、エレールがフランスのメーカーであるため「ジャガー タイプE FHC」を左ハンドルで開発し、その後「ジャガー タイプE レーシング」としてレース仕様のパーツが追加された、というような経緯があったのかもしれません。
エレール1/24の「ジャガー タイプE」は、現在は入手困難なようです。
ちなみに2021年にドイツレベルから1/24の「ジャガー タイプE」が発売されています。完全新金型で、「ロードスター」と「クーペ」の2種類がラインナップされています。
製作時のポイント
設計が古いキットのようで、製作には気を使いました。
組み立てについて
まず、タイヤの固定についてですが、細い車軸の先にセンターロックを接着しないといけないです。タイヤを回転できるようにするためには、ホイールに接着剤が付かないようにしつつ、十分な強度を確保しないといけません。
エンジンをシャシーに接着する箇所も少なく、しっかり固定するのに気を使いました。
このキットの最大の問題点は、ボンネットの先端に配置されたヘッドライトだと思います。キットのボンネットのパーツには、先端にヘッドライトのための穴があけられています。
ですが、本来この穴の内側にあるはずの内部部品が用意されていません。そのため、キットのまま製作すると、ボンネットの内側に隙間が空いてしまいます。
そこで、プラストラクトのパイプ「TBFS-10(7.9㎜径)」を加工して、ボンネット内部の部品を自作しました。
ヘッドライト本体とボンネットの間に生じる隙間に、自作した部品を取り付けました。
また、ヘッドライト本体の部品は単なるメッキされた円盤でした。これでは、全くヘッドライトには見えません。
そこで、汎用のクリアパーツなどを使用してヘッドライト本体を自作しました。
記憶があいまいなのですが、レンズにモデルファクトリーヒロの「ライトレンズ&メーターレンズセット」を使ったのではなかったかと思います。
以前製作した1/32の「ビートル」で、コトブキヤのパーツと組み合わせて使用しています。詳しくは以下をご参照ください。(新しいタブで開きます。)
レベル1/32「VWケーファ(ビートル)」のヘッドライトのクリア化
ワイパーは、フロントウィンドウに彫刻されていました。あまりリアルではなかったので、彫刻を削り落として汎用のワイパー部品を取り付けました。
使用したのは、GSR(グッドスマイルカンパニー)のエッチングパーツ「ワイパーセットA」のものです。
後は、右ハンドルに改造していれば完ぺきだったのですが・・・
うかつにも完成するまで、ハンドルの問題には気が付きませんでした。
デカールと塗装について
キットにはゼッケンやストライプのデカールが用意されているのですが、ビニールの薄膜のような質感で、マークソフターを全く受け付けませんでした。そのため、滑らかな3次曲面で構成されるボディに全くなじみませんでした。
そこで、車体前後のゼッケンの数字「10」とゼッケンサークルの枠は、周囲のクリア部分をデザインナイフで切り取って、車体になじませました。
デカールが割れてバラバラになりそうになるのを、何とか並べて貼りました。(よく見るとずれていたりします。)
また、車体の中心を走る2本のストライプは塗装で再現しましたが・・・
きれいに塗装することが出来ず、一部でラインがガタガタになってしまいました。
ボディはクレオスMr.カラーC69「グランプリホワイト」で塗装しました。一方、ストライプは、Mr.カラー「40th Anniversary プリビアスブルー」で塗装しました。デカールを参考に暗いブルーを選びましたが、もう少し明るいブルーのほうがよかったように思います。
ホイールはメッキパーツでしたが、あえてメッキを剥して、クレオスMr.カラーC8「シルバー」で塗装しました。一方、ホイールのセンターロックはメッキのままとしました。
ドアノブ、窓枠など、車体各部のシルバーの部分はクレオスの「メッキシルバーNext」で塗装しましたが、フロントウィンドウの窓枠は、アルミ合金の質感を意識してC8「シルバー」で塗装しました。
古いスポーツカーのフロントウィンドウの窓枠は、メッキ調で塗装するよりも、アルミ合金っぽく塗装したほうがリアルな雰囲気になると思います。
ところで、クレオスの「メッキシルバーNext」ですが、いつの間にか生産終了してしまったのですね。最近はガイアノーツの「プレミアムミラークローム」などを使っていて、気が付きませんでした。なんだかとても残念です。
ストライプの塗装がヨレヨレだったり、実車と違って左ハンドルだったりと、上手く作れていない部分も多いです。しかし、苦労して完成させたものなので、愛着を感じます。これがプラモの良さかもしれないですね。
ご覧いただきありがとうございました。エレール1/24の「ジャガー タイプE レーシング」でした。
おまけ:子猫の大福さん(9) 散歩に連れて行ってください。
大福さん、また外を見ていますね。この前購入したハーネスをつけてお散歩に行きませんか?
実は、一度試してみたのだが、大福さんは好き勝手な方向に行きたがるので、犬のように散歩するのは難しそうだったのだ。
じゃぁ、散歩は難しいですかねぇ?
いや、あきらめるのはまだ早いのだ。これを見よ!
新たに購入したペットカートなのだ!名付けて「大福カート」だ!
おぉ、よさそうですね!早速散歩に行きましょう!
では、散歩に出発~~
大福さんが「ニャッニャッ」と鳴いていますよ。
おなかがすいたのかな?カバーを開けてみよう。
あ!大福さんが出てきてしまいましたよ。外に出たかったのかな?
どうやらそのようだね。しばらく遊んだら帰ろう。
もう少し暖かくなったら、またお散歩に行きましょう!
次回をお楽しみに!
コメント