【プラモ】ドラウィング1/48「コードロン C.630 シムーン」の製作(3)胴体が出来上がった。

航空機

ドラウィング1/48「コードロン C.630 シムーン」を製作しています。

窓の内側の塗装を行い、機首先端内部にエンジンの一部を作り込み、スジボリも追加して胴体が形になりました。

製作過程を以下で説明します。

胴体の製作

前回は胴体内部が出来上がりました。今回は胴体外部を製作しますが、書籍(「星の王子様」の誕生)に掲載されている「シムーン」の写真を改めて見てみました。

すると・・・

  • キャビン側面上部にパーティングラインのような出っ張りがある。
  • 胴体左側のドア下側の赤い部分には、キャビン上部の色(セールカラー)の縁取りがある。

ということが分かりました。これらを再現しようと思います。

胴体側面の加工と塗装

キャビン側面上部のパーティングラインのような出っ張りを再現するため、エバーグリーンの0.5㎜ x 0.25㎜のプラ材を貼り付けました。片端を斜めに切り取り、尾翼の付け根から順に接着。クレオスの「Mr.セメントSP」をしみこませつつ、少しずつ接着しました。

ドアは仮止めです。

接着する際は、接着剤が指で触っている部分にまで染み込まないように注意して、慎重に作業しました。コックピット先端で余りを切り取った後、全体に「Mr.セメントSP」をしみこませて1日以上放置しました。

プラ材が十分に固着していることを確認した後、その上側をガイアノーツの「マイクロセラブレード」やスポンジやすりなどでなだらかになるように削りました。

次に、ドア下側の縁取りを再現するため、側面を一部塗装します。まず先ほど取り付けた出っ張りから上をマスキングし、ドアをはめ込んだ状態(接着はしない)でクレオスMr.カラーC45「セールカラー」にC46「クリアー」を足したものを塗りました。

塗料を十分乾燥させてからドアを取り外しました。ドア上部と下部の縁をマスキングしてフィニッシャーズの「ファンデーションピンク」を下塗りし、クレオスMr.カラーC327「レッドFS11136」を塗りました。

下半分にマスキングテープを貼り、はみ出した部分をはさみで切り取りました。

また、コックピット横の三角窓のガラスパーツにもマスキングテープを貼り、はみ出した部分をはさみで切り取りました。そしてガラスパーツの側面をサインペンで黒く塗っておきました。

これらを胴体にはめ込み、水で薄めた木工ボンドを流し込んで接着しました。

胴体の組み立て

ようやく胴体左右を接着する準備が整いました。上面のスジボリがずれないように慎重に接着しました。

胴体下面の主翼付け根と機首は別部品ですが、その間の部分が胴体パーツの一部として成形されています。この部分の左右を接着剤で固定した後、念のためエポキシパテを詰め込んで補強しました。

また、胴体下面後部にもエポキシパテを詰め込みました。

垂直尾翼は接合部に隙間が空いたのでエポキシパテおよびサーフェイサーを使用して埋めました。また、また表面がうねってたので、サーフェイサーで均しました。

さらにキャビン上面の接合部にもサーフェイサーを塗ってやすりで均しました。

キャビン上部をやすり掛けしたために消えてしまったスジボリを彫りなおしました。

キャビン先端のスジボリはコックピット前面パーツを取り付けてから彫りなおします。

コックピット前面の取り付け

次はコックピット前面パーツ(部品番号D1)の取り付けです。すでにパーツのすり合わせは行っており、コックピット前面パーツが胴体にはまるようにはしてあります。

しかし、キャビン上面の前端部分が平らで、コックピット前面パーツのこの部分の曲率と合わないです。また、計器盤を取り付けた部分が干渉して、コックピット前面パーツが収まりきらず、胴体との間に段差が出来てしまいます。

計器盤との干渉を解消するため、コックピット前面パーツ前端内側をやすりで削りました。そして、キャビン上面前端の曲率不足には、胴体左右を指で挟んで押さえ、上面が上に曲がるようにして対処しました。

接着には瞬間接着剤を使用。上端の接着面のみに接着剤を塗布して胴体にはめ込みました。そして指の押さえ加減を調整し、コックピット前面パーツとキャビン上面前端の曲率が合う状態にして接着剤が固まるまで保持しました。

コックピット前面パーツとキャビン上面前端の接合部をやすりで削って平らにしました。やすり掛けでコックピット前面パーツの前後のスジボリが消えてしまうので彫りなおしました。

ここまでのスジボリは、デザインナイフであたりを付けた後、エッチングノコを使用して彫りました。

キャビン側面上端に取り付けたパーティングラインのような出っ張りは、コックピット前面パーツまでは続いておらず、キャビン前面とコックピット前面の継ぎ目の部分で途切れているようでした。そこで、キャビン上面前端に彫ったスジボリより前の部分を取り除きました。

キャビン上面の仕上げ

キャビン上面の横向きのスジボリはほぼ彫り終わりましたが、よく見るとキャビン先端から水平尾翼の辺りまでうっすらとスジボリが入っているように見えました。ただしほとんど消えそうで、やすり掛けですぐに消えてしまいそうです。そこで、このスジボリを彫りなおすことにしました。

キャビン前端付近から尾翼までの長いスジボリなので、ハイキューパーツの「スジボリ用ガイドテープ」を使用することにしました。曲線のラインに合わせるため、幅3㎜のものを使用しました。

「スジボリ用ガイドテープ」をスジボリに沿うように曲げながら胴体に貼りました。そして、サテライトの「ペンライナー」の0.1㎜のものを使用してスジボリを彫りました。

胴体に張りつけた「スジボリ用ガイドテープ」がずれないように押さえながら、「ペンライナー」で慎重に彫りました。キャビン上面の両端にスジボリを彫り、後端を直角に彫ったスジボリでつなぎました。

スジボリを彫るのはあまり得意ではないですが、今回は何とかうまくいきました。

次に胴体上面に2か所開いた穴をふさぎます。組み立て説明書には2つのふた部品(部品番号F41とF42)でふたをするように指示されています。

しかし、胴体上面の穴に対してこれらのふた部品が大きすぎてはまりません。また、部品番号F41のふたがはまる穴は、ふたと形が異なっています。そこで、やすりとデザインナイフで形を整えて接着しました。

スジボリを彫りなおした後の写真です。

ふたが胴体内に落ちてしまわないようにするため、胴体上面の穴とふたの両方の断面が斜めになるように削りました。そしてふたを接着した後、胴体上面と面一になるようにやすりで削りました。

部品番号F42のふたは小さすぎて手で持って削ることが出来なかったので、先端が平らなタイプのピンセットでつかんでやすり掛けを行いました。

ウェーブのフラットタイプです。

機首の製作

側面パネル、下面パーツの取り付け

機首には前端パーツ(部品番号E14)、下面パーツ(部品番号A3)と側面パネルパーツを取り付けます。側面パネルパーツにはスリットのあるもの(部品番号F21,F22)とないもの(部品番号F23,F24)の2種類が用意されています。

側面パネルパーツについて、組み立て説明書ではどちらを使うか指示がないのですが、ボックスアートに描かれた「F-ANRY号」にはスリットが描かれていません。また、書籍(「星の王子様」の誕生)に掲載されている墜落状態の写真でもスリットはないように見えます。

そこで、スリットなしの側面パネルパーツ(F23,F24)を使用することにしました。組み立て説明書では平らに描かれていますが、片側が少し空いています。ボックスアートより後側が開いているものと判断しました。

パーツ(E23,E24)を裏から見たところです。

パーツの空いている側の縁が薄く見えるようにするため斜めに削りました。そして機首側面に接着しました。

次に、機首下面のスジボリを彫り直し、機首下面パーツ(部品番号A3)を接着しました。

スジボリがちょっとずれたので、サーフェイサーで修正しました。

排気管

機首下面には排気管パーツ(部品番号E23)を取り付けますが、小さなパーツでパーティングラインの修正が大変そうです。そこでプラ材を用いて自作することにしました。

排気管パーツの寸法を参考にして、基部を0.2㎜プラバン、3つの排気管を1㎜プラバンから切り出しました。

機首にプラバンから切り出した基部を接着しました。

そしてサーフェイサーの塗布とやすり掛けを繰り返して継ぎ目を消しました。

排気管を取り付ける位置にケガキ針で印をつけました。排気管は塗装を行った後で取り付けます。

機首先端部

残るは機首先端パーツ(部品番号E14)の取り付けです。

この機首先端パーツには、向かって右側に大きな開口部があります。この開口部からは機首に組み込まれたエンジンの一部が見えます。今回はエンジンを組み込まないことにしたので、この開口部からがらんどうの機首の内側が丸見えになってしまいます。

エンジンも途中まで組み立てました。

また、機首先端パーツを機首にあてがってみたら、上下が少し短いことが分かりました。胴体下側と機首先端パーツ下側をそろえると、上側に段差が出来てしまいました。

そこで、機首先端パーツに0.5㎜プラバンを貼って段差が無くなるように成形しつつ、プラバンの内部にエンジンの一部を作り込むことにしました。まず胴体側に合わせてプラバンを切り出しました。

次に、シリンダーの一部を作りました。まずプラバンから帯を切り出して断面が斜めになるように削りました。この帯に伸ばしランナーを並べて貼り、余分を切り取った後にやすりで削って形を整えました。

出来上がったシリンダーの一部をプラバンに接着。キットのパーツを参考にしてプラバン、伸ばしランナーおよび真鍮線を追加しました。真鍮線が機首先端パーツと干渉するので、機首先端パーツの内側を削りました。

出来上がった自作パーツに機首先端パーツを乗せてみました。悪くない雰囲気になってきたので、出来上がった自作パーツに塗装を行うことにしました。

自作パーツはエンジンの一部をイメージしています。組み立て説明書では、エンジンの色として「ガンメタル」が指定されています。

一方、ネット上で見つけた復元中の「シムーン」の写真では、パーツによってさまざまな色に塗られています。そこで、ネット上で見つけた写真を参考にして、以下の手順で塗装を行いました。

  1. 全体をクレオスMr.カラーGX2「ウィノーブラック」で下塗りする。
  2. 薄めに希釈したガイアカラーEx-7「Exシルバー」を吹き付ける。
  3. エンジン本体部分をタミヤエナメル塗料XF-5「フラットグリーン」で塗る。
  4. クレオスMr.ウェザリングカラーWC01「マルチブラック」で影を追加する。

ちなみに参考とした写真は「赤い翼プロジェクト」のサイトからリンクをたどると見つけられます。

「赤い翼プロジェクト」は2023年10月に「そらはく」で開催された企画展「日仏航空ヒストリー」で紹介されていました。

「赤い羽根プロジェクト」で検索して、「パリの日本大使館員がフランスで見つけた日本」のリンクを開いてみてください。

また、「そらはく」の企画展「日仏航空ヒストリー」については以下をご覧ください。(新しいタブで開きます。)

【プラモ】「空宙博(そらはく)」に行って、「川崎 乙式一型偵察機」と「コードロン シムーン」を作りたくなった。

ドラウィングの「シムーン」の製作に戻ります。

塗装した自作パーツに機首先端パーツを乗せてみました。開口部からエンジンの一部が見えている雰囲気が出たのではないかと思います。

そこで、自作パーツの機首先端パーツから見える部分にマスキングテープを貼りました。このマスキングテープは塗装後に外しやすくするため、端を折り返しておきました。そして機首先端パーツと接着しました。

瞬間接着剤をパテ代わりに機首先端パーツと自作パーツの継ぎ目に塗り、これらが滑らかにつながるようにやすりで削りました。

出来上がったものを機首に接着。少しやすり掛けをすることで、段差が解消しました。

ようやく胴体が形になりました。

次は、主翼、尾翼などの取り付けを行いますが、1つ問題が残っています。

実は左右の主翼下面と胴体が一体となったパーツが派手に反ってしまっているのです。

はたして上手く上反角を付けた状態で主翼を取り付けることが出来るのか・・・・泥沼に引きずり込まれる予感がします・・・

続く。

おまけ:猫の大福さん(20) 爪のお手入れ

いててて、やめろ大福さん、やめてくれ!

あらら、今度は一体何を騒いでいるのですか?

大福さんに爪でひっかかれたのだ。今日はやけに痛いのだ。

このところ爪切りをさぼっていましたからね。この猫の爪専用爪切りハサミで爪を切りましょう。

大福さんを捕まえたのだ!

じゃぁ、切りますよ~パチリ!

ニャッ、ニャッ

まだ全部は切れていないが、そろそろ限界かな・・・

では、今日はここまでにしましょう。

がんばったね、大福さん。

おまけ:猫の大福さん(19) 箱を踏まないでくれ~

おまけ:猫の大福さん(21) 今年も換毛期がやってきた。

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