2021年12月より製作過程を紹介してきたメビウスモデル1/55「ムーン・バス」が完成しました。
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改めて、どんなものを作ったのかご紹介します。
ムーン・バス
「ムーン・バス」は、映画「2001年宇宙の旅」に登場する乗り物です。月面上での移動に使われる、いわゆるバスのような乗り物です。車輪はついておらず、地表に近い低空を飛行することで移動します。
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6角形の断面の細長い機体の下部にスラスターと着陸脚が装備されています。このスラスターにより、月面上を浮揚します。
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後ろ向きのスラスターが装備されていませんが、機体下部のスラスターを微妙に傾けることで、前後方向の推進力を得ているものと思われます。ヘリコプターがローターを傾けて前進するのと同じ原理ですね。
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機体前部には操縦席があり、パイロットとコパイロットの2人で操縦を行います。
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機体後半は乗客や荷物を載せるキャビンスペースです。
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映画では、月面のクラビウス基地からティコ・クレーターまでの移動に「ムーン・バス」が使われました。機体内部で繰り広げられる会話などから「ムーン・バス」が日常的に使われる移動手段として描かれています。
低重力の月面では、低空を飛行する「ムーン・バス」は、地上を走行するより効率が良い公共交通機関となりえるのかもしれません。
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ところが、小説版「2001年宇宙の旅」では、クラビウス基地からの移動には、「ムーン・バス」とは異なる乗り物が使われます。
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このように、映画と小説では異なる点が多くあるのですが、小説の序文にその経緯などが納められています。一読することで、「2001年宇宙の旅」という作品を、より深く楽しめるのではないかと思います。
製作時のポイント
「ムーン・バス」製作時のポイントは、以下の3点です。
- 複数のLEDを用いて照明、インパネを光らせる。
- サンドイッチの箱、各種荷物などを自作して、映画のイメージに近づける。
- 月面をイメージしたディスプレイベースを製作する。
以下で説明します。
キットについて
まず、メビウスモデル1/55「ムーン・バス」がどんなキットなのか見てみましょう。
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パッケージの説明には、このキットは1969年に発売されたキットを復刻したものと書かれています。
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そして、内部まで再現されており、パイロット、コパイロットと乗客のフィギュアも入っている、と書かれています。
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オリジナルのキットはオーロラというメーカーから発売されていましたが、金型も失われて「幻のキット」となっていました。これを、当時の部品をもとに、新たに金型を作って復活させたようです。
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機体の内部も再現されていて、映画でサンドイッチを持ってくる人のパーツも入っていました。
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そこで、サンドイッチのシーンを再現するべく製作を行いました。
機体内部のレイアウト変更など
キットでは、キャビンスペース内に6脚のシートが設置されています。
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一方映画では、これらのうち最前列の2脚は装備されておらず、その分荷物がたくさん積まれていました。また、シートには2人しか座っておらず、最後尾の2脚は空席でした。
そこで、シートの台座を2脚分取り除き、乗客は2名座らせることにしました。
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また、キットでは、側面の窓の下が途切れてしまっています。窓の下の壁面をプラ材で延長して、より映画の雰囲気に近くなるようにしました。
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乗員乗客の修正
乗客2名はポーズを変更し、書類を持たせました。汎用のコーションデカールを貼って、書類らしさを再現してみました。左側の人の右腕は、本来はコパイロット用の部品です。
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コパイロットには、乗客用の右腕を加工して接着し、ボタンを操作しているような雰囲気にしました。
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そして、サンドイッチの箱(真ん中の通路を歩いている人が持っている箱)を作り直しました。キットのパーツではかなり小さく感じたので、映画を参考に自作してみました。
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LEDの組み込み
天井の照明
コックピット内部とキャビンスペースの天井に高輝度白色LEDを組み込みました。
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天井の照明にはチップ型LEDを組み込みました。透明なプラ材による導光板を併用することで、照明全体が蛍光灯のように光っている状態を再現しました。
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この導光板と高輝度白色LEDを天井の照明の位置に並べました。導光板の性質のおかげで、高輝度白色LEDの光が若干青白くなり、映画の雰囲気に近い色合いを再現できました。
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その上に0.5㎜のプラバンをかぶせ、天井の内張を製作。照明の部分のみを塗り残しました。照明の部分以外が光ってしまわないようにするため、黒く下塗りしてから塗装を行いました。
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こうすることで、高輝度白色LEDの光が0.5㎜プラバンを透過して、天井の照明の部分が光ります。
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コックピットの照明
コックピットにも高輝度白色LEDを組み込みました。色セロファンを重ねることで、様々な色で光るようにしました。
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天井には赤い照明を2つ設置しました。
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これらも高輝度白色LEDを用いており、色セロファンを貼ったレンズで赤く光るようにしました。
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赤い照明がコックピットを照らすことで、「ムーン・バス」の赤いコックピットを再現できました。
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高輝度白色LEDへの給電
これらを光らせるため、単三乾電池を2個直列につないで、3Vを供給します。ただし、今回製作した「ムーン・バス」は内部が再現されていることもあり、電池を組み込むスペースがありません。
そこで、機体左右と後部の3か所に給電端子を組み込み、外部から電力を供給するようにしました。
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給電端子にはピンヘッダーとピンソケットを使用。機体側にピンソケットを組み込み、ピンヘッダーを介して電池をつなぎます。
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また、天井にピンソケット、機体にピンヘッダーを組み込み、取り外し式の天井にも3Vを供給できるようにしました。
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荷物の製作
キットには荷物のパーツも用意されています。しかし、映画で見た「ムーン・バス」のシーンと比べると、かなり量が少なく、貧弱に感じました。
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そこで、映画の画面を参考にしつつ、様々なキットのあまり部品やプラ材などを用いて荷物を自作しました。ロープは糸に接着剤(セメダインハイグレード)を塗ったものを使用しました。
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詳細が分からないので、正確な再現ではないですが、雰囲気は出たのではないかと思います。
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機体後端を取り外し式にしておきました。後ろから機体内部を撮影しましたが・・・
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最後尾の椅子が邪魔で中の様子が十分写せないです。小型カメラが欲しくなりました。
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月面ベースの製作
キットにはディスプレイベースは付属しません。そこで、LEDへの給電機能を備えたディスプレイベースを自作しました。
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台座部分は100円ショップで購入した木製トレーです。この中に単3乾電池2個を収める電池ボックスを、そして側面にトグルスイッチを取り付けました。スタイロフォームを芯にして月面も製作して取り付けました。
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支柱は真鍮パイプで製作しました。中に電池ボックスからの配線を通し、先端にピンヘッダーをはんだ付けしました。このピンヘッダーを機体のピンソケットに差し込むことで、3Vを給電します。
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支柱は取り外し可能とし、将来別のものを製作した時にも利用できるようにしました。
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出来上がったディスプレイベースの上に「ムーン・バス」を乗せてみました。
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LEDを組み込み、ディスプレイベースも自作し、最後まで作りきることが出来ました!
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製作過程(リンク)
詳しい製作過程につきましては、以下をご覧ください。
(4)床の加工と塗装、ウォーカー(着陸脚)の製作、スラスターの修正
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ご覧いただき、ありがとうございました。メビウスモデルの「ムーン・バス」でした。
おまけ:子猫の大福さん(13) テレビを見させてください。
今日は「クローンウォーズ」を見るのだ!
イェ~ィ!がんばれ、アソーカちゃん!
世間では「マンダロリアン」とか言われているが、我が家はまだ「クローンウォーズ」なのだ。
あれ、大福さんがテレビの前に・・・
うーん、全然見れない・・・
今度は、テレビの裏に入っていきましたよ・・・あ、テレビの画面が砂嵐になっちゃった!
プレーヤーからディスクも出てきてしまった・・・このままでは壊れてしまう!
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というようなことがあり、テレビの裏側を段ボール箱でふさいだのだ。
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これで、安心して「クローンウォーズ」を見れますね!
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