アオシマ1/350の「PTボート PT-109」に入っている4隻の「PTボート」がすべて完成しました。
また、ピットロード1/700「高速魚雷艇」の「PTボート」も2隻完成しました。
これらは「エルコ80フィート艇」と呼ばれるタイプの「PTボート」です。以下で紹介します。
1/350 PTボート
アオシマ1/350「PTボート PT-109」より、「PT-109」と「PT-108」を製作しました。
PT-109
「PTボート」とは、「Patrol Torpedo Boat」すなわち「哨戒魚雷艇」という意味です。第2次大戦中にアメリカにより建造されました。
高性能な「パッカード ガソリン エンジン」により40ノットの高速を誇りました。当初は4基の魚雷発射管と機銃を備えていましたが、後にロケットランチャーやレーダー、爆雷などによる武装強化が行われました。
第2次世界大戦中に840隻が建造されました。そのうちのケネディ大尉(のちのケネディ大統領)が艇長を務めていた「PT-109」は、日本海軍の駆逐艦「天霧」と衝突/沈没したことで有名になりました。
製作時のポイント
12.7㎜機銃、20㎜機銃を旋回できるようにした以外は、キットをストレートに製作しました。
星条旗は、セリアの「ジオラマシート 波」に貼り付けて表面を波打たせました。
これをはさみで切り出してマストに取り付けました。箱絵を参考にヤードの位置に取り付けたのですが・・・
箱絵と比べると、随分星条旗を掲げる位置が低いように感じます。マストそのものの高さが足りないようです。
製作時に不注意でスクリューをなくしてしまいました。そのため、プラ材でスクリューを自作して取り付けました。
ちょっと歪ですが、ゴールドに塗ってスクリューシャフトに接着したら、歪さはあまり目立たなくなりました。
PT-108
アオシマ1/350の「PTボート PT-109」には、1/350の「PTボート」が2隻入っています。1隻は「PT-109」として製作、残り1隻を「PT-108」として製作しました。
「PT-109」では細部のディテールアップは行いませんでしたが、「PT-108」ではマスト、機銃座の手すりなどをディテールアップしてみました。
製作時のポイント
「PT-108」の製作では、真鍮線などを用いてマストを自作しました。箱絵を参考にサイズを決めました。他に資料を持っていないので、形状が正しいかどうかは分からないです。
マストの上部には、伸ばしランナーで航海灯も追加しました。
また、キットには星条旗のデカールが1枚しか入っておらず、その1枚を「PT-109」で使用してしまいました。そこで「PT-108」の製作では、タミヤ1/700の「DD-797 クッシング」の星条旗(1枚余る)を使用しました。
細くしたマストと合わせるため、連装機銃座の手すりを伸ばしランナーで自作しました。
また、20㎜機銃の付近に設置されている枠のようなものも真鍮線で作り直しました。
そして、20㎜機銃のシールドはパーツを薄く削って取り付けました。
船体は喫水線の上下で分割されています。これらをあらかじめ接着してから塗り分けることで、継ぎ目が出来ないようにしました。
この時、接着面をあらかじめ黒く塗っておくことで、喫水線の位置が分かるようにしておきました。
「PT-109」を製作してみて、気になった部分に手を加えて製作しました。
スキャンカットで製作した「水兵」
出来上がった「PTボート」に乗せる「水兵」を、ブラザーのカッティングマシーン「スキャンカットDX1200」で作成しました。
9種類のポーズの「水兵」のデータを作成して、ケント紙から切り出しました。最初はうまく切り出せませんでしたが、データの修正を繰り返して「水兵」を切り出せるようになりました。
塗装についてですが、コピック、色鉛筆、タミヤエナメル塗料を試した結果、タミヤエナメル塗料が一番塗りやすかったです。
塗装した「水兵」の手足などを折り曲げてポーズを整え、操縦室、各銃座に配置しました。接着にはセメダイン「ハイグレード模型用」を使用しました。
スキャンカットの水兵については、以下もご覧ください。(新しいタブで開きます。)
【プラモ】スキャンカットで1/350の「水兵」を製作(3)敬礼などのポーズを追加した。
海面ベース
1/350の「PTボート」を航行中の状態で展示できるディスプレイベースも製作しました。
うねる海面を、波を蹴立てて高速航行する「PTボート」をイメージしました。
海面には100円ショップセリアの「ジオラマシート 波」を使用しました。丸く切り出したものを曲げて使用。アルミ製針金を介して木の飾り台に取り付けました。
「PTボート」内部と「PTボート」を保持する部分にネオジム磁石を組み込み、取り外し可能としました。これにより、2隻製作した「PTボート」のどちらもディスプレイすることが出来ます。
「ジオラマシート 波」の曲げ加工や航跡の追加にはUVクリアレジンを使用しました。航跡は、白い着色剤と白い砂を混ぜたUVクリアレジンを塗って再現しました。船首波には、小さく切り出して曲げ加工を施した「ジオラマシート 波」も使用しました。
海面の着色には青い着色剤を混ぜたUVクリアレジンを使用し、さらにクレオスC50「クリアブルー」、C101「スモークグレー」による塗装も行いました。海面をクリア素材で製作したので、下から見上げて楽しむこともできます。
木の飾り台の表面も海面の雰囲気で塗装しました。ここには1/700の「PTボート」などを展示することが出来ます。
出来上がった海面ベースに「PTボート」を乗せ、背景シートと組み合わせて写真を撮ってみました。
魚雷4本、20㎜機銃1基、12.7㎜連装機銃2基を備えた兵器のはずなのですが・・・
リゾート地でボート遊びをしているような、ほのぼのとした雰囲気を醸し出していますね。
1/700 PTボート
アオシマ「PTボート PT-109」に入っているもの2隻、ピットロード「高速魚雷艇」に入っているもの2隻の合計4隻を製作しました。
アオシマ 1/700 PTボート
アオシマ1/350の「PTボート PT-109」には、1/700の「PTボート」も2隻入っています。
これらを製作しました。
製作時のポイント
このキットでは、各機銃が省略されており、マストも簡略化された形状でモールドされていました。そこで、これらを手すりのエッチングパーツ、真鍮線、伸ばしランナーなどで再現しました。
船体中央部の通風塔は伸ばしランナーで、その直後のフレームのような構造物は0.2㎜真鍮線で自作しました。
20㎜機銃はファインモールドは、ファインモールド1/700ナノドレッドシリーズWA41「12.7㎜四連装機銃 & 20㎜単装機銃(WWII英国艦用)」に入っているものを使用しました。
「英国艦用」と書かれていますが、箱の裏側には「一部の米国艦も円錐型の銃架が使用されていた」と書かれていました。資料を持っておらず、確証はないのですが、「PTボート」には円錐銃架のものが装備されていたようなので、こちらを採用しました。
ナノドレッドシリーズの20㎜機銃は、型抜きの都合で防盾が四角形ですが、実際には銃身の上部が切り欠かれた凹型をしています。そこで、デザインナイフで防盾の一部を切り欠いてから取り付けました。
12.7㎜連装機銃は、ピットロード1/700「新WWII日本海軍艦船装備セット〔3〕」の13㎜連装機銃を改造して使用しました。
銃身を途中でカットして短縮し、上下を反転させて機銃座に接着しました。
塗装はキットの指定通りにクレオスC82「軍艦色1」、C83「軍艦色2」などで塗り分け、ウェザリングカラー各種でウェザリングを行いました。また、キットには、1/700の「PTボート」用の星条旗が用意されていません。そこで、星条旗を自作して取り付けました。
極細のボールペン(ハイテックコレトの0.3㎜のもの)を用いてコピー用紙に星条旗を描きました。
小さすぎて赤いストライプを5本しか描けませんでした。雰囲気は出たのではないかと思いますが、いかがでしょうか?
ピットロード 1/700 PTボート
ピットロード1/700の「高速魚雷艇」には、「Sボート」、「PTボート」および「ボスパー」の3種類の高速魚雷艇が入っています。それぞれ停泊/低速航行時のもの2隻、高速航行時のもの2隻、合計4隻が入っています。
今回は、そのうち停泊/低速航行時の「PTボート」2隻を製作しました。
製作時のポイント
アオシマの「PTボート」を参考にして、船体各部に手を加えました。まず、操縦室左右の張り出し、船体側面の段差、船首のディテールなどを各種プラ材や伸ばしランナーで追加しました。
マスト、12.7㎜連装機銃座などはアオシマのものと同様にエッチングパーツの手すり、真鍮線、伸ばしランナーなどを用いて自作しました。
通風塔はキットのパーツを使用しましたが、20㎜機銃、12.7㎜機銃などはアオシマと同様にファインモールド、ピットロードのパーツを利用しました。
船体後部に20㎜機銃の台座がモールドされています。この台座モールドが意外と厚みがあるので、ファインモールドの20㎜機銃を取り付けると背が高くなりすぎてしまうように感じました。そのため、円錐銃架の一部をカットして取り付けました。
実際に取り付けてみると、少し背が低くなりすぎてしまいました。
面倒でも、キットにモールドされた台座を削り取ってから取り付けたほうが良かったかもしれません。
ピットロードのキットには、星条旗のデカールが用意されています。表面を波打たせるため、セリアの「ジオラマシート 波」に貼ってから取り付けました。
小さいので、「ジオラマシート 波」の厚みが気になりますね・・・
製品の比較と製作過程(リンク)
アオシマからは、「PTボート PT-109」の他に「PTボート PT-132」、「PTボート PT-337」も発売されています。アオシマとピットロードのキットの内容を比較してみました。以下をご覧ください。(新しいタブで開きます。)
【プラモ】アオシマ とピットロードの「PTボート」製品を比較した。
アオシマおよびピットロードの「PTボート」の製作過程につきましては、以下をご覧ください。(新しいタブで開きます。)
【プラモ】アオシマ 1/350「PTボート PT-109」の製作(1)「PT-109」を製作、海面ベースを上手く作れない・・・
【プラモ】アオシマ 1/350「PTボート PT-109」の製作(2)2隻目は「PT-108」として製作、海面ベースも製作中。
【プラモ】アオシマ 1/350「PTボート PT-109」の製作(3)海面ベースを製作した。
また、スキャンカットで製作した「水兵」の製作過程につきましては、以下をご覧ください。(新しいタブで開きます。)
【プラモ】スキャンカットで1/350の「水兵」を製作(1)いろいろ試したけど、あともう少し・・・
【プラモ】スキャンカットで1/350の「水兵」を製作(2)試行錯誤の末、上手くカットできた。
【プラモ】スキャンカットで1/350の「水兵」を製作(3)敬礼などのポーズを追加した。
アオシマ1/350の「PTボート」シリーズ、2隻入りでおまけも充実していて、なかなか楽しいキットでした。現在入手困難なのが残念なところです。
ご覧いただき、ありがとうございました。「PTボート:エルコ80フィート艇」でした。
おまけ:猫の大福さん(4) お花は食べ物ではありません!
やぁ赤トマト君、大福の写真を撮っているようだね。
ハイ、「猫とお花」というタイトルで写真を撮ろうと思うのですが・・・
ゥワホゥ、噛みついた!
こっちのお花もかじられたァ~
コラ、大福さん!お花は食べ物ではないですよ!
まぁ、猫に言っても仕方ないのだけどね・・・
ニャホーン
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